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ヴェネツィア殺人事件



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【この小説が収録されている参考書籍】
ヴェネツィア殺人事件 (講談社文庫)

ヴェネツィア殺人事件の評価: 3.67/5点 レビュー 6件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(3pt)

ヴェネツィアの街の様子やイタリア人の精神性がよくわかります

ヴェネツィアへは一度行ったことがあります。サンタルチア駅を出ると、あの運河とゴンドラや教会の尖塔の風景が目の前にぱあっと広がり、思わず歓声をあげてしまいました。ホテルの窓からそんな風景を眺めたり、ただ当てもなく歩き回るだけで幸せでした。水の都らしく、パトカーがボートなのにびっくりしました。この作品にも、警官たちが水上パトカーで行き来する様子が描かれています。

やはりイタリアは、ゲルマンやアングロサクソン系とは精神性が違うということが、読んでいてよくわかりました。法に従うよりは地縁、血縁、人脈で物事を動かす、何かトラブルがあってもまともなルートでは手間隙がかかりすぎたり、またはまったく解決にならない、なので賄賂に裏操作、コネで融通をきかせることが当たり前になっていて、人々には罪悪感すらないというのは日本人には驚きだと思います。作者はアメリカ生まれなので、そういうところは外国人の視点から見てやはり驚きだったのでしょう。

主人公ブルネッティ警視の奥様が作るイタリア料理がものすごくおいしそうです。仕事中でもランチにはしっかり帰宅、家族揃って一緒に食べる、そんな日常生活にほっこりします。また、服装の描写もよく出てきて、イタリア人がおしゃれな様子も伺えます。確かに現地、特に北イタリアでは、女性はもちろん男性もとてもおしゃれで、ネクタイから靴までキザなくらいびしっと決めている人が多かったです。
その反面、美しく風情あるヴェネツィアにも治安のよくない場所があったり、麻薬中毒者もいるのですね。観光都市の裏面がちらりと伺えます。

意外な犯人ではありましたが、階級のない日本人にはやや動機がわかりにくいかもしれません。またラストに、ブルネッティ警視が犯人を罵倒し憎しみをぶつける様が、それまでの温厚なイメージとあわず唐突でびっくりしました。もちろん犯人は責められるべきなのですが、ずっと孤独な人生で決して幸せではなかった、ネタばれになるのであまり書けませんが・・・そこまで言うのはちょっとひどいんじゃないのかと感じてしまいました。そのままいきなりラストになるので、えっこれで終わり?と思ってしまい、なんだか釈然としませんでした。総合的には楽しめたのですが、その点が残念でした。

ヴェネツィアの風情を感じられるミステリでは、デヴィッド・ヒューソンの「ヴェネツィアの悪魔」もおすすめです。
ヴェネツィア殺人事件 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ヴェネツィア殺人事件 (講談社文庫)より
4062737027
No.2:
(3pt)

ヴェネツィアの社会派ミステリー?

ヴェネツィアが、少し怖くなりましたー。フィクションですけど…。

でもさすが、水の都ですね。事件現場に警察のボートでむかったり、住んでいる建物が史跡だったり…。行ってみたくもなりましたー。
ヴェネツィア殺人事件 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ヴェネツィア殺人事件 (講談社文庫)より
4062737027
No.1:
(3pt)

さらっと読めちゃう

ヴェネツィア警察の警視ブルネッティが主人公。くせがないというか,さらっと読めちゃうんですが,裏を返せば盛り上がりが少ない。でも,後味は悪くないので,けっこう気に入りました。星は3つにしましたが,4つにしてもよかったかな,という感じ。370ページ余りで全25章と,通勤電車で読むにも手頃な章分け。
ヴェネツィア殺人事件 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ヴェネツィア殺人事件 (講談社文庫)より
4062737027

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