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(短編集)
メルカトルかく語りき
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メルカトルかく語りきの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 1~20 1/2ページ
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面白かった | ||||
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「かく語りき」というか「かく騙りきlというか。 探偵の都合のいいようにしゃべってない?本当かなあ?という問題作が収録された短編集。 メルカトルが自分の都合のいいように推理を展開するのは以前の短編でもあり違和感はなし。 探偵がこうと説明したら周囲は納得するという方向性を突き詰めたのかなあという感想です。 比較的崩しの少ない「収束」がベスト。「これ判断推理で見たことあるやつだ!」と思いました。 物語として落とし込んだのが剛腕ぶりを感じました。 | ||||
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読み味は斬新でしたが二人の掛け合いが面白くてするする読めました。本ミス慣れてない方にもおすすめです。 | ||||
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これでもかと繰り出される変化球。ミステリの定石が覆される傑作短編集。 | ||||
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これは自分にはハイレベルすぎたかもしれない。 アンチミステリとわかって読んでいても、一話を読むたびに終わり方に茫然としてしまう。そして、読んでいるうちにそれが癖になって、もっと読みたくなる。 特に「密室荘」の「固めてポン」にはまってしまった。 | ||||
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希代の名探偵と誰にも言わしめるがその名探偵ぶりがさっぱりわからない、”銘”探偵メルカトル鮎が主役の短編集。 5つの事件を不可能犯罪を一刀両断、サクサク解決といきたいところですが、ますます読者を迷いの森に誘ってしまう。 事件解決よりも名声ファーストの潔さ。アンチミステリとしても、いままでお目にかかった事がないような結末を提示してくれる。「死人を起こす」で軽いめまいを感じ、「九州旅行」で一息つき、「収束」で気を失い、「答えのない絵本」で振りかぶって、「密室」に壁に叩き... これぞ、メルカトル鮎シリーズ。 | ||||
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どの短編も推理が非常にロジカルだった。手がかりと伏線をもとにかなり論理的に犯人を推理していく。その手続きが非常にスリリングで、解答のほうもかなり斬新なものが多かった。構成も凝っていて面白かった。現実よりもロジックのほうを重視するという姿勢にシビれました。 | ||||
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メルカトル会いたさで新規購入o(・x・)/ 論理性を重視した5作が収録された短編集。 結論部分を全短編に於いて、同趣向で締めくくっている訳ですけれども、、 これは何と表現するべきなのか (・ω・`) 「既存のフレームワークを論理に因って破壊するアンチミステリ」とでも云うのでしょうか ('-`).。oO メルカトル鮎らしさが存分に出ていて、ファンとしては嬉しい一冊でした _φ(・_・ 326頁 「私はカミュではない。不条理を不条理でなくすればいいだけだ」 | ||||
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メルと助手役のやり取りが毎話面白く事件の解決に至るまでの論理的推理がしっかりしています 推理はしっかりしているのですがどの話も犯人をはっきり特定することはありません 短編ながらしっかり情報は提示されてあり軽く読み流して後悔した話がいくつかありました(それでも犯人は特定できないのである程度しか推理できませんが)。 逆に何度も読み直して推理したが意味の無かった話もあります 本書は美袋がメルカトルの鬼畜な仕打ちを受けるのを楽しむ為の本なのではないのでしょうか | ||||
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犯人がいないことを緻密な推理で明かしたり、解明出来なかったら犯罪そのものをなかったコトにしてしまうとか(爆笑)。 「密室荘」はSFにしてよければ、タイムマシンか別次元から転送されてきたとしか思えない死体移動ですな。 現実的な解なら、前の住人が ”天井に埋め込んでいた” というのはどうか?w 強度が足りなくて、天井から落下して現れたとかね。 そんなこたぁさておき、ダイオウグソクムシを引き合いにした円居氏の解説も良かったと思います。 大いに納得出来ました。 メルカトルファンになったわけではないですが、既に数作目をつけておりますよ。 | ||||
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メルカトルは、間違いなく事件を解決させる。物語の流れはメルカトルという人物を明確にし、時に撹乱させる。それが好きで私は読む。読者への問いかけはないが、私にはエラリー・クイーンの挑戦状をもっとやさしくしたものだと感じる。謎解きの楽しさを感じない人もいるかもしれない。だって彼は銘探偵なのだから。初めての方はできれば2回読んでいただきたい。その上で好きか嫌いかのご判断を。 | ||||
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もう10年以上前に、『翼ある闇』や短編集『メルカトルと美袋のための殺人』を読んで、麻耶雄崇作品にはまっていました。 数ある探偵と助手が出てくる本格もののなかでも、銘探偵メルカトル鮎と助手の美袋三条との関係性は独特で、だからこそ他にない魅力を放っていました。 しかしながら長年新刊も見かけず、メルと美袋くんの作品はもう読めないのかな…とあきらめかけていたところ、この本を発見!飛びつきました。 他の方も書いていらっしゃるように、ミステリとしては実験的といいますか、特殊な趣向の作品が集められています。 その趣向を楽しめるか否かは人によるとしか言えないのですが、個人的にはこうした趣向だからこそ、メルのメルらしさが遺憾なく発揮される設定だと思いました。 そういうメルの性格と、美袋くんのキャラが好きな方には損のない内容だと思います。 先にも述べたように彼らの関係はいわゆる探偵と助手にしては一風変わっています。 本作品では二人のやりとりも多く、男女の修羅場を二人でロールプレイするところなど、なんだかんだ言いつつ「お前ら仲いいなww」と言いたくなるような微笑ましさです。まあ、全体的に美袋くんがひどい目にあうのは前作同様なんですけれど。 解説にもありましたが、気長に次のメルカトル作品を待ちたいと思いました。 それにしても、美袋くんはメルの存命中に一矢報いることができるのでしょうか…。 | ||||
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実験的な要素を取り込んだアンチフーダニット短編集 on-the-road.co/?p=1491 | ||||
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メルカトル鮎は作者、摩耶雄嵩氏のデビュー作「翼ある闇」にて初登場しています。 正直「翼ある闇」を読んだ時には、なんだコイツと思いました。 作品の内容的にも、あまり良い役割を与えられていなかったからなのですが。 メルカトル鮎の登場シーンも少なく、名前だけでなんとか覚えていられる。 作品中に必要なのか? そんな人物でした。 しかし、本作では主役の座を離しません。 恐らく、今までに見たことがないタイプの探偵です。 そして、私は本作でメルカトル鮎のファンになりました。 メルカトル鮎の活躍する短編では「メルカトルと美袋のための殺人」 に続く2作目です。 ですが、「メルカトルと美袋のための殺人」よりも本作の方が メルカトル鮎という人物について、そして考え方がよく分かります。 私は本作から読んだので、「メルカトルと美袋のための殺人」は あまり楽しめませんでした。 それでも良いという方は、どうぞ本作から読んでみて下さい。 期待は裏切りません。 これぞ本格!!という作品が納められています。 摩耶雄嵩氏の長編を読んで不満のある方にこそ 読んでみてほしいのです。 | ||||
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メルカトルを主役にした短編のシリーズ2作目だが、1作目の美袋のための殺人が、癖がありつつもまっとうな本格推理集として展開されていたが、本作は論理から導き出される推理過程を描いた紛れもない本格推理作品だが、結果的に真犯人が判明しないというその論理性ゆえに全体的としては何とも変な論理的帰着となってしまうという一種のギャグミステリーというかアンチミステリーというかとにかくコピーの実験的本格というキャッチフレーズがこれほどぴたりとハマる作品はないだろうという異色作。 探偵が全ての手掛かりから論理的に導き出した解決が絶対的な真理とはなり得ないというミステリーの命題を自覚的に麻耶氏ならではの意地悪さで描いた作品と言える。 全編、犯人が分からないので宙ぶらりん感がハンパないが、試みとしては非常に興味深く、面白く読める作品である。 | ||||
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一種の思考実験とでもいいましょうか、アンチ本格ミステリでありつつ、まぎれもなく本格ミステリという怪作であります。 論理を突き詰めた果てに待っている、不条理な結末。 「答えのない絵本」「収束」の論理構築が凄まじい! | ||||
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麻耶雄嵩が本気を出すとこうなる、ということ。 アンチ・フーダニットの短篇集ですが、捨てなし。 いずれも捻りが利き、不条理感以上に「洒脱さ」さえ感じてしまうのは、 デビューから20年経って、この著者も何だかんだ成長しているということでしょう。 取分け「答えのない絵本」は驚嘆すべき出来栄え。 後期クイーン的問題(簡単にいうと推理小説におけるゲーデル定理)を逆手に取った離れ業には脱帽するほかありません。 やはりすごい作家です。 | ||||
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朗報です。 真犯人のいなくなる、わけのわからない作品なんか読みたくないとお嘆きの貴兄に。 本書で出てくる話の真犯人を教えましょう。 本書のメルカトルは無謬ですが、別に言及している犯人が正しいわけじゃありません。 むしろ、メルカトルの利益を最大値化するために、積極的に嘘をついています。 美袋を騙すために。 美袋いじめるのが最大の喜びなんですね。嘘犯人をでっち上げて美袋を騙して最後に美袋に真犯人を説明するかしないかの違いで。 収束にしても三分の一で三通りの犯人。答え自体は合っているわけです。 答えのない絵本 事件のアリバイをいろいろ分析しましたが、そもそも最初に目撃者が犯行現場に入ったとき、 被害者のタバコの煙で部屋は立ち込めていました。 スクリーンセイバーの時間をいじれて、アリバイを誤誘導できたのは、メルカトルただ一人ですね。 データは二つ。 ・真犯人は偽物のアリバイで完全に安全なもの。 ・メルカトルがかばうだけの必要のあるもの。依頼者の存在。 犯人は土岐ですね。 憎からず思っている視点人物から見て完璧にアリバイがあり(他の人物は教室を出入りして犯行は可能)、 父親は高級官僚でメルカトルに依頼した可能性が大。 おそらくは息子に泣きつかれた高級官僚から依頼されたメルカトルが、 同じような依頼人の警察官僚やヤクザの態度が悪いので、おどかすために、 そちらの依頼人にはちょっと穴のあるアリバイ提供したのでしょう。 いつでもお前らの娘は犯人にするぞと。 彼女たちは教室出入りしてますし、友達からの情報聞くことで犯人たりえます。 メルカトルの嘘アリバイでは土岐のアリバイだけ完璧です。 密室荘に至っては謎も何もありません。 確かに、密室荘は密室でした。死体は玄関ところにでもほうってあり、それを見たメルカトルが中にはこんで隠蔽工作してるだけです。 痛い腹探られたくないから。絵本のヤクザあたりが脅しつけるために、死体を置いといたんでしょう。 本当に外から中に入れてないなら、そもそも被害者はどうやって入ったんでしょうか。 美袋が馬鹿なだけです。 | ||||
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メルカトル、という名前をミステリ好きの方からよく聞くので初めて読みました。 最初の登場シーンから、やられた・・・という感じです。ワトソン役の友人とのやりとりが非常に楽しかったです。・・が、 短編ひとつひとつの読後の感想は「・・・え?!」や「・・・・!?」でした。 私がバカだから分からないのもあるかもしれませんが(苦笑)初めてこういったミステリを読んだので私は楽しめました。 すっかりはまってしまいました。 きっとハマるか、嫌いか・・・という感じなのかもしれないですね。 | ||||
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この短編集は、少なくとも「後期クイーン的問題」と言われて何のことかわかるような人でなければ、楽しめないと思う。 作者が「不可謬」「解決も当然無謬」だと言い、本人もそう振舞っている探偵を登場させることによって、はじめて「後期クィーン的問題」を物ともしない、恐るべき推理劇が展開される。 その結果、「探偵の知らない情報が存在することを探偵は察知できない」ことなど問題にしないストーリーが展開され、「作中で探偵が最終的に提示した解決が、本当に真の解決かどうか作中では証明できない」まま、読者は宙吊り状態に置かれてしまうのだ。 たとえば『答えのない絵本』という短編においては、実は別の解決がありうる。 学校という舞台の中には、誰からも相手にされず、いじめの標的にすらならない、空気のような存在感の生徒が、存在しうる。 そんな「見えない生徒」の存在は、事件現場にいた者たちの証言からも、漏れてしまう。 実際には、その時その場にいたのだが、後になって関係者一同を招集したときに、ひとり欠けていたとしても、誰も欠けていることに気付かないような生徒の存在を、読者は想定できる。 だが、その場の当事者ではなかった探偵には、その存在が自分に伝わっていないこと自体を察知し得ない(または、探偵がそのように振舞うことは、推理小説という虚構の中では許される)。 そして、ここでの探偵役・メルカトル鮎は、そうした「後期クイーン的問題」など問題にしない超絶的な存在であるため、依頼内容に基づき与えられたデータから論理的な解決を導き出し、それ以外の解決など求めない。 実に恐るべき展開である。 麻耶雄嵩という作家がメルカトル鮎という探偵を起用してはじめて成し得る境地としか、言いようがない。 | ||||
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