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ペンギン・ハイウェイ
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ペンギン・ハイウェイの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全218件 141~160 8/11ページ
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著者は自分より年下ですが、経歴が自分と重なる部分が多いので、 (私も文筆業をしています。作家さんじゃないけど) また、「ペンギン」という響きが気に入ったので、何の前知識もなく読みました。 この作者の本は初体験です。 透明感のある文章がツラツラと続き、最後の1ページでぐっと感動しました。 きっと著者も主人公のアオヤマくんみたいな少年だったのかな。 僕は知人から、この登場人物が僕に似ていると言われて借りて読みました。 理科系の作家は結構いらっしゃいますが、コンパクトな文体、何気に登場する理科系ネタ、 (死についての話は量子力学のパラレルワールドモデルですよね) ハダカのままプールに上がる少年の心象風景、 (僕はパンツ1枚で小学校を1周したことがある。8歳のときに) 理科系の方はニヤリとする部分もあるでしょうし、 そうじゃない方も、 ピュアでライトな小説として楽しめます。 すぐに読めますしね。 | ||||
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一見賢く大人の様に見えるアオヤマ君。 研究や調査と称して、探検や基地遊びをする様子は正に子供である。 好きと恋や性の区別もつかない子供である。 それが何とも微笑ましい。 寡黙なウチダ君が唱えた パラレル不死身説は一瞬ハッとさせられるのだが 大抵の子供がそうである様に「老い」の概念が決定的に欠けている。 そしてこの物語をギュツとしめているのは父の言葉。 ラスト2ページの 「知っていたとも」 と言う言葉で全てが語られている気がします。 お姉さんのぶっきらぼうににも見える優しさが きっと好きになるでしょう。 アオヤマ君は理不尽な結末に 声をあげて泣くべきだったのです。 抱きしめる大人や仲間がいるのだから。 だけど泣いてる暇など無いのです。 彼は必ずやってくれるのだから。 | ||||
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SFジュブナイル。 ただ、ジュブナイル的な内容よりもSF色が強い。そしてさらに言えばscience色がfiction色よりも強く感じられる。 問題の発見 → 調査 → 仮説を立てる という科学的アプローチを少年たちに行わせるためにフィクションが設定されているとも思えた。 ペンギンの大量発生や謎の球体の出現は荒唐無稽であり、フィクションとしても理解しにくいストーリーだが、子供の頃、自分の周囲は謎に満ちており、今振り返れば荒唐無稽で理解しづらい発想や悩みを抱えていたように思う。 本作を読むと、大人がフィクションを読む感覚と同時並行して、子供の頃のもやに包まれていたような感覚を追体験させられる。 ★1つマイナスは、物語の設定や挿入される科学エピソード(「宇宙」についてなど)を簡単にしてくれればより多くの大人と子供が楽しめる作品となったであろう点。 他の森見作品よりもペースは穏やかで平和、優しくて良い物語だったと思う。 | ||||
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ファンのかたには申し訳にないが、この作品はかなりガッカリさせられました。中だるみの半端なさはすさまじかったからです。 まず無駄に「お姉さん」の出番が多すぎること。主人公が恋い焦がれる存在であり、彼女を中心に物語も発展していくけれど、どこでもこうでも出てきすぎる。それゆえ、うんざり感が伴って、あまり魅力的とも思えなくなる。 エピソードがだらだら続きすぎて、物語に深まりもないんだよね。エヴァンゲリヲンみたいに謎めかせ、もっと先を見たいと思わせてほしい。 ペンギンについても本格的な生態に調べていれば、もう少し違った味わいが出せていたのだろうけど、かたちとかデザインとか、外面だけで、中途半端な扱いになっている。ここは作者が京大の理系出身だから期待していたのに。 もっともがっかりしたのは、この人もしょせん、村上春樹チルドレンか、といった文章のコピー感。「海辺のカフェ」って「海辺のカフカ」のパクリなの? 「ジャバウオックの森」とか、海辺のカフカにも森が出てくるし。むしろ少年サンデーの「ARMS」っていう漫画を思い出させるし。 「夜は短し、歩けよ乙女」あたりの森見作品は輝かしかった。大作家に化けてくれると思っていた。 この人も綿谷りさのように、若いときに才能を消費しつくしちゃったのかな、と、この作品で思わされました。仕事の本数こなし。 | ||||
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子どもらしからぬ理屈っぽい小学4年生の男の子が主人公。大人の女性への憧れや、身の回りの事物に関する探究心がダラダラと盛り上がりなく描かれ、びっくりするぐらいつまらなかった。お話の中心となる不思議な現象は、SFと捉えるにせよファンタジーとして捉えるにせよ魅力的ではなかった。期待して読んだだけに残念。 | ||||
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かしこくも愛らしい少年がノートに綴った形で進んでく物語。 だいたいひと夏くらいの印象。 街にある日突如としてペンギンが現れる!という不思議な出来事、不思議に魅力的なお姉さん、、 と少年は休む暇もないんだけど、夜は眠くなってしまう。だって、小学生だから。 ひとりの視点で書かれているので、たくさんの登場人物がいても、読んでる感じが、本を読んでる、って感じられて、よいし、 何より少年のクールでありながら子どもっぽい感情が、少年によって綴られていて、人っていとおしいな、って思います。 | ||||
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著者の京都を舞台にした作品をいくつか読んだことがある。それは現実の京都から非日常の魔法か幻想のような京都が地続きで連続しているような、不思議でありかつリアルな手触りを感じる、とても面白い作品だった。 幸せな読書体験をしつつも、なんかずるいよなぁと思ったものだ。私は歴史もたいしてない新しい街に育っていたからである。千年単位の歴史が積み重なっている京都ならそりゃあこんなこともあるでしょうよ、いいですね(ヤッカミ)。 が、それは間違いだった。別にどんな街にだって世界にだって、非日常に跳躍できるのである、森見氏のように類まれな想像力を、たぶん子供のころはみんなそのかけらをもっていたはずのものを、ずっと忘れられないでいられるのなら。 本作の舞台の街は「レゴブロックで作ったような」かわいい家が並ぶ都市郊外の住宅街だ。大きなショッピングセンターがあり、図書館があり、歯科医院があり、給水塔のある丘があり、学校の隣には水路がある。 うん、こんな街なら知っている。でも、こんな新しい小奇麗なところに、なにか冒険や不思議なこととか成立するの? しかし主人公にしてこの物語の語り手・小学四年生のアオヤマ君たちの手にかかると、この平凡な街がワンダーランドになるのである。水路の水源探しはプロジェクト・アマゾンだし、探検隊を組織し街の秘密地図をつくっているし、古い毛布は基地に変わり、歯科医院には宇宙船の発着場を重ね合わせ、クラスのいじめっ子グループですら「スズキ君帝国」として観察対象になる。 世界が面白くないのは、私がつまらないのは、周りのせいではない。自分の認識と想像力ひとつで変わるのである。 思えば子供のころは、確かに世界はそのようではなかったか? アオヤマ君はお父さんとドライブするときその道路がやがて至るかもしれない世界の果てを思い、妹は台風の夜にいつかは母親が自分より先に死んでしまう事実を怖れ泣く。ウチダ君は死について考察を深め、認識によって分裂するパラレルワールドの仮説をたてる。あれ、これ、自分も子供のころ似たようなこと考えてなかったっけ。 ただ、これは小説であるからして、アオヤマ君たちは本物の未知に出会う。ペンギンや<海>だ。知識が足りないからの未知ではなく、人知を超えた未知である。そしてアオヤマ君たちの素晴らしさは、そのとき人外の不思議に呑まれることなく、冷静かつ客観的な観察と考察にて向き合うところである。そんなアオヤマ君たちでなければ、ペンギンや<海>だってその前には出現しなかったろう。 この<日常にある未知>と<SF的創造性のある不可思議>の小説の中のバランスが素晴らしく巧みである。実際に小説では「プロジェクト・アマゾン」や「スズキ君帝国観察記」などと「ペンギン・ハイウェイ」「<海>の調査」は並行して進捗する。面白い。やがて大きな事件が起こり、今までの事象が有機的に絡み合い収束し結末を迎える。抒情と余韻を残す素敵な結末である。 | ||||
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ませた研究好きなスマートな小学生の物語 気持ちはそれなりに解るね。しかし、自分はこんなに考え深い子供ではなかったけども。 | ||||
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萩尾さんと本屋さんのポップを参考にさせてもらって購入しました。 著者の他の作品を読んだことがなく初めて著作を読みました。 う〜ん。 SF大賞?ですか?これ。 ファンタジー色が強いような。 長くて飽きてしまって、なかなかページが進まなかったです。 これが著者の世界観なのかもしれませんが、かったるかったです。 感動よりも、やっと終わったー!という感想です。 私はおもしろいとは思わなかったです。 | ||||
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森見さんの作品であるからして、 全編を通して、主人公が小学生であることに驚きました。 しかし、いずれこの少年も やはり京都へ進学し、くされ大学生になってしまうのでしょうか 頭脳明晰&かなりのおっぱい好きであるからして その確率は高い気がします。 読んでいる間、とても楽しい気分でした。 よい作品でした。 | ||||
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初出は2010年5月リリース。文庫化は2012年11月25日リリース。電子書籍化は2012年12月25日リリース。本作は、2010年日本SF大賞受賞を受賞している。 本作は『森見ワールド』が初めて京都以外の場所を用いた作品だ。読んでいて、自分がアオヤマくんだった頃のことを自然に思い出してしまった。その頃、ぼくは他の街から引っ越してきて、何棟か並ぶアパートに住んでいたのだが、隣が日立の家電製品の割と大きな倉庫だった。そこに忍び込んでは、梱包材や木材を迷路のような細い道から運び出して、空き地で組み立て、アオヤマくんのように『基地』と称していたのを思い出す。ぼくは眼鏡をかけた『科学の子』だった。この本の登場人物はあの頃の同級生のようだ。 この作品がSFかと言われると、やや疑問符はつくが、『森見ワールド』が京都にも現実社会にも縛られないと、こんなにも自由に広がるんだなぁ、と思ってしまった。イマジネーションはかつて無いほどに跳梁跋扈するが、間違いなく『森見ワールド』だ。温かく、甘酸っぱい。 読了後、思ったのはあの『サマーウォーズ』の細田守監督にこの作品を映像化して欲しい、ということだ。この作品を紹介する短いアニメを角川がYouTubeにアップしているのだが、全くと言っていいほど、この作品の『良さ』を表現できていなくてガッカリしてしまう。また、この作品をアニメにするのにジブリでは『違う』という気がぼくはする。あの溢れんばかりのイマジネーションに満ちた『サマーウォーズ』を創った細田守監督以外にこの作品を、原作のイメージそのままに映像化出来る人を思いつかない。そして細田監督が映像化した本作を想像すると、それだけで嬉しくなってしまうのだ。 なおこの作品には、『郵便少年』という、2011年8月に角川文庫×パンダイのコラボ企画『ほっと文庫』として文庫と入浴剤1袋でセット販売された『ペンギン・ハイウェイ』の前日譚があるのでこちらもチェックして欲しい。 是非、細田守監督に映像化して欲しい。多くの森見ファンはそう思っていると思う。 | ||||
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ぼくがこの作家を好んで読んでいる、ということを差し引いても、素敵な作品だと思う。現実にファンタジーを忍ばせる手業、ファンタジーに現実を突きつける鋭さ、それらのバランスのよさは、これまで読んだ著者の本の中でもピカイチかもしれない。主人公の少年の目に映る世界のすばらしさに、森見登美彦の視点の置き方、描き方の巧さを思わずにいられない。 | ||||
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人に勧められて もともと森見さん好きだけど、 たしかに主人公をはじめとする登場人物たちはみんな魅力的だけど 早くページをめくりたくなるようないいストーリー展開だけど 落ちが微妙 普通すぎる気がするだけに残念 | ||||
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素晴らしい傑作! 作者の新境地に至ったと言って良いと思う。 SF、ファンタジー、子供の頃の夏休みの思い出、少年の淡い恋、おっぱいへの憧憬が渾然一体となった感じ。 読後感は爽やかだけど切ない。もう一度読み返そう。 | ||||
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お姉さん。おっぱい。コーヒー。子供の頃の憧れです。 探検。基地。子供の頃しかできない遊びです。 どちらも手に入れられたら、もっと幸せかもしれません。 | ||||
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<span class="tiny"> 長さ:: 3:59 分 </span>小学生のくせにすごくiQの高そうな僕と、歯科助手のお姉さんのお話。そこに謎のペンギンやら鯨やらが出てきます。 宇宙の膜理論だったか、近年話題になった宇宙科学のお話がいりまじってとても納得いくまとめ方になっていたと思います。相対性理論等勉強したくなりました。 レビュー書いてから半年以上経ちます。 あまりに好きすぎてしまって、とうとうアニメを作ってしまいました。 購入の際、何か参考になれば嬉しいです。 また、youtube、ニコニコ等でもアップしているので気になった方は見てみて下さい。 | ||||
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立派で利口な小学四年生の「ぼく」が住む街に、突然ペンギンの群れが現れる。 立派なおっぱいを持つお姉さんに頼まれ、その謎の研究と解明に取り組む少年。 幾つもの謎が現れ、研究は拡大していく。 でも、それらは関連しあって解明され、一つの問題に収束していく。 「世界には解決しないほうがいい問題もある。ぼくは傷つくことになる。」 「でも、解決しないわけにはいかなかったよ。」 森見登美彦氏の語り口、一風変わったその独特さも、今回は又別の面を見せてくれて。 ちょっとビターな読後感。でも、それは快い感じです。 少年の真っ直ぐさに、少し前向きになる力をもらいました。 | ||||
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ここ10年間で読んだ小説の中では,最もすばらしい作品である.それほどまでに,最近10年間で読んだ小説は少ないのである. これではレビューにならないので粗筋を書くが,ネタバレの心配は無い.全部嘘だからである. 主人公は,「本来用途」と「派生用途」という名の2つの岡に挟まれた「胸の谷」を治める,美しい「お姉さん」であり,お姉さんは, 「地下3百メーテルから汲み上げた水で育てたヒトクサレは男汁を出さない」 ことを発見して,ペンギンのように可愛い少年を育てるのです.少年は,大変賢かったので,「ユング心理学」の勉強をして,アニマちゃんとか,グレートマザーとか,空飛ぶ円盤とか,individuation とか,いろいろなことをお姉さんに教えてあげます.お姉さんは,「ふうん」とつまらなそうに返事をしていたのですが,ある日, 「どうしても私にアニマちゃんという名前を与えたいのですね.でも,私は余計な名前が増えることは好きではありません」 と言うと,消えてしまいました.捨てられた少年は派生用途の丘に登って男汁の腐海に帰り繁殖し,本来用途の丘の守護者となるのですが,もう一度お姉さんに会いたかったので,息子のアオヤマ君を清浄な水で育てます.こうして,胸の谷のアオヤマ君と派生用途の丘に現れたお姉さんとのややっこしい関係が始まり,アオヤマ君は「おっぱい」という単語を66回書くのでした. | ||||
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まずは萩尾望都氏の解説が出色。思わず同氏による漫画化を想像してワクワクしてしまった…。小説としてももちろん傑作だがむしろ漫画やアニメの原作としての可能性の方に期待したい作品。裏を返せば小説ならではのスケール感やストーリーの緻密さの点では正直やや物足りなさも感じる。 | ||||
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森見先生、ぜひ続編を書いてください。 アオヤマ君のその後が、凄く気になるーーーー! | ||||
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