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吸血の家



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【この小説が収録されている参考書籍】
吸血の家
吸血の家 (立風ノベルス)
吸血の家 (講談社文庫)

吸血の家の評価: 7.25/10点 レビュー 4件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.25pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全4件 1~4 1/1ページ
No.4:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

作者のミステリ愛が窺える怪奇ミステリ

この作者さんの本を読むのは2冊目です。以前読んだのは『東尋坊マジック』といって、旅行代理店の水乃サトルという、本作とは別でシリーズ化されている探偵物の一作でした。そちらのほうは登場人物のセリフが多く、物理トリックもやや難解で、頭に入ってこなかった印象がありました。
比較して本作は、なかなか出来が良かったです。昭和の時代を描いているため、雰囲気が横溝正史を思わせます。
本作のメインの謎は3つ。現場に犯人の足跡のない事件が2つと、犯人の出入りが不可能な密室殺人。東尋坊マジックとは異なり、正統な本格ミステリと呼べます。
また、特徴として注釈が多く見られます。後半の謎解きするにあたって、この伏線は〇〇ページに書いてあったと説明してあるので、わざわざ探す手間が省けて親切です。また、物語の前段、昔の事件で足跡のない現場の殺人を解説するにあたり、様々な古典ミステリ小説を引き合いに出し、トリックを分類しています。作者がたくさんのミステリを読み、ミステリを愛しているのだと窺えました。
ただ、先に挙げた本作の3つの謎とは別に、犯行を予告した不審人物が、足跡残すことなく消えた謎について如何なものかなと思います。後半の足跡のないトリックを引き立てるためにジャブ程度に描いたのでしょうが、トリックがあまりに陳腐で、先行き不安に感じました。メインでないとしても、もう少し捻ってほしかったです。
それからもう一つ、過去に起こった事件を解説するシーン。東尋坊マジックと同じように、セリフが長々続きます。まずは自力で過去の事件を調べて予備知識を得て、それから当事者の当時の状況を語ってほしかったです。
他にも、いくら別解潰しとしても探偵が低レベルな質問をするシーン、ワトソン役の主人公の迷推理に賞賛してしまう迷警部、犯人との格闘シーンで急にレベルを落としたような低レベルの文体など、気になる箇所が目立ちましたが、概ね満足できました。
作品の雰囲気◯、メイントリック◎ですが、細かなところで△
評価は☆7としておきます。

bamboo
NU17PFML
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

吸血の家の感想

二階堂氏の作品にはホント独特な雰囲気がありますね。
設定は横溝正史っぽいけど読んでみると、舞台も山奥の僻地って感じじゃなく屋敷も洋風ですから、横溝っていうよりもカーですね。
これまで何作か読んでいて「ほんとにミステリが好きなんだな、この人」って思うんですけど、古典名作いいとこつまみ食いって感じもしなくはないです。
あと、このシリーズは探偵役を好きになれないんですよね。毎回。
個性も魅力もないかなぁ・・・
この作品については、トリックは面白かったですね。
ただ、あの犯人がこんなトリックを思いつく人物にはとても思えないんですけどね。
だから読了後、どこかしっくりこないんですよね。

梁山泊
MTNH2G0O
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

吸血の家の感想

内容は面白かったが蘭子の言動が鼻に着く。確信を得られなくとも周りの人達に助言をしていれば犯行が食い止められたかもしれないのに。とにかく蘭子に苛ついた。

HUNTER×2
A4G4U3I8
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

吸血の家の感想

「吸血の家」現代版本陣殺人事件ぷらす犬神家といった作品。全体に漂う血吸い姫の呪いから来る雪密室や密室殺人。二階堂蘭子と黎人のコンビがその謎を鮮やかに解くロジックの展開も素晴らしく、カーが日本を舞台に書いていたら本作品のような作品だったかも。短編版も発刊され、これもオススメです。

氣學師
S90TRJAH

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