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絡新婦の理
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【この小説が収録されている参考書籍】
絡新婦の理の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.49pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全93件 41~60 3/5ページ
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京極先生の本を初めて読みました。映画化された物も見たことがありますが…これは、映画化された2作品よりも怖くて、奇妙です。 続きが気になるとかもあったんですけど…途中で断念しました。でも、話としては面白いので星5つ | ||||
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本作品は非常に変わった構成になっている。なんとエンディングが物語の冒頭にあるというチャレンジングな構成。最後まで読みきった後で改めて冒頭に戻ることで話の全容を理解することができた。 今回のストーリーはいろんな事件が複雑に絡み合っていて、それらが各章ごとに別々に進行しているので、途中まではストーリー展開がまるで読めない。しかし物語の終盤に行くにつれて、それらの事件がまるで蜘蛛の糸のように有機的に絡み合ってきて、話の全容をつかむことができた。 今回も非常にページ数の多いレンガのような本であり、読み終えるのに1ヶ月以上かかってしまったが、飽きることなく読むことができた。 | ||||
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妖怪シリーズ第5弾。 本書の内容よりもその分厚さに度肝を抜かれた一冊。 さすがレンガ本といわれるだけあって、持つにも持ち運ぶにも一苦労。 通勤中の読書には不向きな作品である。 そんな空前絶後の厚みはさておき。 内容は面白い。 面白いだが、素直に「面白った」といえないこの物語。 それはこの物語が妖怪シリーズの中で、最も悲惨な結末を迎えているせいだろう。 他の作品も悲惨といえば結構悲惨なのだが、この『絡新婦』は何より 「後味が悪い」。 その最たる原因が、開幕後、早々と犯人が世間からも京極堂からも裁かれないことを明示している点だ。 事件は陰湿かつ救いがことこの上ないのに、京極堂さえも手出しできないとなると、 もはやお手上げ状態である。 唯一の救いと言えば、京極堂の薀蓄が健在だということ。 日本神話、キリスト教、ユダヤ教に関する圧倒的な知識の洪水は、いつもながら絶品の味わい。 また、作中でも言及されている「女性」性と「男性」性については、フィクションの中だけでなく、 現実の世界でも突き詰めていかなければならない大きな問題である。 | ||||
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まず初めに、これは京極作品の入門書ではありません。 この本を最初に買ってみよう、と思っているのなら止すべきです。 まず晦渋です。 使われている言語が小難しい。 間違いなく辞書が必須です。故に読みづらい。 より本格的に内容を理解しようと思ったら専門書も必要になります。 内容が読みづらさをカバーする程面白ければ良いのですが、、、 そして、登場人物も多い。 読み進めていくうちに「あれ!?誰だっけ」現象が起きます。 況してこの作品が読み初めですと誰がどう言ったキャラ設定なのかが分りません。 そうなると特に中盤戦以降、読むこと自体が苦痛になっていきます。 京極読むならまず魍魎の匣をお勧めします。 そして、読み進めるのなら書かれた順に追って行って下さい。 この作は決して駄作ではありません。 ありませんが、京極作品は専門的過ぎるところがあるので そう言った表現が自分の感性と合うのであれば買いだと思います。 恐らく一度読んだだけでは内容が上手く咀嚼できません。 | ||||
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失敗しました!“絡新婦”よりも先に“塗仏”を読んでしまったのです。 まだ読んでいらっしゃらない方には、京極堂シリーズは書かれた順に読むことを強くおすすめします。でないと、せっかくのおもしろさが減ってしまう気がするので。これからもう一度“塗仏”を読むつもりです。おそらく、新しい発見があるはず。あの女性がこんな方だって知らずに“塗仏”を読んでいたのですから・・・。1回目は「あ〜失敗した」という思いにおそわれつつ、すごいスピードで読みとばしてしまい、この人犯人?と予想した人も間違っており、なんだかわけわからなかった、という悔しい読後感でした。これは作品のせいでなく、読者である自分の読み方間違えたせい、という気がします。もったいなかった。 少し時間をおいて、2回目ゆっくり読み直しましたので、これから“塗仏”を読むのが楽しみなんですよ。おそらく京極夏彦さんの解釈なのかもしれませんが、「七夕と製鉄、遊郭の関係」を、京極堂が語っている部分が、おもしろかったのです。石長比売と木花佐久夜毘売の伝説ももう一度読みたいとも感じさせられました。京極堂が何度も「うんちく」を語ってますから・・・。 興味がない部分の京極堂の「うんちく」には退屈してしまうのですが、今回はスリリングでした。知らないことだらけだった。 | ||||
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恥ずかしながら、京極氏のシリーズを読むのはこの本が初めてでした。いろいろな書評サイトで評判が良かった本書をとっかかりとして選んだのですが・・正直言って独特の世界観や登場人物に感情移入できず、終盤に辿り着くまでは読むこと自体が苦痛でした。 当書の良かった点・悪かった点は以下のとおりです。 他の巻に挑戦できていないため偏ったレビューになってしまうかもしれませんが、何しろ分厚い本なので、著者のシリーズに挑戦しようと思う人の事前の参考になればと思います。 <良い点> ・まったく別々の事件が終盤に編みあげられていく過程は見事で、理論的に整合性が取れている ・肝心の主人公の思想哲学は、偏った見方を排してバランスが取れており、発言にも好感が持てる <悪い点> ・主人公以外の探偵役や刑事など、重要脇役の性格やセリフに漫画チックで極端なものが多くリアリティにかける ・とにかく改行や無駄台詞が多く、それでページ数が膨らまされているきらいがある ・内容をうまく整理できる作家なら、4分の1程度のページ数で済むのではないか とにかく、手軽に楽しむための娯楽小説としてはコストと労力を要求する本だなあ、というのが正直な感想でした・・・ | ||||
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京極夏彦先生の百鬼夜行シリーズも今作でついに五作目 ますます頁数が多くなり本自体のレンガ化も進んでいる、自分は1389頁にも渡った今回で ついにメモを取りながらの読書を行ったがあれはダメ 他の本を同時に読んでるとか、極端に忙しくて読書時間を取れず、一度読んだ後 次まで一か月も間が開く事もまれにあるなんて人にはオススメの読書法だけれど普通の読書家には向かない 鬱陶しい やはり丁寧に何度も読むべし 特に一度目を丁寧に そういう話はおいといて作品自体の感想をば下に 今回は思想的な色が強いです 伊佐間のヒエラルキーについての考察(結局外に出ない) 京極堂の考えるフェミニズム 基督教の抱える伝統的男尊女卑傾向等々 今までモチーフとして登場してきたのは日本や中国のアジアの妖怪・文化・伝説ばかりですが 今回は作品中に京極先生の西洋の黒魔術・悪魔崇拝等の知識が盛り込まれていて そういう意味でも他の作品とはちょっと毛色が違います そして今回は特に「性」について考えさせられる内容です ストーリーの精密さ 複雑に張り巡らされた伏線がつながった時のたまらないカタルシスは健在 羽衣伝説については 推理小説作家、内田康夫も「怪談の道」で羽衣伝説を取り上げてましたが 京極夏彦が扱うとこうなるのか という発見があって楽しいです やっぱりこの人の感性と知識は凄まじいです | ||||
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京極堂シリーズ第五弾。 イントロダクションと呼ぶのを躊躇われる程の長さを持つ序章の終わりに京極堂が語った、「僕等は三人とも知らず知らずのうちに誰かの張った――」「――網に掛かっているようだ」、という言葉は絡新婦に対するものである。おそらくこの段階ですでに我々読者は京極夏彦の張った網に掛かってしまっている。読者は蜘蛛の巣に絡め取られ、その巣の全貌を知らぬまま作者の筋書き通りに読み進めるしかない。 終盤、京極堂によって語られる、巨大で精巧かつ美しい蜘蛛の巣の全貌は圧巻である。そして余韻を残す完璧なラストが作品世界を完結させ、我々を読後しばらくこの作品世界に閉じ込める。 | ||||
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京極堂シリーズは、主人公の京極堂こと中禅寺秋彦が出てきて始めて話が動き出す。 これまでのシリーズはその京極堂が出てくるまでに随分と暇があった。 今作では、いきなり冒頭からその京極堂が登場する。 あっけにとられる展開。 何のことだかわからずにクライマックスをむかえ、そしてようやく序章が始まる・・・。 ストーリーの種を明かすことはできないが、 必ず読み終えた後、最初の冒頭部をもう一度読み返したくなる。 | ||||
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1500ページ近くありますが、個人的には最高傑作です。話は狂骨、鉄鼠のように難しい話もなく読みやすいです。絡新婦は、「今回犯人分かりやすくない?」と感じる人が多いと思いますが、ほぼ全員が一番最後の一行でどんでん返しを食らったんじゃないでしょうか。自分が読んだ時は、一瞬意味がわからず、少し前から読み返していたら、「アッー!!!そういうことか!!!」とアドレナリン走りまくりでした。これから読む人は絶対に後ろから読まないようにしましょう | ||||
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2人の殺人鬼が現れます。その事件を軸に話は進んでいきます。 こう書くと、事件は一つと思われるかもしれません。 しかし、2つの事件は全く関係ありません。そうなると、次には、 単なる構成がしっかりしていない、長いだけの小説と思われるかもしれません。 そうではないから読んでしまうのです。しっかり最後に「そういうことか!!」と 思わせてくれます。毎度のことながら。作者の構成力、ものすごいです。 その分、気合入れて事実関係を整頓しながら読まないと訳が分からなくなり、 せっかくの伏線に気づけない悲劇が起こりえます。読み応えの点では図抜けて良いです。 前作までの登場人物もちょこちょこ出てきて 順に読んでいった方にはうれしいかもしれません。 毎回そうですが、女性がひどい目に遭います。 今回も連続目潰し殺人の犠牲者がぼんぼん出ます。 作者には女性への加虐趣味があるのか?と思わせるくらいの徹底振りです。 かなりの完成度を誇ります。また、人物造詣に厚みが加わり、 各人がよりしっかりとした立ち位置を持ってきました。面白いですよ。 | ||||
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京極堂シリーズの目玉は、何といってもつきもの落としですが、今回も千葉の田舎を舞台に連続猟奇殺人が多発し、その謎を明かしながら、その関係者のつきものをおとしてゆきます。売春や性風俗と女性の人権についての考察を、面白く拝聴しました。今回は榎津探偵が活躍し、笑わせてくれます。からまった蜘蛛の糸が次第にほどけていくように明らかになった行く様がとてもよく練られています。ただ登場人物が多く付き物落としが長過ぎたことと、殺人犯が、精神異常者というのが少々残念です。もちろん、正常/異常とのわく引き、差別などはあってはならないですし、また、同様に罪にも問われるべきと思いますが。 | ||||
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何気ない人間関係・事件が、蜘蛛の糸のように絡まってきて…。百鬼夜行ギャングも徐々に絡み取られていきます。作品中の込み入った人間関係に関係性を見出した時は鳥肌が立ちました。 むっとむせ返る程に、どこを見ても、そこには女性、もとい女がいます。 過去の作品の登場人物も関係してくるところが、京極作品を読む醍醐味ではないでしょうか。 冒頭のシーンの風景描写がとても綺麗で、よく仏頂面と表現される陰陽師の表情がなんとなく柔らかく優しい感じがしました。 | ||||
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「あなたの後ろに幾つ骸を転がせば気が済むのです」 と京極堂にいわしめた蜘蛛を名のる女性 女性の眼球に細鑿を突き立て殺害する連続殺人 基督教系全寮制女学校でくりひろげられる背徳の集い 蜘蛛の巣屋敷と呼ばれる旧家での相続争い 連続すると思われる殺人事件の担当になった刑事木場 女学校の調査依頼を受けた探偵榎木津 遺品を査定するために蜘蛛の巣屋敷に招かれた骨董品屋今川 それぞれが、謎をたどるうちに 蜘蛛を名のる女性の目的へと収束していく様が見事です。 たくさんの事象を詰め込んでのまとめあげてあり 読み応えがあります。 「勿論僕は女権拡張論者ですよ」 と答える中善寺が解く 「七夕」の解釈など、 色々な文化と神々、伝説の隠れた意味の数々がとても興味深いものでした。 | ||||
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多くの方のご意見どおり、京極道シリーズの最高傑作だと思います。 女性をテーマにして、ここまで書いてくれました。 陳腐な昔ながらの「男は男」みたいな理屈や「女性は素晴らしい」 みたいな理論に偏らない理論を展開しているのは大人の書物として、 読むに値するものと思います。 ただ、個人的には冒頭にラストシーンを持ってきてほしくなかったですが‥ | ||||
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まず自分がこの本を買った理由はそのページ数なんですが これは厚いことで有名な京極先生百鬼夜行シリーズで塗仏の宴を2冊と考えれば一番厚い!! しかしそのボリュームとは裏腹に数ある百鬼夜行シリーズの中でもおそらく一番読み易い! 1巻の姑獲鳥の夏から入るよりここから入った方がのめり込めやすいと思います そう言わしめる理由は2つ まず読みやすい文章!! 姑獲鳥の夏や魍魎の匣のようなグロい所とか狂骨の夢や塗仏の宴のような超常現象または鉄鼠の檻のような専門用語などのわかりにくい所などが少なくて一介の中学生である僕でさえ そのボリュームから軽くとは行かないがサクサク読めた そして理由の二つ目は・・・ 良く練り込まれた中身!! まぁ京極先生の作品は全部練りに練り込まれていて普通の人が読んでも最後の最後まで犯人が解らないようになってはいるんですがこの絡新婦の理はその作品群を遙かに凌駕する練り込まれようだと思います。僕のように捜査能力・推理能力皆無の人間(関口か!!)にはその場その場で一番怪しそうな人間を疑うことしかできなくてどんでん返される度に感動してしまった 作品の冒頭にいきなり犯人が解っているのに犯人が最後まで解らないのは屈辱的でありながら 快感でもありました(自分はMではありませんよ!! 自分的にはこの作品の中では織作茜が一番好きです あの自分の意見をしっかり持っていてカリスマがあり人の意見に準じないところとか 格好良すぎます!! また意外と本田幸三も好きです 作品の最初は大ッ嫌いでした。 でもそのうち同情できました(変かな? 後一つ忠告詳しくは言いませんがこの本は絶対塗仏より先に読んだ方がいいです これは絶対です!!! まぁまとめると京極作品の中で一番いい作品だと言うことです!!!!! | ||||
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京極堂シリーズ第5弾。1,374ページである。考えてみると京極夏彦のこの語り口自体が既に陰陽師である。言葉のワザを駆使して憑き物を落とす京極堂とやっていることは同じだ。喋っているか本になっているかの差だけである。読んでいる我々は皆幾分病んでいて、憑き物落としを必要としてるからして、読後感は憑き物が落ちたような達成感なり大悟なりがあるのだ。このページ数が陰陽師である。これだけ長々とした言葉の連続こそが結界を創り出しているのだ。 複雑に絡み合ったストーリーが最後に一つになる。特に本作は女性が皆光り輝いている。恐るべき筆力だ。 | ||||
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『姑獲鳥』以外ではどれも感じるけど、犯人と対峙した時の京極堂は話が長過ぎる。この『絡新婦』では一際長い。あれじゃー話のくどいお喋り男じゃないか。憑物が落ちる前に被疑者が途中で居眠りこかないか心配になった。筋立ては好きだけど・・・。あの長広舌は何とかならないのかなあ。間延びした憑物落しには興醒めしてしまう。過ぎたるは及ばざるが・・・くらい長い憑物落しだった。 | ||||
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最後まで読み終えてから冒頭をまた読んでみて、頭に浮かんだ情景のあまりの美しさに…自分があんな想像力を持っていたことに驚きました。最初に冒頭を読んだ時とはあまりに違うものでした。素晴らしかったです! | ||||
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遂に(?)基督教にまで間口を広げた京極堂シリーズ第5弾。 とはいっても京極作品ですから、通り一遍の宗教談義などが交わされる筈もないという。 分量はこれまでで最大。ま、次作ではとうとう前・後編に別れるわけですが。 (但しあくまで個別の作品として書いた、と京極先生ご自身は仰ってます) はい。 女性たちが魅力的。可憐で、生々しくて、凛としてます。フェミニズム論なんかもあり。 事件の緊迫感、舞台の雰囲気、物語の豊かな起伏が、長いけど全く飽きのこないサスペンスを生んでくれてます。凄いっス。 ストーリーテリングは前作『鉄鼠の檻』辺りと並んでシリーズ中でも白眉(多分)。 キャラクターが活き活きと踊って(踊らされて?)ます。 傑作。 | ||||
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