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斜め屋敷の犯罪



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斜め屋敷の犯罪の評価: 7.09/10点 レビュー 33件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.09pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全14件 1~14 1/1ページ
No.14:
(7pt)

斜め屋敷の犯罪の感想

凝りすぎ。
好きな人は好きなんだろうけど…。

kmak
0RVCT7SX
No.13:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

斜め屋敷の犯罪の感想

30年以上振りの再読。しかしメイントリックと犯人は覚えておりました。去年読んだ物でもすっかり忘れてしまう昨今、いかにインパクトが強かったのか、が偲ばれます。とにかく屋敷の構造が余りにも複雑で、図解を常に確認しないと何処で何が起きているのか把握出来ません。さて、本格ミステリーの金字塔、新本格ブームの礎たる本作ですが、今読み返すと個人的な評価は…微妙。しかし島田御大は、あくまでも島田御大のみが許される地平に一人立っている。バカミスとか言って失笑してはいけない、他人がマネしてもいけない。超越。改めてそう感じた。

なおひろ
R1UV05YV
No.12:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

この奇想天外なトリックを受け入れられるかどうか

綾辻行人氏の館シリーズの原点と言える作品で有名な本書。今更の初読みだが、評価は良にしておく。
一番評価が分かれるポイントは、この奇想天外なトリックを受け入れられるかどうかにかかっている。
今現在で読んでしまうとチープな感じが否めないが、発行当時に読んでみたかったというのが反省点だ。
そしてこのトリックを推理するネタは随所にちりばめられているので、一字一句真剣に読む必要がある。
些細な事柄でも重要なヒントになっている場合がある。
まさか、本のタイトルも謎を解く鍵になっていたとは!

中盤の菊岡とクミ、金井夫婦の罵りあいで笑いが起こってしまったのには驚いた。
御手洗の登場は後半になってからなので、薀蓄合戦は控えめになっている。

とにもかくにも、「このトリックを推理せよ」のところで看破できた方はいるのだろうか。トリックの素晴らしさだけでこの点数でしょう。
減点は殺人動機だが、凄いトリックの影に隠れて、マイナスは抑えられた印象。
最後に、冒頭の館の見取り図を見返す機会が多いので、ここにも栞を挟んだ方が読み易い。

yoshiki56
9CQVKKZH
No.11:
(8pt)

動機がひどい


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ヘッポコ屋敷嬢
XG82ACXM
No.10:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

なにゆえ斜め屋敷なのか

発想は奇想天外ですが少々現実味がないようです。

わたろう
0BCEGGR4
No.9:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

シリーズ物として読むべき1冊

さて『占星術殺人事件』で颯爽と登場した御手洗潔だが、第2作目の本書は本格ミステリの王道とも云うべき館物だ。そして奇想島田氏はやはり普通の館では勝負を仕掛けない。タイトルにあるように全体が斜めに傾いだように建てられた斜め屋敷なのだ。この斜め屋敷、その特異な建てられ方故に滞在する人は遠近感がとりにくいという錯覚を覚える。よく遊園地などにあるびっくり舘と名づけられたアトラクション内で見られる、同一線上に立った大人と子供の背の高さが逆転するというあれだ。そんな話が本作には盛り込まれているのだが、実はそれこそ島田氏のミスリード。この館が建てられた目的こそ、ここで起きる殺人事件の真相に大いに関わっているのだが、これがもう唖然とする。常人であれば理解できない目的だ。この真相ゆえに「世紀のバカミス」とまで云われているが、この評価は致し方あるまい。恐るべき執念というよりも金持ちの道楽としか・・・おっとこれ以上はネタバレになるのでよそう。

本書に関する評価は案外高いが、私はこれに首を傾げてしまう。確かにこのトリックは読者の想像を超える物だが、ミステリとしてどうかと問われれば、佳作かなぁと思う。あの『占星術殺人事件』に続く2作目として発表された御手洗物という称号がどうしても付き纏う本書は、前作と比べざるを得ない運命にある。それと比べるとなんだか普通に物語は流れ、結末までミステリの定型を保って進行する。物語としての熱が前作に比すると減じているように感じるのだ。確かに誰しも初めての小説というのは今後の人生を大きく変える分岐点と成り得る可能性を秘めているのだから、自然、気迫がこもるのも無理はないだろう。しかし作家には1作目よりも2作、3作目としり上がりによくなる作家もいるわけで、そういったことを考えれば、この作品はもう少し推敲すべきではなかったかと思う。しかしこれは単なる私の個人的な嗜好によるものなのだろう。過去何度も行われたオールタイムベストでも100位以内に本書は選ばれているのだから。

あと、意外に他者の感想で語られないのは本書の文体。前作が通常の物語の文章に加え、冒頭のアゾート製作の手記、そして最後の犯人の告白文と複数の文体を駆使していたのに比べ、本作はなんだか文章が幼いような印象を受けた。小学校の教科書で読むような物語の文体、極端に云えばそんな感じだ。しかしネットで色々な感想を読んでもそのことには触れられていないので、もしかしたらこれも単純に私の嗜好によるものなのかもしれない。
本書でも犯人や塔の模様の謎(これは簡単だったね)は解ったものの、トリックは解らなかった。ただ本格ミステリでは真相が明かされた時に読者が感じる思いは概ね4種類に分かれると思う。

1番目はそのロジック、トリックの素晴らしさに感嘆する物。これこそが本格ミステリの醍醐味である。
2番目は解らなかったものの、特段感銘を受けなく、なるほどねのレベルで終わる物。ほとんどこのミステリが多い。
3番目は解らなかったものの、なんだこりゃ?と呆気に取られるもの。バカミスと呼ばれる作品がこれには多い。
4番目は真相が読者の推理どおりだったもの。これもまた作者との頭脳ゲームに勝利したというカタルシスが得られる。

で、本作はこの4分類のうち、3番目に当てはまる。しかしギリギリ許容範囲かなと思えるのが救いだ。実際本当にこのトリックが成り立つのか一度実験したいとは思うが。特に天狗・・・おっとヤバイヤバイ。
しかし雪上での殺人や屋敷の中での密室殺人など、好きな人には堪らない作品だと思う。また本作は後々のことも含めて、御手洗シリーズで読んでおいた方がいい作品ではある。その理由はここではあえて云わないでおこう。

Tetchy
WHOKS60S
No.8:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)
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斜め屋敷の犯罪の感想

北海道の最北端、人里離れた高台にハマー・ディーゼル会長である浜本幸三郎がある館を建てた。
「流水館」と名付けられた館はなんと斜めに傾けて建てられていた。
わざわざ奇妙な館を建てた浜本は、客人を招き、クリスマスパーティを開いた。
その夜、奇怪な密室殺人が起きた。
どうやって密室殺人を起こしたのか。
しかし、問題はそれだけではなかった。
誰一人として動機がなかった。
困惑する警察に不安に陥る客人。
彼らをあざ笑うかのように次の惨劇が起きた―・・・

御手洗潔シリーズ第二弾。
本作は二つの大きな問題があります。
まず、「どうやって」殺したのか。
メイントリックは現実的かは別として、とても大胆で斜め屋敷の構造を上手く使っています。
もう一つは「なぜ」殺したのか。
登場人物はみな社会的地位云々以前に、面識自体があまりない状況です。
そのため、わざわざ手の込んだ殺人を犯す動機が全く見えません。
正直、「なぜ」も「どうやって」もわからなくても、犯人の予想はつきます。
しかし、最終的にこの「なぜ」が「どうやって」に繋がる辺りは面白いです。
また、御手洗の空気をまったく読まない動きが面白いです。
前作では独特なホームズ評をしていましたが、今回のワーグナー評も独特で面白いです。

しかし、不満点もいくつかあります。
まず、「読者への挑戦」が少々アンフェアな気がします。
何がアンフェアと感じるかはネタバレになってしまうのですが。
次に、御手洗の登場までが長すぎます。
無能な警察のだらだらしたパートが長く、御手洗の登場は2/3~3/4読み終えてからです。
御手洗が登場してからはハイスピードで面白いのですが、それまでが冗長です。
そして、これは島田荘司氏に非はないのですが、本作の関口苑生氏による解説に不満があります。
解説を先に読むか、後に読むかは人それぞれなのでしょうが、私は後に読みます。
本作を楽しみ、その余韻に浸ったまま、島田荘司氏や本作の解説を読みたいと思います。
しかし、本作の解説は最終的に「新本格」というか、実名を伏せているものの、綾辻行人氏への批判で締められています。
それは是非とも解説ではなく、自書でやっていただきたいです。

個人的に「なぜ」殺したのかが大きな問題となっているのが非常に面白いです。
トリックも前作に比べてしまうとつい地味な気がしますが、面白いです。
次作も読みたいと思います。

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あんみつ
QVSFG7MB
No.7:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

これは……

名作、名作と高評価される作品はたいがい期待し過ぎてがっかりすることの多い私ですが、これはおもしろかったです。
あり得ないだろ~! と建物の設定にツッコむことは可能ですが、おかげで雰囲気が出ているのも事実。
大胆かつユニークなトリックで、『名探偵コナン』が好きな人は特に気に入りそうな気がします。

非澄
MP0X59EF
No.6:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

斜め屋敷の犯罪の感想

御手洗潔シリーズは初めて読みました。

目玉のトリックの是非は別れるかと思いますが、このトリックに気づく読者はそうそういないのではないでしょうか。
しかし言われると、何故そこに気づかなかったのだろうとなるトリックだと思います。
面白かったです。
ただ、解決パートにいくまでの文章が少し退屈に感じてしまいました。


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Morphe
CTP9H472
No.5:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

我が母との電話 島田荘司讃歌

あれは私が社会人になり一人暮らしを始めたばかりの頃だったと思います。
夜10時頃、携帯に母から電話が。
週末の実家での親戚の集まりの件や最近どうかなどの内容でした。
翌日の仕事の件で頭が一杯だった私は、母の話にもどこか上の空で適当な相槌を返しておりました。
そろそろ電話を切る口実を見出そうとした頃、母の声が興奮を帯びたものに変わりました。
「そうそう、この前ね島田先生とカラオケに行って来たのよぉ」
母ご贔屓のミステリ作家、島田荘司のファンクラブの集いの後、ご本人とカラオケに繰り出したとの内容でした。
「歌がプロ並みに上手くて感動したわよ~」
そう興奮気味に話す母と、早く電話を切りたい私の温度差は激しく、その話に対する当時の私の返事は
「あ、そう」
という素っ気ないものになってしまいました。

さて「斜め屋敷の犯罪」です。
本格ミステリとしての舞台装置、キャラクター、トリック等まさに島田荘司というエッセンスが凝縮された作品でした。
後半に登場する御手洗潔の描写も面白く、総体的に島田荘司という作家を理解するうえでも重要な1本ではないかと思われます。

今、あの時と同じ内容の会話を母としていたらこう云うでしょう。
「母ちゃん、ズルい。うらやましいな!!」
と。

コタロウ
8YIL7DEH
No.4:5人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

これぞ島荘!

 良くも悪くも、島荘らしい大胆な作品で、トリックは圧巻である。
 ミステリ(特に本格)で起きる事件には、大きく分けて2パターンある。1つ目が、一見その場にいた誰にでも犯行が可能そうで、そこから様々な条件を使って犯人を割り出していくパターン。もう1つが、事件自体が不可能性を孕んでおり、普通に考えるとその場にいた誰にも犯行ができそうにないパターンである。ただ、前者であれ、後者であれ、一番注目されるべきは「フーダニット」であり、「ハウダニット」や「ホワイダニット」は、あくまでそれを支える存在でなければならない、というのが私のスタンスである。
 それでいくと、この作品は、他の島田荘司作品宜しく、後者の不可能性を孕んだ事件が主体で、その不可能性・トリックの面白さともに素晴らしいのだが、全体を通して「ハウダニット」に偏重しすぎており、「フーダニット」がどうでもいい感じになっているのが、残念な点ではある。
 また、御手洗登場までが長すぎるためにやや中盤ダれる印象がある。というのも、御手洗登場までの探偵役が、本格ものによくいるタイプの典型的な「できない刑事」で、口を開けば「もう駄目だ」だの「お手上げだ」だの推理がほとんど進展しない。そのため、事件は起こるが推理はずっと平行線、という何とももどかしい状況が続いてしまう。ただその分、御手洗登場後のテンポが凄まじく、御手洗の天才性もより一層強調されるというメリットもあるのだが……。
 このあたりは、天才すぎる探偵が持つ1つのジレンマだと思う。かのメルカトル鮎が自分のことを「長編には向かない探偵」と称していたが、御手洗潔もメル同様に長編(特にクローズドサークルもの)には向かない探偵であることは間違いない。この作品でも、御手洗がはじめから流氷館に行っていれば、恐らく第一の事件の時点で犯人を突き止め、そこで話が終わってしまうことになる。第2、第3の殺人が起きるのを許してしまっては、御手洗潔のイメージを大きく損ねることになりかねない。つまりは、筆者にとって、探偵の圧倒的天才性は、大きな武器であると同時に、大きな枷、泣き所でもあるのだ。
 そう考えると、この作品の演出は、御手洗潔という天才を登場させるためには致し方ないもので、御手洗登場までのテンポの悪さは云わばその代償のようなものであろう。
 ただ、そういう面を差し引いても、本作が十分面白い作品であることは間違いない。トリックはもちろんのこと、そのトリックを必要とする事件の不可能性、御手洗のキャラクター、石岡くんとのイチャイチャ等、楽しい要素は盛りだくさんで、読んで損することはないだろう。

 

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osod
IV7RLG2F
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

斜め屋敷の犯罪の感想

トリックも凄かったが、動機もすごかった!館ものミステリーの傑作だと思います!

ジャム
RXFFIEA1
No.2:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

斜め屋敷の犯罪の感想

メイントリックは、豪腕・島田氏ならではで、もはや「奇天烈」といってもいいかも知れません。
ただ殺害動機やトリックにリアリティを求める読者の方には受け入れられない作品かもしれません。
これを「本格の極み」と言うのには抵抗がありますが、綾辻氏の館シリーズなどには多大な影響を与えた作品になるのでしょうね。


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梁山泊
MTNH2G0O
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ただそれだけの為に


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おいげん
PQLRUDUD

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