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大絵画展



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【この小説が収録されている参考書籍】
大絵画展
大絵画展 (光文社文庫)

大絵画展の評価: 3.30/5点 レビュー 20件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.30pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全8件 1~8 1/1ページ
No.8:
(5pt)

以外

著者の作風が全く変わっていた。
大絵画展 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:大絵画展 (光文社文庫)より
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No.7:
(4pt)

スマートです

カタカナのものを含め出てくる人名が多いので、目次の次に登場人物一覧表があります。
その中では、耐え難い借金の返済催促を受けていたために、やすやすと新株への投資詐欺に嵌り、絶望的状況になってしまった大浦宗介と筆坂茜の二人が印象的です。二人は、詐欺に遭ったと自覚した後、そのパンフレットの発行会社に乗り込んで初めて出会いますが、その際会ったもう一人、自分も被害者だと言う城田に再度だまされ、状況を一気にチャラにするため絵画の強奪計画に取り組み、実行します。
茜さんの借金には同情できるところがありますが、大浦くんのは彼が自堕落で馬鹿さかげんが尋常でないことによるもので、そのため、絵画奪取のため厳重なセキュリティシステムをくぐり抜ける手際の良さが釣り合わず、ちょっとギモンです。ですが、話は緊張感がありスマートで、”ミッション インポッシブル”でも見ているような感があります。よく見ていないと話の筋を見失って、あれれっ?と思うところまで、そんなハリウッド映画に似ています。
大絵画展 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:大絵画展 (光文社文庫)より
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No.6:
(5pt)

今売れている

望月諒子の「大絵画展」が今売れている。6刷目がなんと2万部だという。ちょっと信じがたい部数である。計4万6千部だそうだ。2011年2月が初版だから、今になってのこの爆発的人気はなぜなのだろう。ともかく売れているというニュースを知って、早速Kindle版をポチった。そして1日で読み切ったのだが、確かにとてつもなく面白い。話の内容は他の人も述べているので、割愛するが、どんでん返しの繰り返しである。最初に登場する気が良いがアホな金持ちのボンボンにはイライラさせられる。一生懸命働きながらも、ドンドン落ちぶれていく女は気の毒だ。画家に絵を盗まれる若手画家。最後にこの悪徳画家にバチが当たらなかったのは、ちょっと残念だ。
 それにしても感心するのは作家の想像力である。前々作の「ソマリアの海賊」でもそうだったが、本来は知らないはずのことを、よくここまで書けるなあと感心する。日本の近代文学に多い私小説とは異次元である。作家の調査力と筆力に感心する。批判的な書評も見たが、それなら「お前書いてみろ」といいたい。素人にはできるものではない。私はプロを尊敬する。望月諒子はプロである。
 ところで本の主題となっているゴッホの「医師ガシェの肖像」だが、私には何が良いのかわからない。女の裸体画ではなく、辛気臭いおっさんの絵である。誰が見たがるのだろう。新古典派などの写実的な絵は、描くのに非常な技術を要しそうで、画家の画力に感心するが、印象派、後期印象派の絵は子供でもかけそうで、ありがたみがない。世間で良いというから良いのだろう。その辺のからくりも解説されている。こんな絵を124億円で競り落とした、日本の某会長にも多分芸術的価値はわからず、経済的価値だけで買ったのだろう。
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No.5:
(5pt)

いつか本屋大賞に!

書店員さん、これこそ本屋大賞にふさわしいと思いますよ。
登場人物がみんな固有の顔を持って目に浮かんできます。
大絵画展 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:大絵画展 (光文社文庫)より
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No.4:
(5pt)

人生を生きなおす

追い詰められた男と女が、
一発逆転を懸けた大勝負に加担します。
狙うのは、
バブル景気の時代に投機目的で購入され、
不良債権として焦げ付き、倉庫に塩漬けされた
ゴッホの絵画。
登場人物たちは、金にしくじった
いわゆるダメ人間なのですが、
不思議と、嫌悪感がわきません。
作者さんの力量なのでしょうし、
自分がバブル世代だからかもしれません。
ただ、
「金に踊らされた」という被害者意識ではなく、
自ら「金に踊った」事を自覚しているように
感じたからなのかもしれません。
とにかく、
日本の犯罪小説にありがちな湿っぽさを感じずに、
楽しく読む事が出来ました。
とわいえ、
スカスカの軽い小説でもありません。
コンゲームは中盤で終了して、
絵画と取り巻く人々の
行く末が語られるのですが、
ボクにはここからの方が楽しく読めました。
本当の主人公は『絵画』だったのかな。
ミステリーとして十分に楽しんだ上に、
ちょっと豊かな読後感を与えてくれる小説でした。
大絵画展 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:大絵画展 (光文社文庫)より
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No.3:
(5pt)

騙し騙され合いの、大どんでん返し

友人に「この小説、すごく面白いよ!」とすすめられて
読みました。
資産家のダメ息子、借金から逃げ回っているホステス、
売れない若手画家、したたかな画廊屋など、人間味あふれる
登場人物たちが魅力的です。

冒頭は、本の表紙に載っているゴッホの「医師ガシェ」の肖像画が
イギリスのオークションで180億円で日本人に落札される
ところから始まり、バブルがはじけた後、それが何者かに
よって盗み出されることになるのですが、何の関係もないと
思われた登場人物たちが、終盤に向かって、1本の線につな
がっていくのがすごくスリリングで興奮しました。

黒幕は誰なのか、盗みを成功させるための計画はどんなもの
なのか、登場人物たちの騙し騙され合いの大どんでん返しが
続きます。
ただの謎解きだけにはとどまらず、登場人物それぞれの心情も
丁寧に描かれているので、最後はほろっとさせられる部分も…。
もう一度、読み直したくなる小説です。
大絵画展 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:大絵画展 (光文社文庫)より
4334765491
No.2:
(5pt)

最高の「コンゲーム」小説の誕生

「大絵画展」

日本ミステリー文学大賞???知らなかったぞ。

でも、でも。
この作品は、素晴らしいぞ。
好みもあるだろうけど、あたしゃあ、美術モノ好きだし、コンゲームはもっと好き。
もともと「贋作」は「詐欺」と近いところにあるが、バブル期の遺産として日本に「眠っている」世界の名画、しかも、実際に、その後一旦行方不明になった「ガシェ」に注目したあたり、着眼点として秀逸。

実際の「ガシェ」は、1990年、大昭和製紙(現日本製紙)齊藤了英名誉会長がクリスティーズ(NY)での競売で、当時史上最高落札額の8250万ドル(約124億5000万円)で、競り落として新聞を騒がせ、さらに、その斎藤会長が「俺が死んだらゴッホの絵も一緒に荼毘に伏してくれ」と発言し、世界の大顰蹙をかって、もっと有名になった。
そして、その後一般公開されることなく、斎藤の死後、この絵は担保にされ、ひそかに売却されたといわれ10年くらい行方不明となった。

最近、1997年に斎藤家より売却を受けたサザビーズが、非公開でアメリカのヘッジファンド投資家ウォルフガング・フロットルに、噂では9000万ドルで売却したが、2007年、フロットルが破産し、サザビーズがこの絵を引き取ったことで所在が明らかになった。

この「ひそかに売却」「行方不明」の部分を、見事に、膨らませたのがこの作品。

こうした設定、着眼点の素晴らしさと、一方で、誰が誰を騙しているのか?全てがフェイク?というお約束をきちんと踏襲しつつ、タイトル「大絵画展」へ収束させていく見事さ!は、たまらない爽快感。思わず、「ヒューーッ」と口笛が出てしまうよ。
超一流の「コンゲーム」小説の誕生である。

この本の感想を肴に、ゆっくりワイン飲む相手、誰かいないかなあ。
大絵画展 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:大絵画展 (光文社文庫)より
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No.1:
(5pt)

最高の「コンゲーム」小説の誕生

「大絵画展」

日本ミステリー文学大賞???知らなかったぞ。

でも、でも。
この作品は、素晴らしいぞ。
好みもあるだろうけど、あたしゃあ、美術モノ好きだし、コンゲームはもっと好き。
もともと「贋作」は「詐欺」と近いところにあるが、バブル期の遺産として日本に「眠っている」世界の名画、しかも、実際に、その後一旦行方不明になった「ガシェ」に注目したあたり、着眼点として秀逸。

実際の「ガシェ」は、1990年、大昭和製紙(現日本製紙)齊藤了英名誉会長がクリスティーズ(NY)での競売で、当時史上最高落札額の8250万ドル(約124億5000万円)で、競り落として新聞を騒がせ、さらに、その斎藤会長が「俺が死んだらゴッホの絵も一緒に荼毘に伏してくれ」と発言し、世界の大顰蹙をかって、もっと有名になった。
そして、その後一般公開されることなく、斎藤の死後、この絵は担保にされ、ひそかに売却されたといわれ10年くらい行方不明となった。

最近、1997年に斎藤家より売却を受けたサザビーズが、非公開でアメリカのヘッジファンド投資家ウォルフガング・フロットルに、噂では9000万ドルで売却したが、2007年、フロットルが破産し、サザビーズがこの絵を引き取ったことで所在が明らかになった。

この「ひそかに売却」「行方不明」の部分を、見事に、膨らませたのがこの作品。

こうした設定、着眼点の素晴らしさと、一方で、誰が誰を騙しているのか?全てがフェイク?というお約束をきちんと踏襲しつつ、タイトル「大絵画展」へ収束させていく見事さ!は、たまらない爽快感。思わず、「ヒューーッ」と口笛が出てしまうよ。
超一流の「コンゲーム」小説の誕生である。

この本の感想を肴に、ゆっくりワイン飲む相手、誰かいないかなあ。
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