ポアロとグリーンショアの阿房宮
- エルキュール・ポアロ (40)
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本書『ポアロとグリーンショアの阿房宮』と 「よく似たタイトルの短篇にミス・マープルものの『グリーンショウ氏の阿房宮』(『クリスマス・プディングの冒険』クリスティー文庫刊)があるが、これは先に述べた教会のチャリティーのために別の機会に執筆された短篇で、両者の内容に関連性はまったくない」(164頁) 本書「解説」を書かれた(A)氏はキッパリ言い切ってくれました。 本書と「グリーンショウ氏の阿房宮(『クリスマス・プディングの冒険』)の両方を購入 してしまった読者としては、言い切られただけでは、複雑な気持ちです。 よく似すぎの、まぎらわしいタイトルはやめてね、という気持ちが残っているからです。 しかし、本書巻末の、ジョン・カランさんの筆による 「アガサ・クリスティーとグリーンショアの阿房宮」という解説を読みました。 そうだったのか、と納得しました。 来歴を知ると、似たようなタイトルになったのも、やむを得ないかな、 という気持ちになりました。 アガサは、1938年にグリーンウェイの土地を購入しました。 その土地を愛し、作品の中に「詳細に描くつもりだった」とのこと。 アガサが小説の構想を練るのに使った「秘密ノート」には、 「(可能な)タイトルとして『阿房宮』あるいはもう少し手のこんだ『サンダーソンの阿房宮』や『グランディソンの阿房宮』がノート47に登場している」(155頁)そうです。 結果はともかく、いろいろ構想されていたことが理解できました。 グリーンウェイ、グリーンショア、グリーンショウ。 「よく似たタイトル」の作品が複数あって、最初はなんだよー、と感じました。 しかし、タイトルの経緯がわかった今、 「ポアロとグリーンショアの阿房宮」というタイトルが かえって味わい深く感じられるようになりました。 両方を購入したおかげで、深く読めたような気がします。 | ||||
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1954年に執筆されてお蔵入りしていた幻の中篇小説。田舎屋敷の犯人探しの座興でおきた殺人事件のなぞに名探偵ポアロがいどむ。 長篇『死者のあやまち』(1956年)の原型であり、ほとんどおなじ内容だが、これはこれで単独のミステリ作品として完成しているから、必読とまではいわないけれども一読の価値はあるだろう。 特に目新しいトリックは使われていないが、じつによくできたパズラーだと感心させられた。クリスティーの創作活動の脂の乗った時期の作品だけのことはある。 とにかく無駄な描写や逸脱がひとつもなくて、いたるところに張りめぐらした伏線の回収が非常にあざやかだ。人間関係の陰影をただよわせた会話の巧さが印象に残る。 巻末のジョン・カランによる詳細な解説も示唆に富んでいる。 羽田さんの訳文は、いつもながらこなれていて読みやすいですね。 | ||||
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クリスティーの未発表小説が、2015年になって日本語で出版される。それは大いに慶事だが、内容は真新しいものではない。本書は長編『死者のあやまち』の原型となった中編であり、同工異曲というか、大同小異というか…要はリミックスの違う同じナンバーを没テイクの中から掘り起こしてきました、という感じである。などと書くと、まるで本書を歓迎していないようだけれど、僕はクリスティーの大ファンなので、楽しく読んだ。 ところで、これはポアロに限らず、あらゆる外国小説のキャラクターにいえることだが、訳者によって言葉づかいが全然違うことがある。ポアロも活躍する作品数が多く、いろんな人たちが訳しているので、作品によってずいぶんイメージが異なるんだよなあ…。ということを、僕は昔からずっと思っていたのだが、最近はドラマ『名探偵ポワロ』の影響で、あの日本語吹き替え版の口調が浸透しているのではないだろうか。 だから、今このタイミングで本書が訳されるということは、完全にドラマのイメージの言葉づかいに倣っているはず、と思いきや、そうでもなかった。ドラマではミス・レモンやジョージに対しても丁寧なポワロだが、小説では完全に主人の口調だったりする。ついでながら、ポワロとポアロの日本語表記の混在もそろそろどうにかならないのかしらん。ワトスンでもワトソンでもいい、というくらいのもんだろうけど、気になる問題ではある。 | ||||
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アマゾン御中!商品破損あり後日ご連絡致します!! ★評価は1。書籍評価は別。 取り急ぎ・・またです! | ||||
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この作品が、長編「死者のあやまち」と同じ始まりをし内容だという事ですが、この作品の映像化されたものどころか、原作も読んでいないので、「ポアロとグリーンショアの阿房宮」と言う中編の評価しか出来ません。 ただ、「はじめに」「まえがき」「アガサ・クリスティーとグリーンショアの阿房宮」と言った3つの文章が、この作品の成立・幻の原稿となった原因・長編「死者のあやまち」との関係が、良く解る様に構成されています。 それだけに、125ページほどの中編が非常に深みを持った作品として読むことが出来ます。 内容的には、アガサ・クリスティーの作品らしい作品になっていて、大いに楽しめます。 プロット、トリック共になかなか面白いと思います。 伏線も効いていて、素晴らしいと思います。 | ||||
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