■スポンサードリンク
パレード
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
パレードの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全185件 61~80 4/10ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人間の表層面に見えている部分と、深層面にひそんでいる闇。 ごくごくあたりまえの日常風景をベーストしながら、確実にその表と裏の部分をえぐり出している。 極めて優れた人間観察と洞察によりもたらされる秀作。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
心理描写 情景描写 そして構成力 抜群だなあと思う 問題の最終章は個人的にはありかな という感じ 犯罪うんぬんはさておき狂気はありふれたものだと思うから 伏線はあるけどこれ以上説明はいらない ひとつひとつ味わいながら読める作品でもある | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あまり面白くない登場人物達の日常生活を読んでいて、最後がこれ。 どうして直輝はこんな酷いことをしているのか、その伏線もなく唖然としました。 ルームメイトが知っていたとは思えませんし、登場人物の誰1人として共感できる人もいないし、 関わりたい人間もいませんでした。 今の世の中こんな人ばかりが普通にいるのだとしたら、そういう意味では恐いと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最初に映画を観て、その衝撃的なラストに原作を読んでみようと思った。読み終わった感想は、やはり唐突過ぎるラストに違和感を感じることである。登場人物の中で定職について一番まともな直輝がなぜあのようなことをするのか理由がわからない。理由が無いからこそ怖いのであれば、性格が破綻しているか、それを示唆する行動が描かれてしかるべきだと思う。そこの描写が無いから唐突なのだ。 登場人物の浮遊感はうまく描写されていて、底なしの孤独感も感じられるが、お互いにお互いのエリアに踏み込まないということを際立たせるためのラストであるなら失敗だと思う。小説か映画かといえば映画のほうを勧めたい。ラストに直輝を一斉に見る登場人物の視線は何かを語っている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品は章毎に主人公を変えて共同生活を描いているのですが、それぞれの章で登場人物の人格をみずみずしく描写し、且つストーリー性も両立させることに成功しています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
えーっ、この程度で怖いの? が、最初の感想。提出された唯一の不穏に予定調和的に登場人物が絡まっていった。まぁ、最後の犠牲者は文面からいっておそらく死んでいるのだろうが、文芸なのに期待し過ぎたか? もっともそうはいっても構成に無駄はないし、話自体も面白い。特に青年男娼とおこげの人物造詣が上手いのは作者の好みか性格か? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どうでもいい奴らが、どうでもいい暮らしをしている小説。なのに、引き込まれて一気に読んでしまった。ああうらやましいな、とさえ思ったところもある。 登場人物のひとり、サトルのモノローグ。 「ふぬけの大学生。恋愛依存気味の女。自称イラストレーターのおこげ。健康おたくのジョギング野郎。どう考えても、あそこで知り合っていなければ、絶対に口もききたくないタイプの奴らばかりだ。それなのに、どうもあの連中の中に入ってしまうと、自分でも不思議なくらい、一緒にいて楽しくて仕方がない」 僕が感じた感覚も、これとまったく同じだった。 衝撃的なラストは、正直、ここに描かれる特殊な生活構造というか人間関係の在り方をより浮き彫りにするための「駄目押し」として機能しているに過ぎない、と僕は思う。それよりも吉田修一の本質は、ときどきチラッ、チラッと顔を出してはすぐに舌を見せながら行間に消えていく、何気ないディテールにこそあるのではないか。 「俺、思うんだけどさ、人に頼られる時って……、人から真剣に頼られる時って、頼られてる方は気づかないんじゃないかな。なんていうか、気づいてはいるんだけど、その人がどれくらい真剣に、どれくらい必死に自分のことを頼ってるか、そこまでは気づけないでいるんじゃないかな」 大学生の良介の言葉だ。チクリ、と胸に刺さってくるこうした小骨が、いつまでたっても体から抜けない感じを、多くの読者は体験しているだろう。その小骨の集積というか総体が、吉田修一の屋台骨であり魅力になっている、という気がしなくもない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
皆さん書いていますが、ラストの酷さに尽きますね。 せっかく積み上げてきた4章までが、安易なオチによって 台無しに。(正確にはオチていないと思われます) 虚構というのは、ほんの些細なことでその全てが、ものの 見事に壊れてしまうという典型のような作品でした。 奇をてらった展開にするには、そこに至る動機や必然性がないと 、単なる思い付きをくっ付けただけになってしまって、なんの 深みもないでしょう。 それは別に理詰めでなくとも、読者になんらかの想像をさせる形でも 良いんでしょうけど。もっとも、そのほうが高度な方法だと思われますが。 この作者の作品、はじめて読んだのですが他の物もこんな感じなのだろうか... どんな感想を持とうが、人それぞれですし自由だとは思うのですが、これに 高評価をつけれるのはある意味、素直な人なんでしょうか。 (人それぞれと言いながら、皮肉言っちゃってますね。ごめんなさい。笑) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
世の中には(本書とは比較にならないほど)面白い小説、 たくさんありますよ! 読後、ここの評価をみさせていただいて思うことはそれだけですね。。。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
パレード=目で楽しむ娯楽と思いました。ルームシェアの皆は直樹の事件に気付いてなんかいないし、サトルもたまたま目撃して知っただけ。サトルは危険と隣り合わせで生きているから直樹を助けただけ。サトルにとっては、傷害事件なんて日常なんだと思いました。直樹はどうしてあんな事するのか原作の中に説明がないし、登場人物達が自己嫌悪することがあるのかどうか?の描写もないので、お祭り騒ぎのパレードを見ているときの様に、本当のところは読者には解らない。 ただ、最後に直樹がサトルの言う通り"皆は知っていた"と誤解してしまうところがポイントだと思います。ルームシェアじゃなくても、隣近所の家族構成とかどんな人なのか?を知らなくても毎日の生活に支障がない現代の生活が、まるでパレードの様だという作者からの強いメッセージだ思いました。 人間は、生まれるときと死ぬときはとても弱い存在のはず。" 誰からも知られていなくてもこの先一生困らない" という錯覚をしている人生の一時期を、作者が"パレード"と称して皮肉っているのかなぁ?とも思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
吉田修一氏の事は知らずに、たまたまこの本を手に取りました。 読んでいくうちに、かなり引き込まれていきました。 私の住んでいる所は田舎なので、東京に住んでいたらこんな感じ なのかなぁ…と思ったり。 でも、自分の中にも共感できる部分もありつつ、登場人物も好きになり、 かなりスラスラと読むことが出来ました。 ラストはびっくりしましたけど。 私の中に、良介、琴ちゃん、未来、サトル、直輝それぞれの 一部が居るのではないかと思ってしまいました。 だから、あまり『怖い』という印象はなかったです。 何回も読み直して、自分の中で一番好きな本になりました。 それが『怖い』ことなんでしょうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
話自体は面白く、どんどん進むのですが、最終的に「あ〜なんだそうゆう話か」ってとこです。 評価が高いのがちょっと私には分かりません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「赤いリンゴを想像してください」 と言われて、頭に思い描くリンゴは人によってちがう。 形も大きさも色も、それぞれ平均から大きくズレはしないかもしれないが、 それでも、まったく同じリンゴを思い浮かべるということはない。 各要素の平均をゼロとしたら、それぞれプラスかマイナスかにかたよるだろう。 人の評価もリンゴと同じだ。 たとえば、合コンで連れて来ると約束した「かわいい子」は、 たいていの場合、かわいいかどうかはともかくとして、 こちらが思い描いていたような女性ではないことが多い。 Aさん、という人がいたとして、その人への評価も人それぞれ。 俺からしたら良い人なのに、他の誰かからしたら嫌いな人、ということもけっこうある。 誰かが今この文章を書いている『俺』という存在を思い浮かべるとき、 その人の思い描く『俺』と、また別の人が思い描く『俺』は、 各要素が平均評価から大きくずれることはないにしても、プラスかマイナスかにかたよっているはずだ。 この思い描かれた『俺』を虚像とするなら(実像が何かという議論は置いといて)、 世界には、俺の知り合いの数だけ虚像が存在することになる。 そして、その虚像を俺自身が見ることができたなら、 「おい、お前、いったい誰だよ?」 と言いたくなるような虚像もあるかもしれない。 本書は5章からなり、各章が別々の人物の視点から描かれる。 この5人はマンションの同じ部屋に住んでいて、近づきすぎず遠すぎず、という距離感を保っている。 それぞれの目から、それぞれを見て、それぞれに人物評価をくだし、 それぞれの思い描く虚像に納得して、それぞれ自由に生きている。 ストーリーは淡々として事件らしい事件もないのだが、読み終えると全体が事件となる。 最後の最後、唐突さを感じる人もいるだろう。 だがそれは、あなたが小説を読みながら登場人物の虚像を頭に思い描いていたことの証明だ。 以上、なんのことやらサッパリ分からないだろうが、本書を読んでビックリしてみるのも良いと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人間関係の再考を投げかけられました。怖いです。自分と他人の人間関係は何で成り立っているのでしょうか。 考えるのが怖いです。考えずに避けたいです。考えない方がうまくやっていけるのかもしれません。 「話したいことではなく、話してもいいことだけを話しているから、こうやってうまく暮らせている。」そう気遣いながら同居する5人は仲良く暮らしていると見えた。5人の少し変わった日常生活が語られているうちは。だが最終章で衝撃の事実が語られる。事実を知りながらも、今の生活をこわしたくないので知らないふりをして生活していたのだろうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
オチが見え見えでつまらない。ぜんぜんこわくないし。 人間心理のある意味の深淵を描きたかったのかも知れないけれど、薄っぺらいし、浅はかだ。 それにしても、情景描写などはとても巧いのに、どうして台詞はこんなに稚拙なんだろう。 登場人物にも、あまり現実味がなくて、感情移入できなかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
こういうタイプの本はあまり読まないのですが、山本周五郎賞受賞作という事で読んでみました。普通の日常の話なのですが、どんどん引き込まれていって、おもしろかったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なんでこんなに評価高いんだろ? (五章を際だたせるために)淡々と物語はすすんでいくのだが、あまりにも日常風景などが私には退屈すぎて読むのが苦痛であった。 ルームメイトの中でも人格者であった人物が犯罪を犯した意外性、またそれをしりつつも無関心を装うルームメイト。 それを「こわさ」として演出するのであればルームメイトが大検を無理強いさせようとするくだりはいらなかった。そこまでの思いやりをもってても犯罪は見て見ぬ振りて… 五章は意外性のみを重視してとってつけたようなオチで残念。伏線を探しにもう一度読み返したが「ふーん」てかんじ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「優しく怠惰に続く男女四人の若者達の共同生活が、男娼のサトルが加わることで…」て言葉に、サトルは一体何者で、どんな秘密を握っとん!?とか勝手に期待して読んだけど。ホンマは全然そんな趣旨じゃなくて。登場人物も情景もみんな、何の変哲もないことで逆にリアルに感じ、そんな当たり前の生活の中で実は、普通の人が普通に犯罪侵して普通に共同生活送ってて、実は自分の周りにも…「こわい」、みたいな。いや…そんな犯罪者と、実は全て分かってて普通に何事もなかったように暮らしてる彼等(自分達)が「こわい」のか…とにかく、私が求めとった驚き・こわさではなかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本作は吉田修一氏による山本周五郎賞受賞作。 2LDKのマンションで共同生活する男女5人の物語。 色恋関係の全くない男女5人(男3人、女2人)が、それぞれの視点で自らを語るというスタイルであり、特に事件らしい事件は直接は起こらない。 起こっても同居人に関係のない恋であったり、ちょっとしたいざこざであったり。 なんて凡庸なと思いつつ、ちょっと風変わりな職業を持つ住人もあったからか、読み進めるうちに徐々に物語に引き込まれた。 そして終盤、「えっ!?」となる。油断していただけにこれは衝撃である。 一度読んだ後、どこかにさりげない伏線はなかったかと、思わず読み返したくなる。 これは登場人物の心の闇を探らなければならなかったのか、果たして闇そのものはあったのか。 ミステリーでもサスペンスでも、はたまたサイコホラーでもない、とてもとても意外な作品。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
友人に薦められて読んでみました。 既にたくさんの感想がレビューされていますが、とりあえず読みやすい作品だったと思います。 5章編成で、各章が違う人物の視点。 やはりインパクトが強いのは第5章でしょうけど、作品の序盤で事件の話があり、第5章の主人公が直樹だった時点で予想の出来た人も結構いると思います。 ただ、終盤の犯行と、それを知った上で何も言わない同居人たち。 個人的にはこの部分に怖さが感じられませんでした。 本当に同居人たちが知っていたかについては意見が分かれるだろうし、もちろん現実に理由もなく他人を殺傷する人間がいるのも分かっています。 そんな人間が身近にいたら怖いかもしれないけど、架空の話である小説でいきなり犯罪を起こされても、どうもリアリティがありません。 何より、解説を担当している作家さんもプロだろうに「こわい」しか言わないことが一番興醒めでした。 各キャラクターに深入りした記述をしないことも作品の魅力なんでしょうけど、ちょっと物足りない感じを受けました。 もうちょっと影の部分を書いて欲しかったなぁと。 ただ、やはり読みやすい作品であることは確かなので、今度はタイトルの意味なども考えながら読み返してみようと思います。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!