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(短編集)
光の帝国 常野物語
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光の帝国 常野物語の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全105件 1~20 1/6ページ
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幅広い作風を持つ恩田氏ですが、本作を読んである思いに至りました。 「この人は怪奇系が得意かも」 氏の作品は20作以上読んでいますが、超常系のエッセンスが入っているのは結構ツボります。そして本作もそうでありました。 ・・・ ザックリ言うと、常野という場所・そこを起源とする氏族は特殊能力を持ち、それが発現する話が連篇で綴られるというのが構成です。 とある場合は現代、息を潜ませるように生きている記憶をつかさどる能力に秀でた人たち(「大きな引き出し」)。またある場合は、戦中の東北に難を逃れたこの氏族の出身者が最終的に殺されてしまう悲劇を描く(「光の帝国」)。 このようにして連篇が10篇収録されています。 あるものは独立しているように見えますし、あるものは他の短編と関連があるようにも見えます。このあたりが含みを持たせる書きぶりなどがしてあり面白いところ。 ・・・ さて、この小説の魅力といえば、やはり超能力、ではないでしょうか? んなものねえヨ、って言っちゃうのは簡単なのですが、あればいいなあーと憧れた方も少なくないのではないでしょうか。 私は本作を読んでいて、かつて見た『グリム』というドラマを思い出しました。 我々が何気なく生きている街中にも、超能力を持った人種がひっそり生きているとしてもおかしくないなあ、みたいな。もっともこっち(グリム)は大分粗々しいですが。 ・・・ さて、私も勘づきましたが、字面から類似性に気づき、「つねの」ではなく「じょうの」かなあと。 タイトルが遠野物語に由来していると推測される点については、解説で久美沙織さんも指摘されていました。 で、じゃあ遠野物語って何かっていうと、柳田国男→民俗学、ここまでは日本史で頭の中にありましたが、遠野物語までは読んだことありませんでした。 早速wikipediaで確認してみると、言わば地方の超常現象系民話集!実に面白そう。読みたい! 因みに、折口信夫の民俗学も有名ですが、この前の入院中にトライしてみました(結果、挫折)。 こちらは巫女とか神様の神話が南方(沖縄とか)よりやってきたとか、宗教と習俗とのまじりあいの過程の仮説とか、民話や神話に現れる単語の言語学的ルーツをたどるとかでそれなりに面白かったのです。 が、起きるべき昼には私を眠りに誘い、隣のおじいちゃんが呻いてうるさくて眠れない夜にもまたばっちり眠気を与えてくれる睡眠薬の立ち位置に留まりました(泣)。ということで挫折。余談でした。 ・・・ ということで恩田氏の超常系小説でした。 中学校で「宇宙皇子」、高校でスティーブン・キングにドはまりした私としては超能力・超常現象系は大好物。続編もあるようなので引き続きトラックしてゆきたいと思います。 | ||||
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不思議な能力が現代に受け継がれる一族の『常野物語』を3作続けて読んだ。シリーズものなのに全然テイストが異なっていて面白かったです。 1作目『光の帝国』は短編ファンタジー。特殊能力を使った派手なドラマ感は全くなし。ひっそりと暮らしつつ、苦悩や活躍があって哀愁漂う感じが好きでした。 | ||||
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懐かしく哀しく優しい物語。何度読み返したか分からないですが、紙媒体から遠ざかって久しく、読み返したくなりDLしました。 何故生きるのか、意味はあるのか、自分は何モノなのか、現実の自分達も常に考える事ですが、常野の人達の繰り返す人生が羨ましくも哀しく、一時の夢を見せてくれます。 | ||||
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とても良い状態で届きました。 | ||||
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小説すばるに連載されていた当時に読み好きだった、29年後の今また読んだやっぱり好きだ。 ずっと常野の人々、特にツル先生が頭のどこかに残っていた。 これからも残り続けるだろう優しい人々のこと。 しかしだ、自分が常野の人だったら苦悩と葛藤の連続で常野であることを受け入れて生きることが出来る気はしない。 | ||||
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恩田陸さんが紡ぐ言葉には一つ一つに命が宿っていて、「記憶」を語るその表現にも丁寧な温もりを感じる。「常野物語」シリーズ第1巻としてワクワクが止まらずに一気に読んでしまいました。シリーズ第2巻「蒲公英草紙」へと続き、どんな人が繋がっていくのか、記憶の重なりがどのような時を育むのか。楽しみです。 | ||||
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ほぼ新品記載でしたがシミがあり、他で買っていたほぼ新品商品との差があった為この評価にさせていただきます。 | ||||
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面白かったです!幾つかの短編で成り立っていてそれぞれリンクしているので、物語の世界観も広がり物足りなさを感じませんでした。とてもドラマチックな物語です。続きがとても気になります!2巻続編がありますがもっと読みたいです。 | ||||
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この本でよかったと感じます。 | ||||
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著者の 祈りと願いを込めた ファンタジーの世界が 展開する。 恩田ワールドの 不思議な 世界へと導かれる。 それを可能にしているのは 作者の 並々ならぬ 確かな 表現力 と構想力である。 簡単明瞭な言葉で 織りなす やわらかな文体 は 魅惑的で心地よい。 | ||||
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粘ってみたけど4話で読むのを止めました。 簡単に紹介すると、超能力者の妄想日記。 ファンタジーでもメルヘンでも、 人の心や生活、社会風刺や夢などが丁寧に描かれていると、面白いものですが、 そういうのが雑だったり欠落していて、 面白くありません。 | ||||
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何世代も、異能を持ちながらも表に出さず、それぞれの場所に溶け込み生きる人々の物語、地下水脈のようにつながる短編集。 それぞれ不思議だったり悲痛であったり運命的だったり、深く読み応えがあり心を打たれた。 | ||||
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東北の山間部にルーツを持つ常野の人々。特殊な能力を持つが故に、避けられ忌み嫌われ、時に迫害を受ける。各地に散っていった人々のその後を、分教場の校長である「ツル先生」は見守る。時には無残に殺される人々を見つめることしかできない。「ツル先生」は見る人だからだ。 それぞれの短編は、時系列を行ったり来たりしながら主要な登場人物の心情に迫る。中には、自分が常野の一族であり特殊な力を持っていることを忘れている人物がいたり、封印されている人物がいたりする。そうした人々も「ツル先生」は辛抱強く見守る。やがて、人々は何かに導かれるように常野があった場所に集まってくる。彼らが集まるときは、何か良からぬことが起こりそうなときだ。果たしてこの先どんなことが待っているのか…。 それにしても、最後の短編「国道を降りて…」を読んでうれしくなった。『蜜蜂と遠雷』の原型ともいえる内容になっているからだ。 | ||||
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設定を理解するのにしばらく時間がかかりますが、最後まで読むと世界観がわかり、興味深い内容です。 | ||||
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思わず寝れなくなってしまうほど読むのに夢中になってしまうけれど、読んだ後に特に何も残らないエンターテインメント小説だった。 面白かったけど、続編は読まなくてもいいかな、と思った。 なぜならば、やはり、なんでもできる天才とか特殊能力という設定が簡単すぎて、面白みを感じなかった。 (こういう小説を読んで勘違いした人が、自分には才能がないと思ってしまうのではと思う。才能の影には理由があるのです。) 最後の話の、音楽の描写がとても生き生きとしていて素晴らしく、蜂蜜と遠雷に続くものを感じた。 あとはまぁ、面白いけど、テレビドラマと一緒かな。 恩田さんの、音楽の小説をもっと読んでみたいなと思った。 | ||||
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恩田陸さんに最近は待っています。 | ||||
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久しぶりに質量感のある昨品を読んだ。常野物語の一巻目。物語は細切れに展開され、一見それぞれがつながりのない話に思えるが、実は「常野」と現実(と言っていいのだろうか?)の狭間に生きる一族の世界を各の話を微妙にそして密接に紡ぎながら描いている。読み終えてようやく「常野」を少し感じることができる。続編の「蒲公英草紙」続々の「エンドゲーム」まで一気に読み終えた。両者は「光の帝国」を基底に置き、一族の中のひとつひとつの世界を掘り下げている。この世界を感じることができないと、難解で分かりづらく、面白くない話というだけでで終わってしまうのかもしれない。そんなところにこのシリーズの評価は分かれてくるのだろう。私にとっては質量感がありとても面白い作品だった。 | ||||
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代々特殊な力をもつ常野の人間は その力をしまい、慎ましく生きていた。 だが国はそれを認めなかった。 僕がまず思ったのは そういった能力を自分が持っていたら どうだろう。ということだ。 空を飛ぶ能力/どんなことも記憶してしまう能力/遠くの声が目の前で話しているかのように聞ける能力(以下:遠耳)/異端のものを見る能力/時間を戻す能力など… 時間を戻す能力や記憶能力はちょっぴり 羨ましいし子どものときなら誰もが 憧れた能力だし、僕もその例に漏れない。 しかし今は要らないと断言できる。 どんな優れた能力でもそれと同じくらい 不自由が表裏一体だからだ。 例を出すと長くなってしまうので一つに絞るが、遠耳の能力だと、悲しみの声や怒りの叫び、もっと現実にシフトしていくとしたら妬みや恨みも聞こえてきそうだ。噂もされる?全てにたいして疑心暗鬼になりそう、考えるだけで耐えられない。僕なら達磨山から一歩も出られない(笑) これからどのようにして 常野の人たちはこの苦難を 乗り越えるか楽しみだ。 | ||||
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タイトルから、若者向けかなと思いましたが、大人にもしっかりと読み応えのある内容でした。 静かで、暖かく、時に恐ろしい世界。 一族ではないにしても、このような人間は本当に存在するのではないかと思わされました。 読む側の気分によっても、感じられ方が変わりそうです。 続編もあるようですが、私はあえてこの1冊のみで余韻を楽しもうと思います。 | ||||
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恩田陸さんの作品は、序盤でぐっとひきつけて、中盤まで盛り上がるけれどその後は失速する話が多い気がする。個人の好みなのかもしれないが。 中盤までは、常野の人々の不思議さ、そしてその人々が本当に実在するのではないのかというリアリティがあって面白く読み進められた。けれど、「光の帝国」で台無し。うすっぺらい時代考証に、それまで存在していたのではないかと思われた世界がニセモノに感じられ、常野の人たちの能力が陳腐に見えてしまった。「ありえないよね」っていう。 結果、読後何も残らないおはなし、でした。 | ||||
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