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乗客ナンバー23の消失



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【この小説が収録されている参考書籍】
乗客ナンバー23の消失
乗客ナンバー23の消失 (文春文庫 フ 34-1)

乗客ナンバー23の消失の評価: 6.33/10点 レビュー 3件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.33pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(7pt)

エンタメ小説だ。

上手く書かれている。でもなんていうか文体に重さが無いせいか痛みや辛さがこちらに伝わらない。上っ面を撫でているだけって印象を持ってしまう。
ストーリィは込み入っていて登場人物も的確なポジションで良い動きをする。これは作者の計算が確かということで、その辺もどうかすると鼻に付く。
ミステリとかサスペンスというよりもエンターティメントな小説だと思う。舞台装置と芯にある問題。これらを使って上手く書き上げてあると言えるけれど
余りこちらには響かない。事件解決と見えたさらにそのあとの仕掛けはそう驚かなかった。結局ゲームを遊んだような感じなのでそう感じてしまうんだろう。
深みが無いとこういうことになるのかも知れない。ドイツではベストセラー作家だということだけれどどうも小手先の小説という感じで残念だ。
もっとも読む人によってはこれは面白い、と興奮しながら読む人もいるかも知れない。豪華客船という閉鎖空間での失踪事件を調べる話なのだから。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

サスペンスフルではあるけれど

ドイツでは人気が高いのサイコミステリー作家の2014年の作品。ミステリー評論家の評価が高く、「サイコ」を抜いたミステリーとの評価を目にしたのだが、立派にサイコなミステリーである。
ドイツ警察の囮捜査官・マルティンは、5年前に妻と息子が姿を消した(自殺したとされた)豪華客船「海のスルタン」号の乗客である老女から「息子のテディベアが見つかった」という奇妙な電話を受けた。しかも、テディベアは2か月前に船内で行方不明になっていて、突如として姿を現した少女が持っていたという。仕事を放り出して船に乗り込んだマルティンだが、テディベアの謎を解くことはできず、さらに別の事件に巻き込まれてしまった。巨大な客船には深い闇があり、マルティンは踏み込めば踏み込むほど迷路にはまってしまうのだった・・・。
客船という閉鎖空間での事件、過去の事件と現在の事件の奇妙なつながり、誰もが何かを隠しているような登場人物など、サスペンスミステリーの基本的な要素がたっぷり詰め込まれている。また、人物のキャラクター設定も明確で理解しやすい(訳者が上手だということだろう)。それでも読後感がイマイチだったのは、犯行動機、捜査手順などにリアリティが欠けているから。結末部分でのどんでん返しも、ご都合主義に過ぎる気がした。
サイコミステリーファンにはオススメできる。

iisan
927253Y1

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