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孔雀の羽根
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孔雀の羽根の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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「10客のティカップ」と言われればタロットカードの「杯の10」を連想し、何か曰くがあるのだろうと勝手に思い組む読者をはぐらかす。カー流のユーモア感覚と思って許すべきなんだろう。 基本的にカーのミステリでは、事件の目撃者は何かの先入感にとらわれているか、思い込みが激しく暗示にかかりやすいなど、概してボンクラなので、解決がそれほどアンフェアとも感じない。 マスターズ警部が女性に良いように翻弄されるエピソードも、「ほらこんなでしょ、何も真相が見えていないんですよ」と読者に示して、解決を補強しているのだろう。 ただ・・・要はカーの作品をまったく読んだことにない人に一読を奨めるなら、まずは『ユダの窓』や『白い僧院の殺人』、『曲がった蝶番』や『黒死荘の殺人』などを挙げるのであって、この作品ではない。 だが、本書や『墓場貸します』などを読むような人ならば、そんなことはわかった上で読むはずなのだ。 | ||||
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密室ミステリーは色々と読みましたが、不可能性・不可思議性なら本書が随一でしょう。 ・・・と思ったら世界歴代密室ミステリーでベストテンに入っていたのですね。 警官隊がありとあらゆる出入り口を見張る部屋に男が入ると、銃声が二発聞こえる。 警官が部屋になだれ込むと背中と頭を焦げる程の至近距離から撃たれて男が絶命している。 部屋にはたった今発砲したばかりの銃が煙を上げている・・・。 ところが。 警官隊があらゆる出入り口を見張っていたのに被害者以外の人間を目撃していない。 犯人はどこから部屋へ入りどこへ消えたのか・・・。 実に納得の行く素晴らしい鮮やかなトリックに脱帽です。 この不可能性とオリジナルトリックで☆5つだと思います。 | ||||
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トリックはなかなか斬新なのです。 まさかと思わせてくれるようなトリックを 採用してくれていますし。 しかしながら展開に無駄な描写が多く ちょっと読みにくさを感じてしまいました。 それと肝心の探偵役のH・M卿の活躍が あまり見ることの出来なかったことも 残念な点に上げられます。 繰り返すようですが、トリックはいいのです。 目先に見える真実を真に受ける人ほど、 いざ真相が見えてきたときには 驚くこと間違いなしですから。 ただ、構成はちょっと よろしくなく感じてしまいました。 これでは読むのがつらいかも。 | ||||
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トリックはなかなか斬新なのです。 まさかと思わせてくれるようなトリックを 採用してくれていますし。 しかしながら展開に無駄な描写が多く ちょっと読みにくさを感じてしまいました。 それと肝心の探偵役のH・M卿の活躍が あまり見ることの出来なかったことも 残念な点に上げられます。 繰り返すようですが、トリックはいいのです。 目先に見える真実を真に受ける人ほど、 いざ真相が見えてきたときには 驚くこと間違いなしですから。 ただ、構成はちょっと よろしくなく感じてしまいました。 これでは読むのがつらいかも。 | ||||
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警察が厳重に監視している空家の一室――いわゆる“視線の密室”だが、窓は 開いていた――に一人で居た男が、髪が焦げるほどの至近距離から撃たれた。 現場には孔雀模様のテーブル掛けと十客のティーカップ、そして 凶器の拳銃が残されていたのだが、犯人の姿は影も形もなかった……。 前述の事件の二年前にも、現場に十客のティーカップが残された射殺事件(未解決) ――しかも過去と現在、どちらの事件の際も、警察に予告状が届けられていた―― が起きているのですが、過去の事件における関係者それぞれの目論みが思わぬ化学 反応を起し、不可解性が強調されることで、現在の事件の煙幕となっているのが秀逸。 一方、メインとなる密室トリックは、力業的な構成過程よりも、「何故被害者は、 大きすぎる帽子を被っていたのか?」というホワイダニットに集約される下準備 の部分に、カーの着想の冴えが窺えます。 | ||||
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警察が厳重に監視している空家の一室――いわゆる“視線の密室”だが、窓は 開いていた――に一人で居た男が、髪が焦げるほどの至近距離から撃たれた。 現場には孔雀模様のテーブル掛けと十客のティーカップ、そして 凶器の拳銃が残されていたのだが、犯人の姿は影も形もなかった……。 前述の事件の二年前にも、現場に十客のティーカップが残された射殺事件(未解決) ――しかも過去と現在、どちらの事件の際も、警察に予告状が届けられていた―― が起きているのですが、過去の事件における関係者それぞれの目論みが思わぬ化学 反応を起し、不可解性が強調されることで、現在の事件の煙幕となっているのが秀逸。 一方、メインとなる密室トリックは、力業的な構成過程よりも、「何故被害者は、 大きすぎる帽子を被っていたのか?」というホワイダニットに集約される下準備 の部分に、カーの着想の冴えが窺えます。 | ||||
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本作はカーの密室物の代表作の1つ。ミステリ作家・編集者として著名なE.D.ホックが投票で選んだ密室ミステリの人気投票で10位に入った。ちなみに列挙すると以下の通り。 (1) 三つの棺(カー) (2) 魔の淵(タルボット) (3) 黄色い部屋の謎(ルルー) (4) 曲がった蝶番(カー) (5) ユダの窓(カー) (6) ビッグ・ボウの殺人(ザングウィル) (7) 帽子から飛び出した死(ロースン) (8) チャイナ・オレンジの謎(クィーン) (9) ナイン・タイムズ・ナイン(バウチャー) (10) 孔雀の羽根(カー)......本作 本作はカーとしては地味な方なのでベストテンに入るとは意外だった。しかし、良く考えるとトリックは奇抜なのだ。なにせ「***」を「***」してしまうのだから。良く考えますねぇ。同時にランキング選者の見識の高さも窺える。そして、真相に気付かせないストーリー展開の巧みさと伏線の張り方はさすがとしか言いようがない。また、トリックが分かると「孔雀の羽根」という象徴的題名の巧妙さも分かるという仕掛けになっているのにも感服。更に、事件が起きたのが黄昏時だったという設定のうまさも見事。 密室マニアの方には必読の書。 | ||||
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本作はカーの密室物の代表作の1つ。ミステリ作家・編集者として著名なE.D.ホックが投票で選んだ密室ミステリの人気投票で10位に入った。ちなみに列挙すると以下の通り。 (1) 三つの棺(カー) (2) 魔の淵(タルボット) (3) 黄色い部屋の謎(ルルー) (4) 曲がった蝶番(カー) (5) ユダの窓(カー) (6) ビッグ・ボウの殺人(ザングウィル) (7) 帽子から飛び出した死(ロースン) (8) チャイナ・オレンジの謎(クィーン) (9) ナイン・タイムズ・ナイン(バウチャー) (10) 孔雀の羽根(カー)......本作 本作はカーとしては地味な方なのでベストテンに入るとは意外だった。しかし、良く考えるとトリックは奇抜なのだ。なにせ「***」を「***」してしまうのだから。良く考えますねぇ。同時にランキング選者の見識の高さも窺える。そして、真相に気付かせないストーリー展開の巧みさと伏線の張り方はさすがとしか言いようがない。また、トリックが分かると「孔雀の羽根」という象徴的題名の巧妙さも分かるという仕掛けになっているのにも感服。更に、事件が起きたのが黄昏時だったという設定のうまさも見事。 密室マニアの方には必読の書。 | ||||
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そんなには有名ではない本書ですが、実はこの作品は海外で評論家、作家、ファンなどから投票してもらった結果、世界の密室長編歴代10位にランクインしています(1位はダントツでカーの「三つの棺」他、カーは4位「曲った蝶番」、5位「ユダの窓」などに入っています)。 それだけにトリックにおいては実に単純にして盲点をついたもので、最後にH・Mはちゃんと手がかりを並べ立てて立証しています。ただ、証言に不審な点を見つけるには知識が必要です。現に私もこの作品で初めて知りました。 ただ、正にこいつは信じがたい完璧な不可能犯罪なので、密室ものを読みなれていない人は真相を知ってなんとなく失望するかもしれません。 | ||||
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そんなには有名ではない本書ですが、実はこの作品は海外で評論家、作家、ファンなどから投票してもらった結果、世界の密室長編歴代10位にランクインしています(1位はダントツでカーの「三つの棺」他、カーは4位「曲った蝶番」、5位「ユダの窓」などに入っています)。 それだけにトリックにおいては実に単純にして盲点をついたもので、最後にH・Mはちゃんと手がかりを並べ立てて立証しています。ただ、証言に不審な点を見つけるには知識が必要です。現に私もこの作品で初めて知りました。 ただ、正にこいつは信じがたい完璧な不可能犯罪なので、密室ものを読みなれていない人は真相を知ってなんとなく失望するかもしれません。 | ||||
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