ラジオ・キラー
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.50pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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思いもよらない展開、そしてスピード感溢れる物語の流れ。 | ||||
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娘の自殺と言うトラウマから立ち直れない犯罪心理学者イーラ。自らも自殺願望の塊になっていたその時に | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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ラジオ局に人質をとり、無作為にTELして、合言葉を言えなければ人質を1人ずつ殺していくという犯人。長女に自殺され、次女に憎まれ、アル中で身も心もボロボロのイーラ・ザミーンが交渉人として引っ張りだされる。犯人の要求は、婚約者のレオニーを連れてこいというのだが、レオニーは8ヶ月前に事故死していた…どんでん返しにつぐどんでん返し、ミスリード、検察の隠蔽工作、警察内の裏切者、など目まぐるしい。最後あたりは駆け足気味だが、イーラとザラとキティ、3人の母子がお互いを気遣う描写が心の癒しになる。前作「治療島」も面白かったが、霧の中を進むようにもどかしいところがあった。今作品はアクションも多く、ハリウッド映画向きであると思う。 | ||||
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出だしから面白く、この先もずっと面白いのだろうなぁと思いつつ、 期待を裏切らない展開にワクワク感を味わいつつ、 どんどん読み進み、さわやかな読後感と共に あとがきで作者の人の良さまで伝わる良質ミステリー。 問題を抱えた交渉人イーラ・ザミーンと、 サイコパス風心理学者ヤン・マイのやりとりは、ダイハードや交渉人、 展開に次ぐ展開はスピード、 偶然現場に居合わせた娘キティーをなりふり構わず助けようとするイーラの姿は24のようであり、 最後にちょっと泣かせる所はS・キングを思わせた。 なんだか、ラジオ局ってのが古い設定だなぁと思っていたのだが、一応理由が書いてあった。それにしてもヨーロッパはまだまだラジオが生活の中に根づいているのかな。 スウェーデンのミステリー、ミレニアムを読んだ時も思ったのだが、ヨーロッパにも面白いミステリーがまだまだありそうだ。 | ||||
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2007年にドイツで発表され、翌2008年に日本で刊行された本作品は、日本では珍しい「ドイツ」の作家によるサスペンス。 電話による懸賞コーナーの朝の番組が人気を誇るラジオ局101.5。 ここに、見学者を装った青年ヤン・マイが侵入、ラジオ局を乗っ取ってしまう。 ラジオ放送を通じて警察と取引を始めた彼は、婚約者レオニー・グレーゴアを探し出すことを要求。 ところが、彼女は8ヶ月前に交通事故で死亡していたはずであった…。 裏表紙の紹介に、「ノンストップ・サイコスリラー」とあるとおり、犯人の不可解な要求の謎に端を発し、人質救出を中心とした目まぐるしい展開、犯人の真の目的を巡る二転三転するストーリーと、海外ミステリに親しんでいる方なら、ジェフリー・ディヴァーを想起させるサスペンス小説に仕上がっています。 また、犯人との交渉役のヒロイン、イーラ・ザミーンの人物造型も魅力的。 長女を自殺で亡くしたというトラウマを抱え、アルコール依存症に罹っているという、身体的にも精神的にもどん底の彼女が、事件を通して心の傷と立ち向かっていくというサブ・テーマを包含しているところは、さすが本国ドイツでベストセラーになっただけのことはある、「巧い」小説だと感心させられました。 ところで、ドイツの「現代小説」ということですが、日本人には馴染みが薄いのではないでしょうか。 私自身、本作品以外に読んだのは、2003年日本刊行の「朗読者(ベルンハルト・シュリンク著)」くらいしか、記憶にありません。 でも、ミステリに限って言えば、イギリスやフランスのようなミステリ先進国を含む、ヨーロッパ地域なのですから、多くのミステリが書かれている国なのかもしれません。 そんなことを感じさせるくらい、高品質のミステリでした。 結末は、ハッピーエンドのような単純なものではないですが、読後感は「良好」。この点で、高評価を与えました。 | ||||
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サイコスリラーの傑作「治療島」で一躍ベストセラー作家となったドイツ・ミステリー界の新鋭フィツェックが満を持して放った第二作の力作サスペンス小説です。本書は前作に比べ神秘的な部分が減って通俗的にはなりましたが、よりスケール・アップした非常に動的でスピーディーなサスペンスに仕上がっています。著者お得意の些か強引ながらも衝撃的な幕開けから徐々に隠された真実が暴かれて行く仕掛けのストーリー展開は健在で、目まぐるしく読者を翻弄し終盤に至って単純な緊迫の攻防のサスペンスと思わせて最後見事に読者を欺いてみせます。 その朝、ベルリンのラジオ局に爆弾を身に帯びた狂気の犯罪者「ラジオ・キラー」が現われ七人の人質を取って立てこもる。彼はラジオ局の名物の趣向である合言葉を使って人質の殺人ゲームを行うと宣言し、やがて「事故死した婚約者を連れて来い」という不可解な要求を捜査当局に告げる。犯人との交渉に駆り出されたベルリン警察の犯罪心理学者イーラは、長女の自殺に打ちのめされ酒びたりの毎日で当日自殺を決意した矢先だったが、否応なしに事件にのめり込んで行く。 本書は間違いなく著者最高の人間ドラマの傑作で、人生に絶望しながらも必死で頑張るヒロインのイーラ、何やら複雑な事情を抱えた犯罪者マイ、イーラの元恋人で理解者のSEK隊長ゲッツ、高圧的な警察本部長シュトイアー、心優しいラジオ局制作部長のディーゼル等々個性的な登場人物が見事に描き分けられています。鋭い直感で事件に迫るイーラとて超人ではなく無力な面も見せますが、周到な構成で遂には善が勝利し悪が滅ぶドラマに満足し、却って不自然でなくリアルで良いと思いました。エピローグは心震える感動の名場面で、人間は確かに弱く醜く悲しい生き物だけれど人を再び信じてみようと思い直させる温かさに満ちています。意外性の魅力だけでなく人間ドラマも素晴らしい著者の会心作をぜひお奨めします。 | ||||
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本の内容もさることながら、著者が面白そうな人だったので読んでみた。 (先に彼のHPを拝見しました。なかなか面白そうでした。) ひとつだけ残念なのは、翻訳。 原書で読むと面白い部分をなんとか日本語でも…と思ったのでしょう。そこをウマく訳すのが翻訳者の仕事では??とちょっと思ってしまいました。 括弧して説明が多すぎです。 あと、やたら文章に「、、、」がついているのはなぜ? 訳者さんの文章作法にちょっと疑問を感じた以外は、とっても面白かったです。 今後出版される著作もマークしていこうと思います。 | ||||
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