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猟犬クラブ



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【この小説が収録されている参考書籍】
猟犬クラブ (Hayakawa Novels)
猟犬クラブ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

猟犬クラブの評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

密室ミステリーへの郷愁

ピーター・ラヴゼイの代表作である「ダイヤモンド警視」シリーズの第4作。密室ミステリーの面白さをテーマにした、軽めの警察ミステリーである。
世界最古と言われる切手「ペニー・ブラック」が、バースの郵便博物館から盗まれた。数日後、ミステリー愛好者の集まり「猟犬クラブ」の会合で会員のマイロが読み上げようとしたディクスン・カー「三つの棺」の中に、「ペニー・ブラック」がはさまれていた。さらに、運河に浮かぶボートで暮らしているマイロが帰宅してみると、船内では猟犬クラブの会員であるシドの死体が横たわっていた。死体があった船室は施錠されており、1本しかない鍵はマイロが所持しており、しかもマイロには完璧なアリバイがあった。どうやって密室での犯行が可能だったのか? ダイヤモンド警視たちと猟犬クラブ会員たちは、知識と推理を総動員して密室トリックの解明に挑戦し、犯人との知恵比べに乗り出した・・・。
犯行の動機や背景は二次的で、もっぱらミステリーの歴史と密室トリックにまつわるあれこれを楽しむ物語である。今どきはそれほど人気があるとは言えない密室ものだが、ミステリーファンならだれもが通過儀礼として一度ははまる面白さを持っていることが再確認できた。さらに、バースという街の情景、登場人物たちの個性が見事に描かれており、シンプルな物語ながら読み応えがある。
シリーズ読者であるか否かを問わず、多くのミステリーファンにオススメできる傑作エンターテイメント作品である。

iisan
927253Y1

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