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カーテン
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【この小説が収録されている参考書籍】
カーテンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全36件 21~36 2/2ページ
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ポワロ最後の事件です。 クリスティの謎解きは他作品同様、見事なものですが、そこはかとない哀愁が漂っており、日本人の感性に強く訴えかける作品だと思います。 | ||||
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素晴らしい。クリスティより多作な作家は多くいるがクリスティより全ての著書のレベルが高い推理作家はいないだろう。 しかし、ひとつだけ。 巻末の解説者、山田正紀氏(私はこのかたの本は読んだことがないが) の「犯人イコール戦争」というくだりは違うと言いたい。クリスティは持ち前の軽妙なユーモアをこのカーテンでさえも失ってはおらず決して戦争の陰惨さをイメージして書いたわけではないしそんな野暮なクリスティ作品は見たことがない(全編読んだ上で) 山田氏曰くあまりクリスティを知らないと言い切っているので、できれば解説は的を射た発言のできる人に頼んで頂きたい。 | ||||
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面白く一気に読みました。 また、ポアロの違う作品を読みたくなりました。 | ||||
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アガサクリスティー大好きです。中でもポワロがお気に入り。 そのポワロが亡くなってしまうラストに涙を流しながら読みました。 究極の殺人をテーマにした素晴らしい作品だと思います。 アガサクリスティーの作品は、ミステリーでありながら、 謎解きだけではなく、その心理描写が見事なので 何度読んでも楽しめます。 その究極の作品がこちら「カーテン」です。 | ||||
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数々の難事件を解決したエルキュールポアロが、55年の時を経て 再びスタイルズ荘にやってきた。 今回は“まだ起こらない事件”がテーマ。 犯人も被害者も誰なのか分からないのがミソ。 老齢のため身体が不自由なポアロに代わり、ヘイスティングスが 目となり耳となって捜査にあたる。 不思議な事件の連鎖の裏にあるもの何か!? 「スタイルズ荘事件」で作家としてデビューしたクリスティが、 ポアロが初登場したこの場所を、ポアロ最後の事件として再び選んだ ことが、その思い入れの深さを表している。 55年ぶりに戻ったポアロは、心臓病で車椅子でしか移動できない。 相棒のヘイスティングスは妻を亡くし、娘のジュディスとともに ポアロの招待に応じてスタイルズ荘にやってくる。 限られた人数によって演じられる、舞台劇のような緊迫の時間が 過ぎてゆく。 | ||||
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発表はクリスティーの死の直前の1975年ですが、 本書が執筆されたのは1930年代だというのは有名な話。 だとすると、その時代に、このテーマで、この犯人って、凄過ぎる。 いや、70年代半ばでもけっこう斬新なアイデアですけど。 まともにネタ割れになるので書けませんが、 この凄さはぜひ読んで、感じてみてください。 ちなみに「ポアロ最後の事件」についてのことではないですからね。 ああ、じれったい(笑) | ||||
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第二次大戦中に娘さんへの遺産として書かれたものですが、どういうわけか。 したがって、この作品の年齢にいたるまでの年齢のポアロも作者の健康が許せば存在しえたことになります。 主たるトリックは既存のものでしたが、これ以外の一連の作品を読んできていた者にとっては、納得できる内容だったのではないでしょうか。 わたしは違和感をおぼえませんでした。 予定された晩年、というものは、ミス・マープルものとは好対照で、『スリーピング・マーダー』は老年の別のスタイルでの受容をも意味するでしょう。 ボーヴォワールの『老い』を思い出しました。 そして、NHKのアニメーションで、ポワロとミス・マープルが共演しているのを観たときに、感慨があったものです。 | ||||
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人によってはこの作品の結末を 読んでしまうと「!!」となってしまうことでしょう。 そう、ある作品と結末が酷似しています。 今回はポアロが 確実に冷たい態度を取ります。 そう、あえてヘイスティングズを 突き放す態度をとっているのです。 そう、この事件の犯人はうそだろう、と思えるほど 狡猾なのです。 なぜならば「完全犯罪」をなしえるから。 結末は「究極」の終わり方ゆえ この評価にしています。 だけれどもポアロのそれからすれば はっきり言えばあまりいいものではなかったなぁ… | ||||
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殺人を防げないポアロの弱点は、殺人が起きてから動く警察という経験から仕方が無いのだろう。 ポアロの最後も、ポアロのポアロによる、ポアロのための殺人で終わると言えばいいのだろうか。 最後まで殺人を防げないポアロの失態を、ポアロがどう受け止めるのか、ポアロそのものの限界がここで明確になる。 映像作品がなければ、ここまで読み次ぐ意欲が湧かなかったかもしれない。 ポアロを演じた俳優に乾杯。 ポアロに冥福を。 | ||||
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よくできた小説なのかもしれない。 だが、ポアロを愛してきたファンとしては、あまりにも苦い。 題材は見事。犯人の恐ろしさもリアルで最悪。 ラスト直前までポアロの最後を飾るにふさわしいと、大事に、大事に 読み進んだが、これはポアロ以外でかたちにしてほしかった作品だ。 ポアロのファンは彼の尊大なユーモアと正義感を愛している。 この結末は、EQ「最後の事件」以上に私に大きなため息をつかせた。 | ||||
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ポアロさんも 寄る年波には勝てず・・・。 読んでいて 痛々しいものがあったけど、作者が大事に育てた・・そして共に歩んできた探偵との別れは こうであるべきなんだなと実感しました。 それは 私の愛するもう一人の 探偵 ドルリーレーン(エラリークイーン作)にも当てはまることでもありました。 実際に手を下さなくても 殺人を示唆する 憎き犯人。 ポアロの脳細胞が最後まで 冴えます。 | ||||
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作者が自身の死後に発表するように言い残していた"遺作"。何時頃書かれたかは不明だが、他の作品には見られない緊迫感が全篇を覆う。そして、遺作にふさわしくクリスティは畏友ポアロにも本作で大きなプレゼントを用意している。舞台設定と役回りである。クリスティらしい配慮と言える。 真犯人が被害者を"殺す"手段はクィーンの「生者と死者と」からヒントを得たものだろう。また、話の結末の付け方は同じくクィーンの「Yの悲劇」を参考にしたものだろう。これらが悪いと言っている訳ではなく、物語の中で昇華されていれば良いのである。そして、本作では成功しているように見える。 数々の名作で我々を楽しませてくれたクリスティの最後の輝き。 | ||||
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「ポアロの最後を描いた作品が現に存在する以上、いつかは読まなければならない。でも、そのときは、少しでも先に延ばしたい」。それが、熱烈なポアロファンの偽らざる本音ではないだろうか。私も、そんなうちの一人であったのだが、ついに、私にも、この作品を読まざるを得ないときがやって来たようだ。 ちなみに、この作品は、出版こそ1975年なのだが、実際には1943年に完成したポアロ物22作目の長編であり、アガサは、この後も11作品を書き続けることになる。ポアロ物については、自伝で、「初めの3、4作で彼を見捨て、もっと若い誰かで再出発すべきであった」と述べているように、人気に押されて書き続けなければならなかった面もあったようだが、このポアロ最後の舞台を、スタイルズ荘という、ポアロのデビュー作であるとともに、自身のデビュー作でもあった記念すべき作品と同じ場に置いたところに、アガサのポアロに対する思い入れの深さを感じたのは、私だけではないだろう。 さて、この作品の冒頭で、ポアロは、「立居もままならず、どこへ行くのも車椅子の厄介になり、すっかり肉が落ちて痩せ衰え、顔には皺が刻まれている」という、衝撃的ともいえる残酷な老いの描写をされており、デビッド・スーシェ演じるところの、あの小粋で誇り高いポアロのそんな変わり果てた姿が脳裏に浮かび、いたたまれない気持ちにさせられる。 しかし、そんなポアロも、頭脳は健在である。スタイルズ荘の住人の中にいて、新たな殺人を犯そうとしている狡智に長けた謎の連続殺人者Xとの命を懸けた戦いには、アガサの騙しのテクニックが幾重にも張り巡らされており、見事の一言だ。衝撃の結末とあいまって、これはもう、ポアロ物集大成の最高傑作といってもよいだろう。最後までこんな素晴らしい傑作を隠していたアガサは、内心、ほくそ笑んでいたに違いない。 誇り高く散っていったポアロよ、さらば! | ||||
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ポアロの最後に相応しく、印象深い作品です。 舞台は閉ざされた空間、スタイルズ荘という高級下宿。 ポアロ初登場の舞台でもあります。 そこで交わされる何気ない会話、些細なシチュエーション。 でもどこからか歯車が狂い、徐々に不吉な雰囲気が忍び込んでくる。 人は誰でも殺人者になり得るのだという、怖い洞察です。そんな状況の中でポアロは関節炎に悩み、心臓病に苦しめられ、 かつての面影もありません。 唯一健在の灰色の脳細胞を使って、悲劇を防ぐことはできるのか。 ポアロと同様、今は老いたヘイスティングズ大尉の視点になり切って、 過去への追憶、娘への愛、そして目に見えない悪意と疑心暗鬼に 振り回され、クリスティの仕掛けた罠に敢えてどっぷりハマッてどうぞお楽しみください。 きっと感慨と感動と衝撃の余韻がいつまでも心に残るでしょう。 | ||||
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ポアロシリーズ最後の作品。だが、実際には以前に書いておいたものを解き放った作品。年老いたポアロを読むのは痛々しく、ポアロファンとしてはつらいものがある。相方のヘイスティングスも妻に先立たれて元気がなく、物語全体に暗い雰囲気がただよう。しかしクライマックスではポアロの脳細胞は死んでないのだと思い知らされる仕掛けが待っている。派手さはないが、結末は美しく最後としてふさわしいと思う。ポアロ登場作「スタイルズ荘の怪事件」とともにポアロを知る上で欠かせない作品である。 | ||||
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舞台は、クリスティ処女作の舞台だった”スタイル荘”。 名探偵エルキュール・ポアロ最後の事件となりました。 老齢で痩せ衰えてしまったポアロですが、灰色の脳細胞は 全く衰えていません!本書は他の「オリエント急行殺人」 や「アクロイド殺し」、「そして誰もいなくなった」など の作品のような鮮やかさ・奇抜さはないものの、クリスティらしい意外な結末で、ポアロファンの私に とっては印象深い、泣ける一冊です。 | ||||
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