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中途の家
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中途の家の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.35pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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商品の質はしっかりしている。図書館に旧訳しかなかったので購入。新訳なので読みやすそう。まだ読んでないので、内容はこれから。 | ||||
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旧約も手に入らす、やっと新訳で購入です。 | ||||
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1977年秋来日したフレデリック・ダネイは(共作者のマンフレッド・リーは1971年に没している)、インタビューに答えて作者自身のベスト・スリーに以下をあげています。 1.『チャイナ・オレンジの秘密』 2.『災厄の町』 3.『途中の家』 そして番外として『九尾の猫』 本作は1936年の作で、いわゆる国名シリーズやX・Y・Z・最後のドルリー・レーン・シリーズを書き上げた後であり、スタイルの呪縛から解かれ全く新しいエラリー・クイーンの冒険をその広範な知識のもと作り上げる第一歩が本作であったと思います。プロットもですが中間部から展開する法廷での白熱したやりとりのシーンや登場人物の恋愛感情も見事に取り込む手法に、この年代の作品とは思えないくらいの『現代性』が感じられます。『中途の家』の意味にこめられたプロットの組み立て方自体そのものが最高に『現代的』です。正直、この作品は後半に向かうほど面白いです。こういった随所に光る先駆性が後の『本格』に与えた影響という点でこの作品は重要なのだと思えます。 国名シリーズやX・Y・Z・最後のドルリー・レーン・シリーズを読み上げてクイーンを理解したと思うなかれ、最高の果実はその先にあるのです | ||||
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エラリーの友人ビルが妹を助けるために、ひたすら努力する姿がカッコよく、どんどん読み進めました。 陪審員制度の危うさが表されている箇所があり、制度の怖さを考えさせられました。 私はニューヨークにもフィラデルフィアにも行ったことがないけれど、その名前の響きだけで素敵な雰囲気で、想像が膨らみます。きっと、当時の両都市は今よりも輝いて、洗練されていたのでしょうね。 | ||||
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「国名シリーズプラスワン」のそのワンの部分です!っていうことだけど、国名とは一切関係ない!あくまで、越前新訳の勝手な思い込み。そういえば、創元文庫等々には国名シリーズに入っていたはずの「ニッポン樫鳥の謎」(The Door Between)は、ついに新訳では出てこなかったな・・・ ま、それはそれとして、この「中途の家」の越前新訳。無責任な戦後版の原本を使ったものではない、初版本に基づく完全訳!っということだけでもありがたい。省略されてねえ!っていうこと。 二重生活は男のあこがれ、夢の境地!同時に複数のおなごを愛せるこのうれしさったらない!っていうそもそも、21世紀になってようやく日本でも市民権を得た「不倫は文化じゃ」っていう定式化は…ま、これは、この際、関係ねえか。とにかく読んで楽しん下されや。 おなじみの「読者への挑戦状」もついている。エラリーが提示した9条件を駆使して真犯人を見つけ出すことができるや否や?っていうことですけどね。 | ||||
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2012年12月の「ローマ帽子の秘密」の刊行を皮切りに始まった、越前敏弥氏による角川文庫版、「国名シリーズの新訳」。 底本の原書に必ず初版バージョンを使い、エラリー・クイーンがこだわる伏線や工夫の巧妙さを損なわないように、細心の注意をはらって訳された、シリーズ全9作に、私はクイーンの面白さを再発見してきました。 しかし、それも2015年4月刊行の「スペイン岬の秘密」をもって終了。 どこかに寂しさを感じていたのも事実。 ところが、ここに国名シリーズ10作目と呼んでも差し支えない本書が、新訳で刊行となったのです。 本作品は、「スペイン岬の秘密」に続く、純粋パズラーとして発表されたものです。 副題が「ある推理の問題」であることや、読者への挑戦状が挿入されているといった体裁だけでなく、鍵となる事象から論理を展開し、犯人を絞り込んでいく手法への徹底的なこだわりは、まさに「国名シリーズ」そのもの。 では、何故、題名に「国名」が入らなかったのか? それは、本書の「まえがき」に詳しく書かれているので、そちらを読んでいただきたいと思います。 ここでは、題名の意味を簡単に述べます。 舞台は、ニューヨークとフィラデルフィアの中間に位置する町、トレントン。 そこに建つ古い家の中で、男性が刺殺されていた。 彼は、フィラデルフィアでは、中産階級のセールスマンとして、ニューヨークでは、上流階級の御曹司として暮らし、それぞれに妻を持つ、二重生活を送っていた。 この「中途の家」で彼は、どちらの人格として殺されたのか? ――題名にしたくなる、魅力的な謎ではないか、と感じています。 エラリー・クイーンの自薦ベスト3位に入る傑作を、読みやすく、かつミステリの特質を十分に考慮した名訳で、是非とも堪能して下さい。 | ||||
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原題 Halfway House(原著1936年刊行) J・J・マック名義による著者序文に冗談めかしてタイトルは『スウェーデン燐寸の秘密』でもよかったとあるように、ケレン味ある設定や《読者への挑戦》の挿入など国名シリーズの特徴を色濃く残しながらも、登場人物、特に女性の心理描写の比重が高まった内容は、のちのライツヴィル物に見られるシリアスな作風の先駆といえる。 クイーンのキャリアの転換点として重要な作品であり、緊迫感ある法廷シーン、劇的な結末など著者が自選ベスト3に選んだのも納得の傑作。 青田勝によるハヤカワミステリ版と比較しても非常に読み易い訳文で、詳しく言うとネタバレになるので控えるが、終盤における翻訳が微妙な箇所も滑らかに処理されている。 そして飯城勇三氏による詳細な書誌データを含んだ熱の入った解説はいつもながら特筆すべき充実ぶりだ。 | ||||
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とてもエラリークィーンらしい1冊じゃないかと思いました。人がバタバタと殺されるストーリーではありませんが、考えていた犯人とは違いました。私的には、面白かったですね。 | ||||
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今更ですけど、若い人でミステリーを読み始めた人。エラリー・クイーンを読んでみたくなった人へ、僕も若いとき、何から読み始めたかというと、 アガサ・クリスティーとEQからでした。XやYの悲劇や国シリーズを除いた中で、クイーン警視自身の事と並ん好きなミステリーで何度か読みました。 何が好きかというと、事件が起きる背景、物語に面白さがあります。そしてヒロインはどうなるのか?エラリーは彼女を救えるんかどうかという妙味です。 もちろん本格ミステリーでEQらしい論理で謎が解けます。さすがに時代背景や古さはありますが、古典小説を読むように楽しんでもらいたいと思います。 | ||||
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アメリカの推理作家エラリー・クイーン(フレデリック・ダネイとマンフレッド・ベニントン・リーの従兄弟同士による合同ペンネーム)の 1936年作です。 ニューヨークでの人格と、フィラデルフィアでの人格を持つ男がその中間にあるトレントンのあばら家において死体で転がっていた。はたして どちらの人格として殺されたのか?名探偵エラリーが挑む。 いわゆる中期の始まりで、まがうことのない論理の美学にまさかの恋愛言語を組み込み始めてしまったんだ。。よって複雑でありながらも 感情移入しやすい現実的なドラマチックさがあるの。制御することのできない冗漫な知性(しかしこれは探偵エラリー・クイーン君に対する 最大級の賛辞だけど)も無常の移り変わりを始めるんだね。 でもあれだな。そう思うと、作家エラリー・クイーンの魅力は初期の芸術的パズルゲームよりも、この中期、そしてより人間の心理的側面へと アプローチした後期に唯一無二さがあるのかも。そしてその唯一無二さ加減はひとりじゃ出せなかっただろう。 もうね、貪欲なまでに創造的なダネイが考案するプロットってのは芸術的と形容するのがなによりしっくりくるんだね。それで肉付けが 衒学趣味全開だったらこれは現実感皆無なわけだけど、そこにあったのは誠実な力強さ。試行錯誤しながらも確実に一歩一歩登ってゆく姿を 描いてみせたリー。このふたりだから出来た中途の永遠性なんだ。それはきっと、僕達って気が合うんですハハハなんて次元ではなくて、 もっともっと精神年齢の高いところで本気で理解し合ってるから出来たんだろうね。きっとね。 揺るぎない事こそをするべきなんだ。馬鹿みたいに笑ってる暇なんてないのに。馬鹿みたいに笑ってる。馬鹿にしてる。人間を馬鹿にしてる。 なぜもっとわかりやすくやらないのか。世界一ラブラブか、殺されるかぐらいが丁度いいんだよって個人的願望を混ぜながら思ってみるけど、 不変を完全に無視してるんだから。進化できないものまで進化させようとしてる。つまりそれが似非合理的精神の蔓延にして、究極の 言いわけ社会なわけさ。不変の真理という不可能を無視してまで可能を探るからすべてが嘘くさくなるのだ。そして結局はそれがなきゃ 合理性を発揮することすら出来ない事に気付いて愕然とするのがオチなんだから。 だからなんだ。いつだって変わらずにねぎらわれるべきものがあるんだよ。いつだって変わらずにねぎらわれるべきものがあるんだよ。 大事なことなので二度言ってしまった(笑)。 | ||||
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本書の欠点を先に挙げると、犯人が謀ってルシーに死刑になるかも知れない罪を着せようとする行為(結果的には20年の服役だったが)について、本書の犯人はその動機が極めて薄弱で、その動機を有する人物はルシーの対極に位置する人物以外考えられない。 だから9つの要件すべてを満たす人物が犯人だと名指しされても、その論理は優れていてもしっくりこない。 また、マッチをすった目的がタバコを吸うためだという決めつけも、では唯一それ以外に解釈できないのかというと、その点もこじつけのようで苦しい。 ただ、作品の中で展開されるドラマは、従来の国名シリーズには見られなかった人間の血肉が通った内容で面白い。 | ||||
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『Zの悲劇』と並ぶ、クイーンによる《消去法推理》の傑作。 本作では探偵エラリーが、現場に残されていたマッチの燃えさしと、 焦がされたコルク栓といった手がかりをもとに、犯人が備える九つの 条件を導き出し、たった一人の犯人以外すべての容疑者を消去します。 焦がされたコルク栓の特殊な使用法については、作中で〈たとえば芝居でも よく使われていて広く知られており〉といった記述があるので、当時はある種の 一般常識だったようですね。 一方、マッチの燃えさしについては、その本数がポイント。 殺害現場に居合わせた女性が、犯人になぐられ、相手の顔を見ることなく、 気絶させられてしまうのですが、その前後で変化した点が重要となります。 また、マッチに付随するあるモノが、犯人を特定するための決定的な手がかりとなりますが、 それを暗示する伏線の張り方や、状況設定の巧さは、さすがクイーンといった手さばきです。 | ||||
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国名シリーズを書いていた時期に発表した作品。何故国名シリーズ中の一作にしないのかと問われて「この題名が一番ふさわしいからだ」とクィーンは答えている。そう、この題名が全てを表している。二重生活を送っていた被害者が、その中間の家で殺された。犯人は誰か ? しかし、解決で示される根拠が理由なら犯人は最初から分かっていた筈じゃん。どうして、探偵クィーンは初めからそこに気付かなかったの ? なんで長々話を引っ張る必要があった訳 ? 短編にした方が良かったと思う。そんな感想を抱かせる作品。 | ||||
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1977年秋来日したフレデリック・ダネイは(共作者のマンフレッド・リーは1971年に没している)、インタビューに答えて作者自身のベスト・スリーに以下をあげている。1.『チャイナ・オレンジの秘密』2.『災厄の町』3.『途中の家』そして番外として『九尾の猫』をあげている。本作は1936年の作で、いわゆる国名シリーズやX・Y・Z・最後のドルリー・レーン・シリーズを書き上げた後であり、スタイルの呪縛から解かれ全く新しいエラリー・クイーンの冒険をその広範な知識のもと作り上げる第一歩が本作であったと思う。プロットもだが中間部から展開する法廷での白熱したやりとりのシーンや登場人物の恋愛感情も見事に取り込む手法に、この年代の作品とは思えないくらいの『現代性』が感じられる。『中途の家』の意味にこめられたプロットの組み立て方自体ものが最高に『現代的』だ。正直、この作品は後半に向かうほど面白い。こういった随所に光る先駆性が後の『本格』に与えた影響という点でこの作品は重要なのだと思える。国名シリーズやX・Y・Z・最後のドルリー・レーン・シリーズを読み上げてクイーンを理解したと思うなかれ、最高の果実はその先にあるのだ(●^o^●)。 | ||||
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1977年秋来日したフレデリック・ダネイは(共作者のマンフレッド・リーは1971年に没している)、インタビューに答えて作者自身のベスト・スリーに以下をあげている。 1.『チャイナ・オレンジの秘密』 2.『災厄の町』 3.『途中の家』 そして番外として『九尾の猫』をあげている。 本作は1936年の作で、いわゆる国名シリーズやX・Y・Z・最後のドルリー・レーン・シリーズを書き上げた後であり、スタイルの呪縛から解かれ全く新しいエラリー・クイーンの冒険をその広範な知識のもと作り上げる第一歩が本作であったと思う。プロットもだが中間部から展開する法廷での白熱したやりとりのシーンや登場人物の恋愛感情も見事に取り込む手法に、この年代の作品とは思えないくらいの『現代性』が感じられる。『中途の家』の意味にこめられたプロットの組み立て方自体ものが最高に『現代的』だ。正直、この作品は後半に向かうほど面白い。こういった随所に光る先駆性が後の『本格』に与えた影響という点でこの作品は重要なのだと思える。 国名シリーズやX・Y・Z・最後のドルリー・レーン・シリーズを読み上げてクイーンを理解したと思うなかれ、最高の果実はその先にあるのだ(●^o^●)。 | ||||
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クイーンと言えば国名シリーズが有名ですが,私は後期の作品に心に残るものが多いように思います。しかしそれらの作品は,現在のテレビで放映されているような作家・作品などと違って,非常に地味な印象をもっていることも確かです。本に向かってその世界に入り込み,じっくりと考える,そういう読書が出来る人でないと,退屈かも知れません。推理作家が私たちに提出する謎というものは,われわれの感性・頭脳のある程度のレベル・経験を求めているように思います。クイーン,カーなど大物の有名作品を読んだ人にお勧めです。ベートーヴェンの交響曲を十分に堪能しいる人が,後期四重奏曲を発見するような喜びがあると思います。 | ||||
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クイーンと言えば国名シリーズが有名ですが,私は後期の作品に心に残るものが多いように思います。しかしそれらの作品は,現在のテレビで放映されているような作家・作品などと違って,非常に地味な印象をもっていることも確かです。本に向かってその世界に入り込み,じっくりと考える,そういう読書が出来る人でないと,退屈かも知れません。推理作家が私たちに提出する謎というものは,われわれの感性・頭脳のある程度のレベル・経験を求めているように思います。クイーン,カーなど大物の有名作品を読んだ人にお勧めです。ベートーヴェンの交響曲を十分に堪能しいる人が,後期四重奏曲を発見するような喜びがあると思います。 | ||||
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