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大聖堂の殺人 ~The Books~



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【この小説が収録されている参考書籍】
大聖堂の殺人 ~The Books~ (講談社文庫)

大聖堂の殺人 ~The Books~の評価: 6.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.00pt

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(6pt)

大聖堂の殺人 ~The Books~の感想

堂シリーズ完結。
メフィスト賞を受賞してデビューした『眼球堂の殺人』は理系の本格ミステリとしてシリーズを期待させるものでした。2,3作目と少しパワーダウンしましたが、4作目『伽藍堂の殺人』からは物語を様変わりし最後に向けて出来る中での物語を作り上げて、ちゃんと完結させたという所は評価です。
毎回の読後感は謎の勿体なさを感じる気持ちで不満が多いのですが、読みたくなる魅力は備わっていました。数学的な話や本格ミステリ、キャラクター達は気になる方々。今回最終回ということで主要な人物達を出してまとめているのは改めて最後なんだなと寂しさを受けました。

ミステリの仕掛けについて思う所として、4作目ごろから本作品は理系の本格ミステリ傾向の中、題材やトリックは数学的な机上の空論であり、実際にそれができるのかという物理的制約が無視されているのが気になりました。面白くて派手ならいいでしょという感覚が見え透いております。物語は数学なのにミステリの解決は論理的ではなく、トリックは物理的なのに現実では実現できない。このちぐはぐが残念な印象を受けました。

本作ではシリーズに出てくる大ボスの数学天皇の藤衛が登場しました。最終回という事で風呂敷を閉じる意味で出てきたのもありますが、なんというかしょぼい幕切れかなと。
このシリーズをリセットさせたいのか、読者に好まれるキャラクターがいなくなってしまっているのが残念。個人的に好むキャラは善知鳥神ぐらいでした。十和田も1-2作目の頃は好きですが、それ以降はちょっとね。

途中で辞めず最後まで読みたくなったシリーズとしての魅力。物語が完結したという所の評価で☆6。

egut
T4OQ1KM0

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