暗い抱擁



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初公開日(参考)2004年06月
分類

長編小説

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暗い抱擁 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

2004年06月14日 暗い抱擁 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

気高い美女イザベラには婚約者がいた。が、冷酷ともいえる野心家ゲイブリエルに荒々しく抱擁されて彼女は悟った。この心の歪んだ男を救わねばならないと。やがて彼女は婚約者を捨て、ゲイブリエルとの駆け落ちを決心する…男のために新たな道を歩き始めた女の姿をキリスト教的博愛をテーマに描く至上の愛の小説。 (「BOOK」データベースより)




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暗い抱擁の総合評価:8.14/10点レビュー 14件。Bランク


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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.14:
(5pt)

バラの一瞬もイチイの一瞬も同じ時間

原題(The Rose and the yew tree「バラとイチイ」)はエリオットの詩からとられています。
The moment of the rose and the moment of the yew-tree Are of equal duration.
バラの一瞬もイチイの一瞬も同じ時間
ヒロインであるイザベラの過ごした時も、イザベラを愛した男の過ごした時も同じ時間なのですが、互いに全く違う情景を見ていました。
その、お互いに違う情景を、ナイフのように切り結ぶ一瞬があるのですが、それについて二人の男が全く異なる評価をします。
他のレビューにもあるように、イザベラは本当に何を考えているのかわからない人で読むのがしんどいところがあるのですが、その一瞬の情景に、二人の男の魂の在り方と、イザベラが何を愛するかが映し出されます。謎すぎるイザベラの行動の意味がそこに集約しますので、読み飛ばさず頑張ってください。その価値はあります。
邦題と表紙の写真は内容とかなりずれているため、あまりとらわれずに読み進めてくださると幸いです。
暗い抱擁 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:暗い抱擁 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300864
No.13:
(4pt)

イヤな題名だな

まるでロマンス小説のような題名に変えてしてしまって、非常にもったいない。
小説の内容はもっと本質的なものをテーマにしているからだ。
世に染まらぬ崇高な魂の存在と、それを知らぬ普通の人々、それに気づき自己を変えられていく者など、相変わらずクリスティーはスゴい。
暗い抱擁 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:暗い抱擁 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300864
No.12:
(1pt)
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

まったく理解できなかった

イザベルの行動原理と心理がまったく理解できず、共感もできず、なのでまったくおもしろくなかった。
(以下ネタバレあり)
イザベルとゲイブリエルが駆け落ちするまでは、つまり全体の9割ぐらいまでは、結構おもしろかった。事故で寝たきりとなった語り手。個性的で野心的で、しかし劣等感の塊でもあるゲイブリエル。お城の保守的な高齢女性たち。暴力夫から逃れられない、人の良い女。冷静で客観的な、語り手の義姉。これらの人物が織りなす人間模様は、飽きずに読み進めることができた。

だけど、イザベルは何でゲイブリエルと駆け落ちして、あんなみずぼらしい生活をいつまでも続けていたのか。ゲイブリエルのことを好きで好きでたまらなくなったというならまだしも、そうでもないのに婚約者を捨てて、周りにいっぱい迷惑かけて、相手の男が甲斐性なしのために落ちぶれた生活を余儀なくされて、それで何も動じないって、単に現実を理解する能力が欠如した、超鈍感な女っていうだけじゃないか。そんな女に惚れるゲイブリエルも、自業自得か。

クリスティーは何を描きたかったのか。わからん。
暗い抱擁 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:暗い抱擁 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300864
No.11:
(5pt)
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

あらすじ読んじゃ、ダメ・ゼッタイ

100歩ゆずって美女の???な動機は、それはそれでヨシとしても、このネタバレはひどいですよ。もうロマンス風味である必要ないし、このあらすじは改編しても良いのではないでしょうか、ハヤカワ文庫さん。

肝心の本の内容ですが、それは素晴らしいです。
(シェークスピアの「オセロー」のすじがきは知らないとキツイです)
リチャード三世かと思ったらイヤーゴ(本人談)でした。
衝撃の彼のラストの言葉、これは悔恨と地獄の日々のはじまりを示しているのか?それとも天啓とゆるし、自己受容と自己実現のはじまりを表しているのでしょうか? 読み手によって解釈が分かれそうですね。

私は後者だと思う。

以下、ネタバレありです。既読の方むけ

「私」には延々ひとでなし呼ばわりされる彼ですが、(語り手をわざとボンクラにするのはミステリの常套手段。クリスティーはそのテクニックをここでも使っているのでしょう)しかし、その行動は終始、誠実です。
周囲の人を利用する気は満々でも、助けるべき人は助けている。自分の利益のために傷つけたり害したりしない。しかもその場に合わせて、相手にとっても自分にとっても最も効率の良い助け方をしています。頭イイんすね。

一方で痛いほどの美へのあこがれ。彼は美を見極める力をもっている。イザベラへのプレゼントの描写にもそれが表れています。

彼にはテレサ姉さんがいなかったから、解釈してくれる人もなく、イザベラの心はまったく理解できなかったでしょう。
(いや、たぶん誰にも分からない)

しかし、彼は選ばれた。彼がだまくらかしたんじゃない、選ばれたんです。
それで充分、むくわれたのではないでしょうか。彼の自己像の崩壊。
そこからが彼のスタートだったのだろう、と推測します。

ゲイブリエルの愛を主旋律とするなら、副旋律は愛と憐れみ。
「かわいそうだたあ、ほれたってことよ」?
ここにクリスティーの透徹した観察眼が表されています。
憐れみとは何なのか?それは愛たり得るのか?
繰り返されるモチーフ。
誰もがはまってしまう、憐憫という心地よいスポット。

メアリ・ウェストマコット名義は恋愛小説だと思って敬遠していたのですが、それは本当にもったいないことでした。
クリスティー、すっげおもしろいっす。
暗い抱擁 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:暗い抱擁 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300864
No.10:
(5pt)

重厚

人間をここまで描いた作品はそうはないでしょう。愛の複雑な様子に納得。
深い本です。
暗い抱擁 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)Amazon書評・レビュー:暗い抱擁 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
4151300864



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