フェルメールの憂鬱
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フェルメールの憂鬱の総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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アートミステリとしては、感動を与えてくれる原田マハ作品に対し、スリリングなコンゲームを味わうなら望月諒子作品、というイメージ。フェルメール絵画が題材になっいるが、その存在自体が謎の多いものであり、アートミステリにもってこいなテーマなのだろう。 | ||||
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物語は面白く最後は爽快に終わります。 登場人物も一人一人持ち味を出し、最後にはそうだったのかと思います。 ☆2個にしたのはフェルメール、フェルメールの個々の作品、美術館、その他美術に関する記述が長く多すぎます。読んでいてせっかくの物語がズタズタに切れて続きません。それで☆2としました。 | ||||
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本作はちょっと絵画の蘊蓄を語る部分が多く、派手なアクションはNY・メトロポリタン美術館からのフェルメール絵画の略奪だけです。もちろん「そんなに簡単に盗めるわけないだろう!」「捜査機関はなにもしないのか?」というツッコミもありますが・・・。 読み進めるうちに詐欺師たちの騙しテクニックにたぶん簡単に引っ掛かるのだろうな、という予測が可能となりますがヨーロッパ、アメリカ、日本をめぐるスケール感を味わうことになりました。 詐欺師であっても庶民や生活者を手玉にとるのではなく、いわば「詐欺師たちに詐欺をしかけて根こそぎ奪う」(クロサギ、というコミックがありました)潔さや清々しさを堪能できる作品でした。 | ||||
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2024/6/18にダニエル・シルヴァの新作「償いのフェルメール」がリリースされます。絵画修復師とフェルメール。ダニエル・シルヴァから見たイスラエル。とにかくそれを待ちきれず(笑)、タイトルだけから本作品を読んでみることにしました。 フェルメール絵画をテーマにそえたコン・ゲーム小説。 ベルギーの西、フランドル地方の小さな村ワトウにある古い教会の板絵が盗まれますが、神父のキャンベルは或る理由から盗難を公にしてしまうとこれまで通りその絵を教会の壁にかけておくことができなくなるため、主人公、イアン・ノースウィッグに絵の探索を依頼します。 一方、スイスの投資家の屋敷の屋根裏からフェルメールの宗教画が発見されたというニュースが発せられます。加えて、メトロポリタン美術館から展示されていたフェルメールの「少女」がかなり過激な手段によって盗まれます。そして、その「少女」は日本のカルト宗教団体、隆明会の下へと届けられます。教会から盗まれた絵画は、いかに?発見されたフェルメールの宗教画は?そして、フェルメールの「少女」は無事なのか?まあ、詳細は、お読みください。 不満は、この国のスリラーに共通する課題として、アクションの薄さにあります。メトロポリタン美術館からそれほど簡単に絵画が盗めるものだろうか?と言う疑問を持たれてしまった瞬間、物語は「何か」を失ってしまいます。虚実皮膜の表面を「実」が滑り降りていってしまいます。もう少し書き込んで欲しいと思います。 しかしながら、或る意味「無双」の主人公、イアン・ノースウィッグはとても魅力的でした。そのことはフェルメールとは異なるもう一人の高名な画家を語る謎解き部分の「義」に心打たれたからに他なりません。 不満がありながらも何故か再読に耐えるスリラーかもしれません。私たちもまたフェルメール・ブルーを愛してやまない。 ◻︎「フェルメールの憂鬱」(望月諒子 新潮文庫) 2024/5/31。 | ||||
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『蟻の棲み家』を読んで注目するようになった望月諒子の新刊。発売を知り、慌てて購入する。 海外ミステリーのような書き出しだったが、とても読みやすく、あっという間に物語に引き込まれ、文字通り一気読みしてしまった。昼に読み始めて、そのまま夕方までかけて読了。本当に息つく暇なしで、控えめに言って、絶対に読むべき。2024年の暫定ベスト1である。 『蟻の棲み家』はルポライターの木部美智子が事件を追っていったが、こちらは、イアンというイギリス人貴族や日野という日本人画廊を中心とした物語だった。タイトル通り、フェルメールの絵画をめぐる壮大なコンゲーム小説なのだが、ぐいぐいと読み進めることができた。木部美智子作品は「重厚」で、たとえるならフルボディの赤ワインだったが、こちらは「軽快」でよく冷やした辛口の白ワインのような味わい。読後感もたいへんよい。 フェルメールについては、名前と「青いターバンの少女」くらいしか知らなかったのだが、作中で丁寧に説明されていて、ちょっとした蘊蓄が語れるくらいになった気がする。おまけにフェルメールの全作品がカラーで載せられていて、たいへんわかりやすかった。印刷もきれいで、フェルメールのミニ画集付き、といった趣。 大きな分類としてはアートミステリーになるのだろうが、日本での宗教団体への献金や宗教二世の問題も絡められていて、今の社会情勢と重なる部分も多い。個人的には、宗教二世である向井章太郎というキャラクターがとても印象深かった。 そして、読後に解説を読んでわかったのだが、じつは同一シリーズの『大絵画展』という作品があるとのこと。こちらも急ぎチェックせねばと思った。 | ||||
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