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【この小説が収録されている参考書籍】
印
印 (創元推理文庫)

の評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

簡単に判りそうで、最後まで迷わせる犯人像が面白い

アイスランドのベストセラー「エーレンデュル」シリーズの第6作。首吊り自殺した女性の背景をエーレンデュルが一人で探っていく、私立探偵的ミステリーである。
湖のそばのサマーハウスで首をつっているのが見つかったマリアは、2年前に母親が病死してから精神的に不安定だったとの証言があり、自殺として処理された。しかし、自殺説に疑問を持つマリアの友人が警察を訪れ、マリアが霊媒師と会話しているテープを提出し、捜査するように依頼した。霊媒師など信じないエーレンデュルだったが、内容に驚き、強い違和感を抱き、違和感の正体を解明すべく、組織としてではなく個人として背景を探ろうとする。警察の捜査ではなく、あくまで個人的な調査としてマリアの関係者を訪ね歩き、様々な証言を積み重ねるうちに、マリアの父親の事故死、家族の関係に深い闇が隠されていることに気付いていく。そしてたどり着いたのは、エーレンデュルが裁ききれない人間性の悲しみだった…。
典型的な北欧警察ミステリーとして続いてきた「エーレンデュル」シリーズだが、本作は警察捜査ではなくエーレンデュルの個人の調査が主体で、それに伴いエーレンデュルの家族関係、人間観などが重要な要素になっている。もちろん、犯人捜しの面白さも十分に楽しめることは間違いない。
シリーズのファン、北欧ミステリーのファンにオススメする。

iisan
927253Y1

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