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アガサ・クリスティーの秘密ノート
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アガサ・クリスティーの秘密ノートの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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これは上巻を読み終えたときにも感じたことだけれど、ジョン・カランさんというかなりマニアックなクリスティー・ファンのおじさんが、4年間かけて取り組んだこの精力的な仕事には大いに敬意を表しつつも、残念ながら「ああ面白かった!」というような本ではない。 僕はクリスティーを普通小説も含めてすべて読んでいる。そんな、一応熱心なファンといってもいいであろう僕でもそんなふうに思ってしまうのだから、これはもう「ごめんなさい、ジョンさん」としか言いようがない。それでも『スリーピング・マーダー』が書かれた時期の考察などは、なかなか面白かった。それがどういうわけか、話が微に入り細を穿ってくると、途端に退屈になってしまうのだから不思議。 もしかして翻訳がまずいのかな? と思ったところもある。例えばP193〜194で、『カリブ海の秘密』と『バートラム・ホテルにて』にはタイトルページに「アガサ・クリスティーによって創作された独創的人物ミスマープルが主人公」という注が付いている、という説明をした後で、「マーガレット・ラザフォードもどきが、最近の画面でミス・マープルを演じているせいに思える」と書いてある。この2冊は確かに映画でラザフォードがマープルを4作演じた61〜64年の後、64年と65年に発刊されており、当時その映画シリーズはそれなりにもてはやされたのだろうが、現在では「原作とは似て非なるもの」という評価が一般的なので、おそらくジョンさんもそういう視点で裁いているのだろうと思うのだけれど、ならば「マーガレット・ラザフォードが最近の映画でミス・マープルもどきを演じているせいに思える」という文章になるべきなのだ。ああそれなのに、マーガレット・ラザフォードもどきとは何だ? 最近の画面とは何なんだ? それはとりあえずいいとして(いいのかな?)、本書の最大の目玉は、新たに発見された短編「犬のボール」が収録されていることだろう。未発表とはいっても長編『もの言えぬ証人』の原型なので、物足りないとか言い始めると、まあ確かにそれはそうなのだけれど、これはこれで値打ちがあるのではないかと僕は思った。久しぶりにポアロとヘイスティングズに会えたことは、素直にうれしかった。なので、ファンとしてはぜひ★5つを付けたいところなのだが、客観的な評価だとやっぱり「普通」の★3つあたりが妥当かもしれない。 | ||||
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面白いか、面白くないか、で一刀両断するなら、“面白くない”本だと思う。 しかし、そんな単純な二元論で片付けるべき本ではないのではないか。 というのは、すべての作品を読み切ってしまったクリスティー・ファンにとっては、 まさに待ちに待った、未発表作品のお披露目を含む創作ノートの公開なのだから! と、自らのファン心理を鼓舞してみるのだが、やはり面白くないのである。 こんなことなら、お気に入りの作品を繰り返し読んでいる方がいいように思うのだ。 クリスティーが備忘録に書き留めて(あるいは書きなぐって)おいた未完成の素材を、 ただずらずら並べられても、ふーんそうですか、という感じなのである。 著者のジョン・カランさんの興奮ぶりだけは、一応伝わってきたけれど…。 上巻である本書の巻末には、ポアロ物の短編集『ヘラクレスの冒険』連載当時に、 〈スドランド・マガジン〉が掲載を拒絶した「ケルベロスの捕獲」の初稿が収録されている。 結局この作品は作者によって書き直され、現行の短編集にはそれが入っているのだが、 なぜ初期ヴァージョンはボツにされてしまったのだろうか? それは内容を読めば、まあ分からないでもない。 私見を述べさせていただくなら、〈ストランド・マガジン〉の判断は賢明だったと思う。 戦後もずっと人気作家として愛され続けたクリスティーの作家生命を考えてみても、 これがボツにされたことは良かったね、という気がしている。 | ||||
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クリスティー好きな妻へのプレゼントとして購入。喜んでいました。 | ||||
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妻は気に入って読んでくれました(上下)。掘り出し物でしょうか、ファンにとっては。。。 | ||||
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