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147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官
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147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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放火され全焼した建物から女性の焼死体が発見された。はじめは逃げ遅れた普通の死体だと思われたが、解剖すると胃がそっくり消失しており、代わりに出てきたのは無数のウジ虫が固まってできた生焼けの球体だった…。 奇妙な死体が発見されるところから始まり、掴みはOK。出だしから読者の興味をグッと惹き付けてくれます。しかし序盤がピークで徐々に失速していくのが惜しい。死体の謎を昆虫の専門家が解き明かす展開はよかったし、トリック自体に特に文句もないですが、延々虫の薀蓄と地味な捜査描写の繰り返しなので中盤以降はちょっと飽きてました。小さな事件はいくつも起きますが最初の死体のインパクトが大きすぎて、そのあとのエピソードが味気ないものに思えてしまうんですね。真犯人もポッと出の登場人物なので「まさかこいつが犯人だったなんて…」という衝撃性に欠けます。掴みがよかっただけに、詰めが甘いのは残念でした。 あと法医昆虫学捜査官というタイトル通り、本作には多種多様の虫が登場します。虫が苦手な人はあえて選ばないと思いますが、虫の詳細な描写、特にウジ虫が多いのでイモ虫系はダメなんだよ!という方は要注意。 ラストは思ったよりあっさり終わったので少々拍子抜けでしたが最後まで読ませる力はあります。恋愛描写は唐突すぎたし相手にのめり込むのも早すぎるしそもそも片方既婚だしで惚れた腫れたのくだりは正直邪魔だった気もしますが、まあ普通に面白かったので総括して☆3.5です。 | ||||
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だいぶ以前ですが、「昆虫巡査」という本書とまったく同じ着想(死体についた昆虫から死亡時間を割り出す)の小説がありました。ノベルズコーナーで平積みされていたし、シリーズ化されたので読んだ人は多いはずです。 その体験がある身にとっては、この本はどうしても二番煎じの評価になってしまいます。 食物連鎖を経てなお原因物質が昆虫にそこまで強い影響を与えるものか?とか、主人公二人に恋愛感情を持たせる必要はあるのか?とか好みの問題もあり、二作目には食指が動きません。 「・・互助会」の方がおもしろかったかな。 | ||||
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悲惨な焼死体の腹部から発見されたのは、意外なものだった! 困難な事件に、警視庁は法医昆虫学者・赤堀涼子の起用を決定する。被害者の体に残されたわずかな 手がかりから、彼女がたどりついた真実とは? 虫が嫌いだ。この作品の中にはたくさんの虫が登場する。読んでいるだけでも、背中がむずむずして くる。けれど、虫の生態はとても興味深いものばかりだった。「ウジ」から死亡時間が推定できるの には驚いた。恐るべき、ADH! 赤堀涼子。彼女は心から虫を愛している。虫のことを「この子たち」と、親しみを込めて呼ぶ。彼女は いつも言う。「虫たちが教えてくれる。」と。物言わぬ虫たちが発するメッセージを、彼女はしっかりと 受け止める。この法医昆虫学という発想はとても面白かった。けれど、事件そのものの組み立て方は やや荒っぽく、説得力に欠ける感じがした。ストーリー展開も、もう少し滑らかさがあれば読みやす かったのでは?でも、「赤堀の活躍をもっと読んでみたい!」と思う。作者の川瀬七緒さんにお願い したいなぁ・・・。 | ||||
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常識的で正義感な刑事とちょっと非常識だが優秀な女学者のコンビが事件を解決、という設定は、アメリカンドラマ・ボーンズに酷似しています。二人のやり取り、立ち位置などはほとんど同じ。安定して読みやすい設定だし、昆虫うんちくを小道具にすれば、手軽に読者の興味も引けるし、少し安直だなーというのが正直な感想ですが、主人公二人はありがちな人物造形ながらなかなか魅力的で、ざっと読んで、楽しかった!と終えられる作品です。 難点は、脇役の造形がすごく雑、というところ。作者はストーリー全体ではなく、主人公二人の絡みを中心に話を構成して行って、すごくそこが書きたかったのかなあ、と思いました。主役ふたりありきな感じは否めませんが、好感のもてる二人組なので、もう少しストーリーそのものをを緻密で丁寧に組み立てていけばぐっと面白くなりそうな予感が。ので、続編が出れば、手に取ってしまうと思います。 | ||||
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とってつけた様なサブストーリー、定まらない人物造形、極めつけは犯人が何故か次々と事件の謎や背景を追い詰められていないにもかかわらずぺらぺらとしゃべりだす…。 まるで安っぽい2時間サスペンスドラマの様な作りに苦笑いせざるを得ない… が、それでも最後まで読ませる力がこの作品にはある。 それは、何といっても法医昆虫学がという新しい視点をいわゆる警察小説に持ち込んだ点にある。 焼死体の解剖場面の描写のグロテスクさに思わずグッと引きつけられ、また、その死体に残された複数の謎に頭を巡らしていると 死体にうごめく“ウジ”から死亡推定時刻を割り出すという法医昆虫学の胆が提示される。そして次々に提示される謎… 冒頭述べた通り、謎解きの仕方は稚拙に過ぎるが、テーマの斬新さが大きな魅力となっている。 次作に期待だが、着想のみで大ヒットした『もしドラ』の二の舞とならぬ様、文章表現や人物造形に磨きをかけてほしいところだ。 | ||||
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