■スポンサードリンク
虚の王
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
虚の王の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
粗野な暴力の人と常識でははかれない高校生のコンビの話なのですけど、描写がちょっと極端すぎて「いや、いいたいことはわかるけどこれはいくらなんでも」といった心持となり少々ついていけない箇所多し。この作家の他の作品を読んだことがないのでよくわかりませんけども。 Kindle Unlimitedで無料だったので読んでみたのですが、正直お金を払ってまで読むかと問われれば、私は読まないとは感じました。無論個人の好みの問題です。バイオレンス描写がお好きで、細かい話はどうでもいい。といった方にとっては面白く読めると思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あの不夜城の馳馳星周です。 今回は、渋谷が舞台です。 兄貴分の命令で、高校生が作った売春組織を探り、自分たちのものにしようとしているやくざの下っ端、但し少し昔には、渋谷を暴力で牛耳るところまでいったグループの一員だった、隆弘。 重要な役割を果たすのは、この高校生買収組織のリーダの栄司。一見虫も殺さぬ優男にみえる彼の心に潜む、暴力と虚無がこの作者らしい恐ろしさを出す。 例のごとく、馳の話には、いい人間は一人も出てきません。感情移入できる人間は全くいない。 何と言うか、いやな、ほんとうに心の中からいやな人間ばかりで、かすかに人間らしさを持っているものは、確実に心が弱く、どこかでバランスを崩しつつ、ヒト殺しになって行く。でもって、絶対に生き残らない。 そう、馳の話の特徴は、ほとんど全部の登場人物が、死ぬか、殺されるか、廃人になってしまいます。全滅。全滅の意味では、高橋和巳の一連の作品もそうなんだけど、何と言うか、(純文学の高橋と一緒にするとどちらのフアンにも、なにをゆうてんのや、と怒られそうだけど)、高橋の作品の全滅ぶりには絶望感が、馳の作品の全滅ぶりにはやり切れなさが、あると思う。 いずれにしても、読後感は良くないな。実際。 ただ、大沢在昌の作品のように、「いいヒト」が非情に殺される、って事はありません。何せ、いいい人は一人も出てこないんですからね、馳の作品には。 ただし、一連の馳の作品では、この作品は、わたしの評価では星三つです。 それはなぜか。ま、生き残りの出るところですかね。あと、渋谷の街が好きではない、からか。 ま、そんなところです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
果てしないノワ-ル、限りないノワ-ル。一言で表現するならばそんな作品であった。どこまでいっても空虚な主人公「新田隆弘」その姿はあまりにも醜く悲しいものだった。「新田隆弘」そしてもう一人の主人公「渡辺栄司」この二人のお互いの影を踏むような三日間がこの「虚の王」という小説の舞台になる。暴力でしか存在を誇示できない主人公の心中を推し量ることはできないがそのむなしい生き様に同情はできた。この小説暗黒の世界にどっぷり埋もれ気が滅入るのだが基本的には読みやすく半日で読み終えてしまった。深層心理でどこかこういう世界に魅入られているせいもあるのだろうが馳星周の作品はいとも簡単になじみのない暗黒の世界へ引きずり込んでくれる。文章は確実に登場人物たちの心模様をとらえその登場人物たちは他の作家が作り出すそれとはまるで異色のものである。よって近寄りがたく現実的ではなかったりするのだがどこか魅力的なものを感じてしまったりもする。ただ、暴力的であまりにも救いようのないこの世界、見る人によっては嫌悪感を覚えてしまうと思うのでお勧めはしない。俺も三ツ星をつけさせてもらった。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!