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マイナス・ゼロ
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【この小説が収録されている参考書籍】
マイナス・ゼロの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全123件 61~80 4/7ページ
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文章も分かりやすく、プロットの構成も素晴らしい。大変面白い作品でした。 映画化すれば面白いと思います。 本作はタイムトラベル物とあって伏線が多く、その回収方法も斬新で面白いです。時には鮮やか、時には強引。 内容自体は難しくは無いんですが、タイムトラベル物で扱われる様々な現象(親殺しのパラドックス、存在の輪)の知識があった方がより楽しめると思います。 少々違和感か拭えなかったのが、作中の登場人物に楽観主義者が多いという点です。皆、現実を受け入れるのが早い。 それ以外は特に違和感無くとても面白い物語でした。SF好き、それもタイムトラベルが大好物という方には必読書だと思います。 | ||||
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この時代でタイムマシーンものがここまで面白く書かれている本は他にないのでは。 今読んでもまったく色あせることのない、落語の小話のような本でした。 | ||||
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むかし読んだ本に出会い読み返してみました。期待を裏切らない物語でした。 | ||||
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時代劇は「必殺シリーズ」「水戸黄門」のような”娯楽タイプ”と、NHK大河ドラマのような”リアルタイプ”に分けられる。 この小説を時代劇に例えるのなら、リアルタイプの方だと思う。 つまりリアルが故に、ストーリーの起伏に乏しい印象を持たざるを得ない。 もし自分が、(ある程度知識のある)過去に放り出されたら、どう行動するだろうか、という視点で描かれていると思う。よって、内容の多くは、移動した時代において、市井で普通に生きる主人公を描いている。 それゆえ、ストーリー展開は、かなり地味だ。 そして、当時の地理や風俗などをリアルに描いているが、ストーリーに即したリアルというよりも、羅列とまでは言わないが、怒涛の如くデータを並べて”説明”している感が否めない。 つまりストーリーの中身に関連して自然に語られているわけではないので、その時代に興味のない人には結構ツライ。 タイムマシンやタイムトラベルについてのストーリーが楽しみたいから読んでいるのであって、当時の世相や風俗が知りたいから読んでいるわけではない、と感じてしまう。 またタイムマシンが出てくるわけだが、タイムマシンの出所は最後まで判然としない。あくまで主人公の推理の範疇だ。またパラドックスの一言で済ませてよいのかというような、矛盾というか、不可思議な現象がラストの方で明らかになり、スパッと割り切れる爽快なオチとは言い難いと感じてしまった。 星新一のストーリーのように、展開の理屈そのものには誰もが納得というわけではないので、注意が必要だろう。 ただ、主人公以外は、結構キャラの立っている登場人物が多いので、その点では楽しめた。 | ||||
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携帯電話もあるし、また全く違った状況、結末になるんでしょうね。 あまり沢山の小道具が出現せず、唯一タイムマシン1つを巡って 色々な人間模様があるので、その分読者の想像の余地が広がり 何度読んでもその度に違った余韻で楽しく読むことができる。 初めて読んだのは17歳の頃。SFはあまり読み慣れていなかった が、友達に強力に薦められて半信半疑で夜半過ぎに読み始め、 勿論途中で止められるはずもなく、この小説のエンディングのように、 朝方の空も白み始める頃読み終えて、暫くは感激と余韻で身動き できなかった事を懐かしく思い出します。 それからもSFをはじめ、沢山の小説を読みましたが、エンディング にこれだけ暖かくて不思議な感動に包まれたことはありません。 勿論ラストに至るまでの模型製作者としてもプロであった著者の ディテールにまで及ぶ目の前に情景が浮かぶような綿密な摸写や センスの良いユーモアの積み重ねが大団円の感動に繋がっているのは 言うまでもありません。 自分の周囲ではこの本のおもしろさが波紋のように広まって、 半年位の間にほぼ学年中全員の男子が読んだんじゃないかな? まだ『バック・トゥ・ザ・フューチャー』も作られてなかった頃だ ったし、他のタイムパラドックスを扱ったSFも読んでなかった事も あって本当に衝撃を受けました。日本のSF史上の金字塔、という フレーズに嘘偽りはありません。 引退したカシラの年齢になる位まで(笑)、また何度も何度も読み 返すと思いますが、きっと何度でも新しい感動を呼び起こして もらえそうで、凄く遠い未来が近くに・・・・いや、最近月日が 飛ぶように過ぎ去ってゆくので、遠いようで実はすぐ傍にありそう な未来が楽しみです。 | ||||
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1945(昭和20)年の5月25日夜の空襲の最中 主人公で中学二年の浜田俊夫は、隣人の先生に死に際あることを頼まれる。 それは、 【1963(昭38)年5月26日午前0時に研究室へ行くこと】 というものだった。 月日は流れ、約束通り研究所へ行くと… そこに現れたのは、あの空襲の夜から行方不明になっていた 先生の養女で俊夫の3つ年上だった当時と全く変わらぬ啓子と灰緑色の約2m半×2mの箱だった。 ただの箱と見えるタイムマシンを調べている内に彼は彼女を残し 不本意ながら1932(昭和7)年に行ってしまい、不審人物と疑った巡査ともみ合った結果 彼と入れ違いになり、タイムマシンは巡査を乗せて消えしまう。 取り残された主人公はどうするのか…? ただ一人18年後の未来に残された啓子はどうなるのか…? 昭和初期の空気感、銀座などの町並みが緻密に描かれています。 一方で、技術面や自動車・航空機等の機械説明は、その方面に疎い読者には緻密ゆえに退屈に感じるかもしれません。 人情・人の言動は、理解できるのですが…。(一応、日本人の端くれなので…) 現代として描かれている1963年もしかり、 若年層の読者には、調べながら読まなければ?な部分もあるかと思います。(因みに自分は20代です。) 以上、皆様の参考になれば幸いです。 | ||||
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40年以上ぶりに読みました。再び新鮮でした。私は現在心霊などの現象を研究相手にしていますが、未来や過去を見るということに関して、もちろん相対性理論をもとに説明は可能ですが、基本的な時間と次元に関するアイディアを生ませてくれたのがこの本でした。ぜひ、読まれて、時間・次元というものを考えてもらいたいと思います。 | ||||
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昔、ラジオドラマかで聞いたことがあって、ぜひ読みたいと思っていたが、なかなか手に入らなく今日まで至ってしまった。 読み終えて、またラジオドラマが聞きたくなった。 | ||||
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続きが気になり、一気に読んでしまいました。伏線の回収が素晴らしい。 | ||||
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若いころ『エロス』を読んで感心したのに、なぜか広瀬正を続けて読まなかったので今読んでいます。あ、あと「『時の門』をひらく」はすばらしい評論です。 これは娯楽的要素の強いもので、昭和七年の風俗が詳しく書かれていて、少しそこがうるさいけれど、全体としては二度読み直せるものです。ただ『時の門』を広瀬が解析したように、トリックがある気はぼんやりとします。「長めのキス」も思えばおかしいが、13年兵役にとられるってそれはないでしょうねえ。 | ||||
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「マイナスゼロ」は、私の宝物です。私が中学の時、偶然、ラジオのスイッチを入れた時に、NHKのラジオドラマが始まりました(単発)、はじめは「なんだなんだ、変なドラマと、感じていましたが、聞き入るごとに、勉強そっちのけで、ラジオにかじりついていました。そして・・・ラスト「なんともいいようのない感動に満ちていました」 早速、書店に行き「本」を手に入れました。それからは、毎日、何回も読み直し、改めて深い感動を覚えました。 知人や友人に、貸し与え(貸した本はなかなかかえってこないんですよね!)てしまい、復刻版で20年ぶりぐらいで読みました。 これぞ自らの「マイナスゼロ」タイムマシンで出会えた復刻版でした。 話は変わりますが、「マイナスゼロ」の映画化を切望している、ひとりですが、当時の時代風景はCGでなんとかなるでしょうが、浜田俊夫と及川氏の同一人物を、どう、映像としてみせるか、が、大きな課題ですね。 当然、浜田俊夫は及川邸を尋ね、ラストではまた、同じ場面が展開される。また、浜田俊夫は物語がすすむにつれて及川氏になるんですから・・・映像の見せ方、このトリッツクをどうカメラアングルと、脚本で勝負するかが、大変難しいところですね。 いわゆる、広瀬作品は「机上での・文章力」のトリックを巧みに使い、また極めて難解なパラドックスを、読者に、違和感なく見せ付けた。 だから、ラジオ番組としてはなりたったが、映画化はかなり難しい代物となっているのではないかな。 | ||||
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1970年に上梓された、1963年と1945年を行き来するタイムトラベルもの。1963年は私の生まれた年だが、2012年の今日、1963年の描写がすでにタイムトラベル(笑)解説は星新一。上品で洗練されてる所が似てる。 | ||||
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タイムトラベル作品としては上質の一品。正直、結末の付け方やパラドックスの処理に関しては不満が残るものの、時代考証の懲り方やカシラ一家の暖かい人情の描き方は、文学作品として十分読ませるものがある。召集令状が送られてくると、じたばたせずに淡々と応召する姿は、今の感覚ではわかりにくいが、逆に時代性を感じてリアルに思えた。長編の割りにタイムマシン自体の活躍は少なく、あくまでも人間が描かれているのがSF好き以外の読者を惹きつける魅力なのだろう。 | ||||
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普段SFをあまり読む方ではないのだが、素直に面白く読めた。そして心の中でその素晴らしさを反芻し続けた。 本書が日本のSF、ドラマ、漫画に与えた影響は計り知れない。時を超えた恋愛という題材で本作の影響を受けていない作品はまずないのではないかと思えるくらいに数々の名作が頭をよぎった。 司馬遼太郎が激賞したのも当然だと思う。しかし、その先入観以上の感動をさらに受けた。 この小説はSFの手法を取っているけれども、SFというジャンルの枠を突き抜ける強い求心性を持っているのではないだろうか。 本書の特徴は軽やかさにあると思うが、その軽やかさには、戦後の日本文学が追い求めた問いへの一つの完璧な答えが詰まっているように思う。 三島由紀夫は晩年自己の矛盾と孤独に苦しみ、その果てに一つの優れた回答を出した。 司馬遼太郎は戦前と戦後の激動に惑う中で、日本人として決して手放したくないものを探し当て、それを記し続けた。 本書はその二つの優れた答えの両方のエッセンスを、ユーモアと寂しさが交差する日常の中に溶けこませることに成功している。 高踏的な世界観や文体を駆使するわけでもなく、時代劇という一種の異世界に頼っているわけでもなく、ただSFの初歩の初歩の手法を使っただけでその偉業をやってのけている。実に驚くべきことだ。 ほんわか笑いながら読めて、切なさを感じて、最後に変わらないものを守りぬく情熱と希望が芽生える。 最高だとしか言いようがない。 戦後の日本社会が追求した精神性の一つの理想型は夢の中ではなく、我々のすぐ隣にあることがこの作品によって証明されたと言っていい。 間違いなくSFだけではなく、日本文学の歴史に残る金字塔的な作品である。 本書は読む人間に確かな心の豊かさと活力を与える。 中身の通俗の古さはあるが、リズム感ある文章とキレのよい展開のおかげで物語は全然古びていない。まさしくクラシックジャズのようにスウィングする文章が綴られている。 それなのにあまり知られていない。実にもったいない。 例えるとすると、日本領海に膨大なダイヤモンドとメタンハイトレードの鉱脈が眠っているのに、それがあまり知られていないというようなものかもしれない。それくらい価値がある作品だ。声を大にして言いたい。 「JIN」が大ヒットしたのだから、本作もそれに比するくらい売れてもいいと思う。同じ出版社であるわけなんだから。 | ||||
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他のレビューにもあるとおり、シナリオがスゴイです。 しかし私が良いと思ったのはシナリオよりも登場人物です。ものすごい能力や変わった性格を持った偉人は出てきません。ごく普通の人達です。しかし何とも魅力的な人達なのです。すごすぎるシナリオの中で動くその魅力的な普通の人達。多すぎない(むしろ少ない方?)セリフのやり取りでこんなにも引き込まれたのは、キャラクターの言動がわざとらしくなくリアルに感じられたからだと思います。 読んでてドキドキしただけでなく、なんとなく癒された気持ちになれました。 面白い小説だと思います。自信を持っておすすめします! | ||||
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時間テーマの国産SFで、最高傑作はどれかと聞かれたら、なんといっても本作であろう。 古今東西の代表的なSF小説は読み尽くしたマニアの私にとっても、生涯忘れられぬ1冊である。 ラスト、様々な伏線が修練してゆく感動は、SFならではのカタルシスに満ちている。 「夏への扉」と並んで、SFマニアなら読んでいないと恥ずかしい、時間テーマの金字塔だ。 この本に、否定的なコメントは信じられない思いだが、その多くはSFのよい読者ではない様子。 SFマニアではない方には、この面白さは伝わらないのかもしれない。 | ||||
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著者の長編として最初に刊行された本作は、まちがいなくタイムトラベルものの傑作である。 この手のSFとしては、ハインライン「夏への扉」や小松「はてしなき流れの果てに」などがある。 タイムトラベルものは、論理的な矛盾や破綻があると、まったく興ざめになってしまう。 本作はそのあたりが、とても精緻に組み立てられている。 その分、理解するのが大変ではあるが、現在の誰が過去の誰と同一人物なのか、ということがキーになる。 一種の謎解きものともいえる。 だから、読んでいてまったく飽きることがないし、とても先が知りたくなる作品なのだ。 そして、本作は実に切ない、とても切ないストーリーなのだ。 他のレビュアーが日本的と指摘しているが、その通り、これはまぎれもなく和風だ。 それはストーリーも、そしてストーリーに込められた“思い”もである。 かつてNHKラジオで、土曜夕に1時間枠でラジオドラマ版が放送された。 そのときの語りは、ムラマツキャップやおやっさん役で著名な故小林昭二氏だった。 作品を実にうまくダンジェストしていて、分かりやすく、また小林氏の迫真の語りは、実に感動的だった。 多分、録音したものを今でも保存しているはずだ。 著者が早逝されたのは実に残念である。 ミステリでも「T型フォード〜」などを書いていることから、かなり広い分野での活躍が期待できた。 格調高く、しかし静謐な分による、しかし熱い内容の作品は、日本SFの収穫であり、まちがいなく傑作である。 | ||||
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始めて広瀬正を読む人にもお勧めです。 昭和初期のモダンな雰囲気。めまぐるしい展開。 パズルの足りない部分がどんどん埋まっていく快感。 SFを読まない方にもお薦めです。 | ||||
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始めて広瀬正を読む人にもお勧めです。 昭和初期のモダンな雰囲気。めまぐるしい展開。 パズルの足りない部分がどんどん埋まっていく快感。 SFを読まない方にもお薦めです。 | ||||
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タイムマシンというパラドックスを使ってパズルをはめこむようにストーリが展開する作品。 長年連れ添った妻は時間を遡った自分の娘であり、妻自身が産んだ子供であるという 斬新な切り口は新鮮。この複雑なストーリを前向きに終わらせた作者のまとめ方も感服。 機会があれはぜひご一読を。 | ||||
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