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ホロー荘の殺人
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ホロー荘の殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全36件 21~36 2/2ページ
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トリックそのものが、美しく、 感動的な、珍しい作品です。 一度読んだら、忘れられない 作品になると思います。 普通小説と、推理小説の融合は、 よく言われますが、通常は、 動機レベルの結合に思われます。 この作品は、さらにもう一歩 踏み込んでいると思います。 | ||||
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トリックそのものが、美しく、 感動的な、珍しい作品です。 一度読んだら、忘れられない 作品になると思います。 普通小説と、推理小説の融合は、 よく言われますが、通常は、 動機レベルの結合に思われます。 この作品は、さらにもう一歩 踏み込んでいると思います。 | ||||
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アガサクリスティの事件で、個性的な人物がいる場合は、 ポアロはいなくてもいいのではと思うことがある。 もともと、アガサクリスティを読むようになったのは、 テレビでポアロものを見たことによるのだが、 全小説を読んでみると、ポアロはひとつのアンチテーゼのような気がした。 ポアロは一人歩きしている。 作品にとってはいいことなのだろう。 | ||||
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謎解きがほとんど存在しない作品。 これってミステリー?と思ってしまうことでしょう。 読者にそう思わせてしまうぐらい、 今回の作品にはポアロの出番はほとんどありません。 あったとしてもごくわずかです。 メインは人間描写、 それもおなかがいっぱいになりそうなぐらい、 たくさんの描写が出てきます。 もちろんそれには事件の要因となる人物の 描写もあります。 これは人ゆえの出来事でしょうね。 残念なのは この作品に関しては ハッピーエンドは迎えないこと。 どこまでも暗鬱な雰囲気が漂い 幕を閉じます。 | ||||
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謎解きがほとんど存在しない作品。 これってミステリー?と思ってしまうことでしょう。 読者にそう思わせてしまうぐらい、 今回の作品にはポアロの出番はほとんどありません。 あったとしてもごくわずかです。 メインは人間描写、 それもおなかがいっぱいになりそうなぐらい、 たくさんの描写が出てきます。 もちろんそれには事件の要因となる人物の 描写もあります。 これは人ゆえの出来事でしょうね。 残念なのは この作品に関しては ハッピーエンドは迎えないこと。 どこまでも暗鬱な雰囲気が漂い 幕を閉じます。 | ||||
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登場人物に厚みがあります。 人として悩み、考え、行動する。 繊細な感覚、経験、趣味趣向。 だから、単に推理を楽しめるだけでなく むしろ物語として人生とはなんぞや、 と問うことになります。 | ||||
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BBC制作のポアロシリーズを見てしまってから読んだ本書。 筋はおぼろげながらにしか覚えていなかったものの、 トリックの意外性に驚く楽しみは奪われての読書だった。 (トリックは正統派だと思います) ただ、それにも増してうならせてくれるのは登場人物の造型の深さとおもしろさ。 事件そのものを外れたところで、事件が終わったあとにも、 並の小説では味わえない感動的シーンがある。 痛切な悲しみの中にも生きることを喜ばざるをえない人間のサガや、 愛にあふれる瞬間に、ともに心ふるわせることができる。 クリスティはまことに偉大な「作家」であることを再認識することしきりの一品。 | ||||
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この作品では確かにポワロは登場するのだが、その役割は非常に薄い気がします。 クリスティー自身が、そもそも「推理小説」を書こうとしてなかったのではと言う解説があるように、この作品はあくまで「小説」を書こうとしているように思えます。 従って、トリックだとかそんなことに余り拘らず、心理描写に主体を置いて、そこで読者との勝負をしているように思えます。 それだけに、逆に、読み応えのある素晴らしい作品になったような気がします。 | ||||
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後にクリスティーが「この作品にポアロを登場させたのは失敗だった」と述べてるように ひじょーに影が薄いので、ポアロの活躍を楽しみにしてる方には物足りないと思います。 ただ…。 上質な文芸作品です。 ミステリー色や謎解き云々は途中からどうでもよくなってしまい、 愛憎の入り混じった人間関係のもつれにどんどん引き込まれ、 読後の切なさたるや、けっこー引きずりました。 ハーレクインのヒストリカルロマンス系がお好きな方なら、気に入るのではないでしょうか | ||||
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舞台は一昔前のイギリス 中、上流社会。にしても なんとまあ個性的なキャラクター群像 そのぶっとび方は半端じゃあございませんよ。こんな社交界にはまった日には 退屈しないどころか 正気を保てる自信有りますか?これがまた リアリティー豊かに描かれるものだから ひえぇ大変だわぁと思わずのせられて 一気読み。ちょっと変わった作品。 | ||||
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ロマンス(恋愛小説)とミステリの鮮やかな融合といえる本作は、本格推理としても推理マニアの盲点を突いている。 恋愛小説に抵抗が無くて、ミステリ好きな人は勿論本作は大いに愉しめるであろうが、ミステリが読みたかった人は100ページぐらいまで退屈するかもしれないが、それ以降引き込まれると思う。 登場人物は細やかに描かれていて、人物像はリアルであり、共感できる。 | ||||
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1946年作品。クリスティの自伝を読んでみると、この作品でポアロを登場させたのは失敗だったとクリスティは思っていたようだ。ミステリィという前に、恋愛小説としての表現力が心の機微をついている。登場人物の心理描写を示す表現力に感心してしまった。これは小説として既に一級品だ。確かに恋愛小説としてここまで極めて素敵な出来映えなのをポアロの登場がぶちこわしにしていると言いたかったのかな、とか思った。 女性ならではの細やかな心理描写(これがクリスティの場合、鼻につくことがない。そこがスゴイ。)。なんとなくクリスティ自身の恋愛感そのものが本作は溢れていて心を打つ。読後、心がざわつく傑作です。 | ||||
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この「ホロー荘の殺人」という作品、傑作がひしめくクリスティー作品の中にあっては、それほど評価の高い作品ではないのだが、もっと評価されて然るべき作品だろう。この作品について、クリスティーは、その自伝で、「ある意味では探偵小説というより、むしろ普通小説」であり、「ポアロの登場が失敗の小説だった」とし、「彼は彼としての役目をちゃんと果たしてはいるが、この小説から彼を抜きにしたらもっとよくなるのではなかろうかと思い続け」、「ポアロを取りのけて劇化し、成功を収めた」と語っている。この作品の訳者である中村能三氏は、「この作品におけるポアロの役割を考えあわせれば、女史はそもそもからこの作品で、いわゆる推理小説を書く気はなかったのではないか」とまで述べる一方で、「女史の作品のうちで最も文学性の高いものであり、女史の作品群中でも五指のうちにはいる傑作」と評価しているのだ。私は、この作品を二度読んでみたのだが、たしかに、この作品には普通小説並の読み応えがあり、クリスティーならではの巧みな心理描写に、知らず知らずのうちに、ぐいぐいと惹き込まれていく。この作品にポアロが不要なのは事実だが、かといって、推理小説としても特に不足があるわけでもない。五指かどうかは別にしても、高位にランクできる傑作であることは間違いがないと思う。ちなみに、この作品のキーワードは、「すれ違う愛」であり、四人の女と二人の男が織り成す「すれ違う愛」が、それぞれの男女の対し方によって、正反対の結果を生むストーリーとその結末は、まさにクリスティーが緻密に組み立てた感動の名人芸だ。ミステリ界広しといえども、こうした類いの作品を書けるのは、クリスティーを措いて外にいない。 | ||||
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登場人物を描写していく序盤に、特に魅力を感じるミステリです。なかでも、妖精が飛び回るように天真爛漫で、捉えどころのないアンカテル夫人のキャラがいかしてます。周りの人間が彼女の言動に翻弄される様子が、見事に描き出されています。本書の魅力は、登場人物たちの心理の綾にあるのだろうと思います。ミステリとしての仕掛けの妙ではなく、人物間相互に働く心理劇の面白さ、彼ら自身にもよく分からない気持ちの変化、その辺がとても巧く描き出されていました。本作品の二年前(1944年)に書かれた『春にして君を離れ』に通じる、恋愛をからめた人間心理の奥深さ、それを本書にも感じるのです。舞台となるホロー荘の Hollow を英和辞典で引いてみると、「うつろの」「空虚な」という意味があることが分かります。本書を読み終えて、何やらそこに暗示されているものがあるように思いました。これは、でも、深読みしすぎかもしれません。この作品の味わい、魅力を綴ったエッセイとして、芳野昌之さんの『アガサ・クリスティーの誘惑』の一編も忘れがたいです。「人間性という垣根」というタイトルが付いた一章。機会があったら、ぜひ読んでみてください。 | ||||
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登場人物が皆すごくよく書き込まれていて、まるで恋愛小説を読んでいるような感じです。女性のほうが楽しんで読めるかもしれません。痛快な謎解き、事件の解決というよりも、登場人物の丁寧な心理描写や関係者たちの人間関係などから、ポアロと一緒に事件をたどっていくような気持ちで読める作品でした。 | ||||
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私が始めてこの本を読んだのは中学生の時で、その時はちっとも面白いとも思えなかったのですが、十ウン年後読み返してみて、その内容にうたれました。人物造型がステレオタイプだと言われれば、たしかにそうですが、人がどうしようもなくて犯罪にいたる道、またそれに関わっていかざるをえない人の苦悩を、人と人がわかりあうことの難しさ、切なさを感じさせられて、読む方もしーんと考えさせられました。 離婚を経験したクリスティーでなくては書けなかった一冊ではないでしょうか。 | ||||
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