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鋼鉄都市
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鋼鉄都市の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.48pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全78件 21~40 2/4ページ
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小説として面白いし、人口過剰なメガロシティ、宇宙進出したエリートと保守的な地球人の階層構造など、今読んでも新鮮。奥さんの名前にまつわる挿話など、本筋に絡みつつここだけでも文学になっている。児童向けの抄訳を昔読んだが、オリジナルの豊潤さを思い知った。アシモフの腕を見誤っていたと反省。 | ||||
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SFを読むにあたってはずせない一作、バディ物の名作として、これ抜きでは語れない名作だと聞いて読みました。 アイザック・アシモフは楽しい。 SFは難しい顔で語るものではなく、未来を想像して豊かに考える楽しいものでした。 ロボットの登場人物の頭にRがついてわかりやすかったり、人間はその対比のためか、ちょっと過剰に熱いところや、愛すべき隙のある描き方で、ふたりの本気だけどユーモアのある会話が楽しい。 現代の階級社会やAI技術を予言していて…という読み方もありますが、まず、未来を考えることは面白い。サービス精神があって面白い。だから読まれた作家なんだとわかって、嬉しくなる。 | ||||
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SF好きで、サスペンスものも大好きな私には、たまらなく面白い本。 まあ、「最近の世情に照らし合わすとアレコレ考えさせられる」…とか言った面もあるかも知れないけど、そういったことを抜きにしても単純に読み物として楽しめる。 SFにあまり興味がない人にも、読んで楽しんでみてほしい。 | ||||
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SF小説はなんとなく敬遠していましたが、食わず嫌いも良くないと思い、傑作と名高くミステリ要素もあるこちらを読んでみました。 たまに途中でダレて読むのが億劫になる作品がありますが、こちらはそれとは正反対で、問題が解決したと思った矢先にまた新しい問題が起こるため、止めどころに困るくらい引き込まれていきました。 ミステリの終盤で感じる高揚感が、途中で何度かあるのも素晴らしかったです。 著者の「面白い物を書くぞ!」という気持ちが物凄く伝わってくる、非常に完成度の高い娯楽性を備えた作品だと感じました。 他の方のレビューを拝見すると、子供の頃に読まれて再読という方が結構いらっしゃいますが、初めて読んだのが40手前のおばさんでも充分すぎるほど楽しめました。 年齢性別問わず楽しめるかと思います。 | ||||
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書籍の感想は、なぜか書いても却下されるので もう書きたくないんだけど これは、とても面白かったので5を付けて投稿だけしておきます。 他のアシモフ作品も9割位のセール待ってます。 | ||||
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中学生の頃に何度も読み返しSFにはまるきっかけになったシリーズ。某アドベンチャーゲームの警部補とアンドロイドコンビをみて思い出し、無性に読み返したくなり衝動的に電子書籍で購入。今読んでもこんなに面白かったのかと軽く衝撃を受ける。メカニカル描写がレトロフューチャーなところはご愛敬。むしろ、昔のだからと敬遠するのはもったいない。アシモフロボットは三原則ゆえにみな誠実な反応をする。安心してみていられるので好きなのだ。 | ||||
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たぶん40年くらい前に読みました。 今回、本当に久しぶりに読み返してみて、記憶にあったのは「高速自動走路」という便利な乗り物 (動く歩道) のみ。 カバー絵も、黒々としたロボットの手と鋼鉄板が穿たれた向こうに宇宙空間と地球らしき星が見える旧版よりも、鋼鉄都市そのものを描いたような新版のほうが断然カッコいいです。 ただし、翻訳は旧版とおなじ福島正実氏。だけど、今からジャスト60年前の1959年の訳業なのに日本語的に古臭くは感じられませんでした。やはり名訳ですね。 宇宙市側で、宇宙人(注)が何者かに殺されたという、前代未聞の宇宙人殺害事件が発生する。 (注)元は地球人だけど遥かな過去に宇宙へと進出し、現在、旧弊な地球人を啓発するために異邦人ならぬ異星人として地球の宇宙市 (スペース・タウン) に住んでいる人々 その宇宙人殺人事件を担当したのが、地球人ライジ・ベイリ刑事と、宇宙人側の最新アンドロイド (人型ロボット) R・ダニール・オリヴォーのコンビ。 最初はギクシャクしていた2人 (1人と1台?) の仲も、捜査が進むにつれて次第に慣れ親しみ、最後のほうは男の友情と呼んでいいようなものが芽生える。 はじめて宇宙市とニューヨーク・シティ (巨大ドームに覆われた鋼鉄都市・人口2千万人) の接点出入口で、ベイリが人型ロボット・ダニールと会ったあと、ニューヨーク・シティへ戻ったところで早くも事件が発生。 靴屋の接客ロボットの応対が悪いと女性客が店主に難癖をつけたのをきっかけに、普段からロボットに不満と悪感情を募らせていた市民らが集まってきて、あわや暴動が勃発かという寸前で、ロボット・ダニールが熱線銃をかまえて市民を制圧、退去させるところはカッコよかった。 まあ、ロボット・人工知能に仕事や地位を奪われた市民の怒りと嫌悪感はよく分かるし、2019年現在、あと10年以内には現実にロボット・人工知能から奪われる仕事が、かなり出てくるだろうと言われている。 いやいや、すでにコンピュータ (パソコン&事務処理ソフトウェア) のおかげで事務職が絶滅危惧種になっているという現実がある。 さらには今後、数年以内に完全自動操縦の自家用車が出回ることは確実。そうなると文字通り10年を経ずしてタクシー、バス、運送トラックなど、運転で生活している人々の多くは確実に職を失うはずだ。 すっかり忘れていてほとんど初読に近かったせいで、今回の再読はよけいに楽しめました。 高速自動道路を6名の追跡者に追われて必死で逃げるベイリ&ダニールの逃走シーンや、殺人事件の謎解きへの興味、さらにはアシモフの《銀河帝国もの》の諸作へとつながる伏線とも呼べそうな「作中の旧弊な地球人達を大宇宙への移住へと駆り立てる」気宇壮大なヴィジョン等々、見どころ満載です。 加えて、先述したような、日本で近い将来予想されるロボット・人工知能普及による大量失業という不可避の大きな社会問題を、何と70年近くも前に予見していたアシモフの慧眼に、ただただ感服したしだいです。★アシモフ恐るべし!! | ||||
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古典的なSFで表面のガジェットだけ見ると、未来社会の描写が古臭く思えますが、過剰な人口、規制の強化や階級などによる差別など、この作品で垣間見える社会問題の本質は、今読んでも通じると思います。むしろ、本書で問題となっている人口の増加がより顕著な問題となっている現在の方が、リアリティを持って読ませるかもしれません。 ミステリとしても評価されているようですが、そちらのほうは謎解きを含めて、あまり説得力が無く、面白みを感じませんでした。 むしろ、現在と未来社会、地球人と宇宙人(もともと地球にいた人たちが他の星に移民した子孫)、人間とロボット、懐古と未来志向といった異質の文化/価値観の相違と相克といった点が、今の読者にとっての読みどころだと思います。 | ||||
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ロボット嫌いの私服警察ベイリの元へ舞い込んだ奇妙な事件と相棒となるダニールとの出会いが世界の行く末を左右する。人類と宇宙人、どちらに女神が微笑むのかは読んでのお楽しみ。 ロボットの非人間性や人間とロボットの関係性、人類と宇宙人の関係性が面白く続きを早く読みたくなる本でした。 それはさておき、高速走行道路や熱線銃、ロボット等の未来感のあるワードが出てくるなか、イースト菌が何故出てきたんだろう。執筆当時に世紀の発明となっていたのだろうか。 | ||||
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アシモフの作品に出合ったのは小学校6年生の時でしたが、改めて大人になって読み直してみても素晴らしい。テクノロジー満載にSF感バリバリなところはありませんが、舞台の設定は非常に未来的でストーリーや社会的背景が豊か。子供にも読ませたい。未来に伝えてゆきたい。そんな作品です。 | ||||
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35年近く前に購入した文庫本は所有しておりますが・・年齢とともに特に当時の文庫本は 細かい字体なので、400円値引きクーポンが有ったこともあり購入しました。 内容については他の方が詳しくレビューしていただいている通りですね。 私個人的にはアシモフ氏の銀河帝国シリーズとこのロボット推理シリーズそして 1980年以降に各シリーズともに続編が発表されこの2つが壮大に融合していく全ての 作品のファンであります。 そしてベイリとダニール物の記念すべき初登場作品として様々な思い入れから星5つの評価です。 作品発表時期が古いので多少テクノロジー面では(驚くことに多少です)違和感が有るかもしれませんが 読んで損のない作品ですまた続編の<裸の太陽>そして残念ながら電子化されていませんが 3作目<夜明けのロボット>(個人的には推理物としてのラストはこれがベスト)~必読の名作です。 尚、ファンデーションシリーズも合わせて読まれることをお勧めします。 | ||||
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ロボット工学三原則に基づいた遠い未来(宇宙世紀の)SF長篇小説です。 ただし、宇宙船やロボットを操縦するお話ではありません。 ロボット=デニール と 人間=ベイリ の二人の刑事がコンビを組んで、難解な殺人事件に挑みます。 僕にとっては小学生の時以来の再読です。 小学生当時は、単純にロボットと人間のドラマ という理解でした。 大人になって、改めて確認したく、購入して読みました。 たしかにロボット工学三原則に基づいたドラマでした。本書の解説で要約されている三原則を引用します。 第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。またその危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。 第二条 ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない。ただし、与えられた命令が、第一条に反する場合は、このかぎりではない。 第三条 ロボットは前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己を守らなければならない。 2018年現在、マシンガンを積んだ自動操縦の飛行機や、自走車が実用化されつつあります。アシモフのロボット工学三原則は実現されませんでした。残念な二十一世紀になってしまいました。 これから我々はアシモフが危惧した殺人ロボットと生きていくわけですが、 それはさておき、本書はそれだけの小説ではありませんでした。 「職場の人間関係」 「妻との関係」 「本音と建前」 など、大人が読んで盛り上がる内容が多いことにびっくりしました。 お行儀良く生きてきた妻の名前が、ジツは聖書で「悪女」とされている女性からの引用であることに、安らぎを覚える複雑な心理(「私だって、本当はワルとしても生きられるのよ。と、お利口さんとして少女時代を過ごした後悔を和らげる心理)は、デニールは理解出来ませんでしたが、それを心の支えにしていることを理解する夫(ベイリ)の対処が伏線として生きてくる、小説としての手法には、膝を打ちました。 また、いわゆる「探偵モノ」の側面もしっかり描かれているところも、大人になって読み直して改めて感心しました。 「え? その人が犯人なの?」 でした。 子供の頃に読んだ本も、大人になって読み返すと、いろんな発見があるものだ。と大人になって学習した自分も発見しました。 面白い小説でした。 | ||||
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一番最初に読んだのはおそらく30年ほど昔、中学生のころ。それから何度も読み、今回は10年以上ぶりに再読。 中学生の頃は気づかなかったんですが、あらためて読み返してみると ・スペーサー・・州の数と同じ50星系であることを考えても、おそらくはアメリカ。新世界に進出した人たちの子孫で旧世界である地球に比べ圧倒的な科学力と個人主義。 ・地球人・・共産主義的共同生活。おそらくはヨーロッパ。イギリスかソ連あたりのミックスだろうか。旧来の慣習に縛られ進取の気概を失ってしまっている。 ・ロボット・・この本が書かれた1953年と言う時代を考えると、黒人?簡単な仕事を次々と白人から奪い、地球人からの反発を招いている。逆に宇宙では、人間とロボットの共同生活が営まれている。 時代背景を考えると、大きくは外れていない気がする。おそらく発刊当時のアメリカ人は上記のような気持ちでこの本を読んだのではないだろうか。 この本を書いたときのアシモフがどういう気持だったかはわからないが、ロボットと協力して新世界に進出すべきというエンディングから考えると、なんとなく見えてくる気がする。 この本では地球の人口は80億人程度で、もういっぱいいっぱいだったのが、すでに2017年でその数字に追いついているのが感慨深い。 R.ダニール・オリバーがはやく生産されればいいのに | ||||
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未来の地球では増えすぎた人口を養うため、人々は「シティ」と呼ばれる巨大な鉄とコンクリートで覆われた都市の中に集合住宅を築き、食料とエネルギーを効率的に使うことで生き延びていた。一方、シティが完成する前に宇宙移民した人類は宇宙人と呼ばれ、人口では地球にはるか及ばないものの、ロボットを利用し、非常に高い科学技術文明を築いていた。 ある日、ニューヨーク市警の私服刑事イライジャ・ベイリは警視総監に呼び出され、宇宙人が殺されたという前代未聞の事件の捜査を命じられる。宇宙人からの指示で、人間と見間違うほどに精巧に作られたロボット・ダニール・オリヴォーがパートナーとしてやって来た。ロボットへの反感を持っているベイリは、容疑者の見当もつかない中、捜査を始める――。 ベイリは一度は間違った結論に達したものの、宇宙人ファストルフ博士や、地球人のロボット学者ジェリゲル博士、そして、懐古主義者の一員クロウサーとの対話を通じ、ついに真犯人に辿り着く。それは意外な人物であった――。 本書を初めて読んだのは、たしか中学生の時である。その後、何度か読み直したが、今回ついに、ベイリの年齢を追い越してしまった。翻訳は、今の私より若くして亡くなった福島正実氏だが、氏の本格的な訳があったればこそ、大人になった今でも読める作品となっている。この歳で読み直してみると、また新しい視点が開けてくる。 たとえば、地球人の宇宙人に対する劣等感は、いわゆる3K(高身長・高所得・高学歴)や、アジア人が欧米人に抱く劣等感と同じではないか。地球人はそれがために、宇宙都市へ暴動を起こしたがすぐ鎮圧されてしまう。前へ進もうということ諦め、ただ劣等感に苛まれる集団は、暴動を完遂する気構えも無いものだ。 地球人がロボットに対して向ける敵意は、自分の仕事が奪われるのではないかという恐怖に由来する。これは現代社会において、人工知能に向けて同じ恐怖を感じしている人々がいる。 そんな中、狭い共同住宅に住み、妻ジェシィの身を案じ、息子ベントリィの将来を考えながら上司の無理難題に応じる父親ベイリは、日本人のお父さんそのものではないか。 ベイリの推理の過程で、もっとも重要な役割を果たすのはR・ダニール・オリヴォーだ。ダニールは、アヒモフが編み出した有名な「ロボット工学三原則」に縛られており、常に論理的な存在だ。ベイリは、時には感情をぶつけ、時には思考を整理する道具としてダニールを利用した。 これは、私が仕事道具としているコンピュータと関係に非常に近い。いや、本当は反対で、少年期にアシモフのロボットものを読んだ影響で、コンピュータとそういう接し方をするようになったというのが正解だろう。 その影響で人工知能の研究をするようになり、ゆうきまさみ氏の漫画『究極超人あ~る』の主人公R・田中一郎というネーミングにニヤリとさせられ‥‥。 その自分もベイリと同じで、どうやら日本という国家の枠組みから外へ出ることはできそうにもない。だがしかし、ネット世代である息子には、世界に出て行き、その目で世界を見聞きしてほしいと願っている。 | ||||
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アシモフは図書館で読んでいましたがロボットシリーズの最初の話なので やっぱり買っておきたいと思っていました。 本も綺麗で良かったです。ありがとうございました。 | ||||
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数年ぶりにロボットシリーズ読みたくなり。何故か書庫から探せず購入する。 ロボットシリーズでは、やはり最高でダニールのユーモアさは一番。 | ||||
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・・・という印象が、読んだ2作目にして確立。 でも、読み終わって振り返ると、「あぁ、面白かったなぁ」となっている。 これは『1984』をどうしても想起してしまう、ユートピア目指したディストピア的世界観の舞台で ロボットや宇宙人の要素を盛り込んだ、贅沢な内容。 宇宙人要素は薄いですが、ロボット面では結構深く切り込んできます。 最近の映画過『エクス・マキナ』の様に、”人間とは何か?”ということの問いかけまである。 難癖つけるとしたら、ベイリさんが短気かつ疑り深すぎてまったく感情移入出来ないこと。 相棒疑うエピソードは1回で良かったんじゃねぇか?とか。 頓挫仕掛けた映画化の動きが、今夏に吹き返したとかで、無事に完成するのを待ちたいところ。 絶対観に行きます。 | ||||
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作者について多くを語れるほどアイザック・アシモフという人を詳しく知っているわけではない。 どうやらSF作家で凄い人、ロボット三原則を打ち立てた偉人、という程度の認識です。 この作品を知るきっかけは、たまたま小学校の図書室で発見したことでした。 今年39歳になるおっさんですから、今から26~7年前のことですね。 何となく「鋼鉄都市」という言葉の響きに惹かれて手に取ったことを覚えています。 ちょっと調べてみると1953年に連載され、翌1954年に刊行されたそうです。 実に60年以上前の作品だったわけです! 執筆された当時に想像で描かれたであろう未来の描写。 これがまた、現代の我々から見ても未知のテクノロジーには違いないのだけれど、どこかノスタルジックな、古臭い未来観になっていて面白い。 あまり飛躍しすぎず、現在の延長のようでありながら、リアリティを保っているのに、どこか古臭い。 私はアイザック・アシモフという人を詳しくは知らない。 熱心なファンに語らせればいくらでもエピソードが出てくることと思います。 でもこれだけのものを描けるのだから、やはり凄い人なんだろうなと想像しています。 続編のようなストーリーもあるみたいです。 ハマってしまうのが怖い。 | ||||
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アシモフを読んだのは初めてです。SFに、こんなに格調高い文章があったとは存じませんでした。 今、IoTの名で進行している、遠隔監視の水耕農業/鉱山やシェア・エコノミーが、1953年に描かれていたことに驚きました。風呂も水道も台所も原則共同。屋外に出る必要もない"鉄の洞窟"の中で、効率的に人々は生きてます。自動車も緊急車両以外は無く、移動は時速100kmのベルト・コンベヤ(減速帯や椅子付き)で、待ち時間もありません。 登場人物は、言葉遣いや態度も完璧なAI。昔地球から移民して今は地球を憂う、品の良い"宇宙人"。ロボットに仕事を取られることや嫌悪感で暴動を起こしがちな群衆。懐古主義の警視総監。そして、思いもかけない仮説形成で物語を回していく、主人公の私服刑事。 小生の印象に残った点は以下です。 ・人間とAIとの差は、知性の有無の差ほどではない。 ・懐古主義者(ロマンティスト)こそが、ウランが尽きて破滅の近い地球から(昔のように)宇宙移民に乗り出す冒険心のある人々。 ・突発的な場合、もしくは二人以上の人を救うのに必然な場合は、ロボットは人命を奪うことがある。ただし、その場合、そのロボットは自壊してしまう。 ・聖書:「行け、二度と罪を犯すな!」 学習能力のあるAIの格好良いこと。続編の「はだかの太陽」を読みたくなりました。 | ||||
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人間にきわめて近い機能を持ったロボットの話を読みたくて、今から20年以上前に手に入れた1冊。ロボットと人間の共存がいかに難しいか、いかに人間側の抵抗感が強いのかがよく描かれている。そして、主人公とロボットが共に事件の解決に当たる中で信頼感を築き上げていくという流れも見事だ。 ただ、当時の時代背景なのか、地球にいる人間の社会は当時のソビエト連邦のような配給制社会に描かれていて、とても明るい未来には感じられないところも興味深い。むしろ、対立する宇宙国家側の方が宇宙連合という形で他の惑星にも進出していて、食物も地球側のような酵母肉といった人工的なものではなく、栽培された新鮮な果物などを摂取している描写もあって、健康的に描かれている。その根底にあるのは地球の過剰な人口問題。それは現代にも通じる問題だと思う。 だが、同時に宇宙国家側にも問題は山積している。宇宙国家側も、地球人類に比べると寿命がはるかに長いといったような現在の状況に安住して、あらたな惑星への進出をやめてしまっている。その先にあるのは先細りでしかないという宇宙市側の人間の語る未来。どちらにしても何ともやるせない。 | ||||
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