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鉄鼠の檻



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鉄鼠の檻の評価: 4.32/5点 レビュー 94件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.32pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全94件 81~94 5/5ページ
No.14:
(5pt)

指の短い私には辛かった。次作は更に辛そう。

量の割には読み易くテンポも良い。前作までは、ある程度先が読め最後にヤッパリと読後に納得する事で愉しめ満足をしていたが、本作でも先を読める部分もあったが、最終章は予測外の事が多く特に・・・は意外としか言いようもありませんでした。(ミステリーのレビューで余り内容に触れるのはタブーだと思い、中途半端な文になってしまったが)良い意味で裏切られました。京極道の今回の薀蓄(?)講義は解り易く勉強になりました。この部分をきちんと読んでおく事で禅僧との問答が活きてくるし思わず頷きながら読んでしまいます。今回は「あとがき」も非常に良かった。但し、「薔薇の名前」を引き合いに出すのは良いが、人物名に言及するのであれば、予め「未読の方は・」と前フリを入れて欲しかった。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
406181883X
No.13:
(5pt)

雪の中の密室

 京極堂シリーズの中で好きな話のひとつです。なんと言っても完成度が高い。 犯人も真相も全く分からない雪の中の禅寺での惨劇の数々。 禅に基づいた薀蓄がたくさん出てきますが、それすらなかなか理解できない難しいものであるうえ、その思想、宗教観、言葉、振る舞いを常とする事件関係者禅僧達はほとんど理解不能です。その中で起こる殺人事件を常人の理解できる範囲で追求しようと思ってもほぼ不可能。 なぜ殺されるのか、なぜこのような形で置かれるのか、もう何もかも全く分からない状況。 たまたま取材に訪れただけなのに巻き込まれてゆく鳥口と中善寺敦子。 そして、箱根での仕事ついでに変な夫をもった哀れな妻達にせめてもの恩返しをしよう、と旅行に来ただけだったのに巻き込まれてゆく関口と京極堂。 雪山の禅寺とその近くの旅館というたった二つの場所、全く同じ人々の中で繰り広げられる理解不能な殺人は、ある意味雪山の檻という感じです。 檻に閉じ込められた人々。 不気味な歌を歌う振袖の少女。 京極堂でさえ知らない禅寺。 下界よりも清浄なはずの世界の不気味さと最後まで分からない事件の真相に、普通という価値観はもろくも崩れ去ります。禅にも異常に詳しくなれますので、禅に興味のある人は必見です。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
406181883X
No.12:
(5pt)

しんしんしんしん雪ふりつもる

 小生も他の方に同意見にて 本作が京極の最高傑作であると考えている。 話の筋は相変わらずで こんがらがっている毛糸球を目をつぶってほぐしているかのような 疲労感を覚えるが 「目をつぶっているとしんしんと冷えてくる」というような 皮膚にじんわりくる冷気が本作の身上である。この作品を読んでいると 家の外は雪が降りしきっているかのような感じがしてくるところが凄いと思う。京極の作品は下手に読むと 屁理屈の応酬にもなりかねないが それでも作品の底辺に通常低音のように流れる不思議な詩情が好きであるが その「詩情」の中でも 本作のそれが もっとも感覚に訴えてくるものがある。 その意味で本作は 「異様に長い一編の散文詩である」といったら ちょっと贔屓しすぎか? 
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
406181883X
No.11:
(5pt)

これが一番!?

 京極作品中一押しの一冊。  映画「薔薇の名前」と同じ世界観じゃん、などと文句はなし。「薔薇の名前」を連想しようとも、それは仕方のないこと。本好きに、「貴重な本の眠る書庫」なるアイテムを持ち出せば、「何かある!」と興味を示さざるをえない。 犯人探しも魅力的だが、この「寺に秘められた謎」の方に気持ちがそそられる。 知らず知らずに禅宗の薀蓄を読まされ、「ふ~ん、そうなのかあ?」と感心するも京極作品の楽しみ。 この一冊を読む人は、きっとシリーズの前作を読んでいるはずなので、よくわかっていると思うけど。 やはり、本作品が一番いいよね。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
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No.10:
(4pt)

「鉄鼠の檻」を読んでみた。

全1,359ページ完読。福岡地区西部版のタウンページよりも分厚い。いろんな居酒屋でこの本を読んでいるのを店員に見かけられるにつけ「スゴいの読んでますね」「難しそうな本読んでますね」と云われるのはもう慣れました。という余談は置いといて。このブログにも度々登場する京極堂シリーズ第4弾。第2作目の「魍魎の匣」では新興宗教、3作目の「狂骨の夢」では密教を中心に展開していたこのシリーズは4作目にして禅(禅宗?)を中心に展開していく。どうも妖怪小説という感があった京極堂シリーズは宗教小説になっているようだ。ま、こちらの方がオモシロい。前に読んだダ・ヴィンチ・コードでも思ったが、実際の蘊蓄が織り込まれている物語は格段にオモシロい。シリーズを読み進めるにつれ、第1作が一番オモシロかったなぁと思っていた最近でありましたが、その1作目に登場していた爺ぃ(久遠寺の爺ぃ)が出てくると、やはり気分的に盛り上がる。今後も登場人物のリサイクルは是非続けてほしいものだ。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
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No.9:
(5pt)

禅と脳科学のひとつの接点

所要時間の目安。寝食忘れてはまった人なら3日、そうでもない人は1週間。膨大なトリビアの中に、実にたくみに禅の歴史と、現代脳科学の知見とが織り合わされて、最終ページに達するころには、世界観が少し変わっている。それを、洗脳と恐怖する人も居れば、快感とする人も居るのではないか。脳の中にわれわれが、とらわれていることについてこれほどうまく書かれた読み物を私は知らない。脳科学者の書いたものや科学ジャーナリストの書いたもので、似た視点からかかれたものがいくつもあるが、私の実感にぴったりとしたのはこれである。脳研究を志す中学生や高校生のみならず、宗教家や心理学を学ぼうとする人たちにも有用であると思われる。副読本として学校図書にも推薦したい。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
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No.8:
(4pt)

難しいのか易しいのか。

すでに言及されてる方もいらっしゃいますが、他の作品に比べて犯人はわかりやすいかと。一つの場所に登場人物たちが様々な理由で集まってきて、事件が起こる・・・という、展開は好きなのですが。「禅」。難しいです。恐らく、他の書物よりは解り易く説明されてはいるのでしょう(て言っても比べたことないです)が、「う~~~~ん」です。私が莫迦なのかなぁ?ここ解らなくても話を楽しめましたが、解った方が面白いんだろうなぁ・・・。多分。あと、僧の名前がごっちゃごちゃになりますので、メモしながら読んだほうがいいかもです。(役職とか)登場人物の整理苦手な方は特に。個人的にこの話での拝み屋の登場シーンはベスト3に入ります。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
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No.7:
(5pt)

傑作:「陰陽師」対「禅問答」

京極堂の「陰陽師」の「言霊」に対抗する、シリーズ最大の敵「禅宗」の「禅問答」。果たして、京極堂は「憑き物」を落とせるのか?言葉の奔流によって、読むことの面白さが堪能できる「京極堂シリーズ」は、この本でひとつの頂点を迎えます。骨董屋「待古庵」と、1作目で登場した老医師「久遠寺」が、重要な役割を果たします。1作目のインパクトがあまりにも強かったので、2~3作目は内容にかかわらず私にとっては刺激が足らなかったのですが・・・本作で払拭しました。でも・・・またもや本が厚くなった・・・!。でも、厚さと面白さの比でいくと、本作が最高傑作かもしれません。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
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No.6:
(5pt)

おもしろかった!

現実世界と切り離された、いわくつきの山寺が舞台。山寺でおきる殺人やら、奇妙な登場人物やら、普段考えたこともなかった山寺での生活やら、とても興味深く、(残念ながら、犯人はすぐにわかってしまいましたが、)ストーリーもドキドキです。シリーズ全部読みましたが、とても気に入っています。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
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No.5:
(5pt)

シリーズ中一番の完成度

 京極夏彦の作品中で一番の完成度だと思う。 登場人物たちが一箇所に集められるいわゆる館物のためか、一作目の登場人物の行方が伏線とされて深みを加えているためか。 京極夏彦の作品はミステリーになるのだろうか。ジャンル分けはよくわからないが、焦点はトリックではない。 この作品の面白みは、巧妙に張り巡らされた伏線にある。注意と知識さえあれば、かなり早い段階で犯人が特定できる。それは伏線が確りしている証拠。それが楽しいと思うか、予想通りすぎてつまらないと思うかは読むひと次第だが。「拙僧が殺めたのだ」という最初の一行のインパクトもすごい。閉ざされた山の中で修行する僧たちの超然とした姿が崩れていくさまも面白い。  
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
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No.4:
(3pt)

文庫なのに1000円を超えるわけ

 梗概はレビューと他のカスタマーの方にお任せして、この本を手にした感想を率直に申し上げましょう。1.重い。手首が疲れる。2.分厚い。鞄がブタになる。3.分厚いのを開いて読むので、背表紙が折れる・・・従って、私の中でこの本は「どすこい(本物)」と呼ばれるようになりました。本の背中の部分を見てみるとわかりますが、綴じ方も普通の文庫とは明らかに違います。 なぜ上下巻にわかれないのかずっと不思議だったのですが、本当のところ、京極さんが分けるのをお嫌いになるからだそうです。でも・・・嫌がらせよね・・・これじゃ・・・。どすこい。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
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No.3:
(5pt)

宗教とミステリーの完全なる融合

「拙僧が殺めたのだ」犯人が冒頭にこのように告白し、戦後間もない頃の雪深い箱根を舞台に、被害者は全て禅僧という連続殺人事件は幕を開けます。今や定番となった黒衣の男、京極堂の憑き物落しは何を語るのか?宗教とは?常識とは?人間とは?生きるとは?この本を読めば、京極堂の世界観に圧倒されることは間違いなし。あせらず、ゆっくりとお読み下さい。あなたも憑かれてみませんか?
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
406181883X
No.2:
(5pt)

読まないと・・・

京極堂シリーズの最高傑作。宗教に翻弄され、悩み傷つき、それでも逃れることのできない人間たち。人間の内に棲む妖怪を表現させたら世界一の作者の稀代の一冊。これを読まないと・・・
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
406181883X
No.1:
(4pt)

ボリュームに見合った満足感が味わえます

非常にボリュームのある本です.多くの人がこの本を手に取るのに躊躇してしまうと思います.それでもページを開いて見られた方の多くは、風変わりな文体と非常に珍しい漢字の使い方に驚いて本を閉じてしまうのではないでしょうか.この本はまるで読者を拒否しているかのように見えます.しかし読みきられた方の全てが、内容の濃密さに驚かれると思います.この本はそういう本だと思います.
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
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