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生贄の木



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【この小説が収録されている参考書籍】
生贄の木 (創元推理文庫)

生贄の木の評価: 7.50/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(8pt)

シリーズの中では珍しく人間らしい?マロリーに出会える!

マロリーシリーズをこれだけ読んでいくと、マロリー像が自然と出来上がるのですが
この本のマロリーは珍しく人間味あふれる?マロリーで、そういう彼女も好きです!
特にココとの触れ合いは読む側も癒されました。
欲を言えば、もっと「触れ合い」を読みたかったな~と。

ミステリーとしては、ちょっと弱い部分もあって、面白みには欠けましたが
こういう警察ものと少し離れたヒューマンもの?も、気分転換にはちょうど良かったです。

ももか
3UKDKR1P
No.1:
(7pt)

世代をつなぐ復讐?

ニューヨーク市警刑事キャシー・マロリーシリーズの第10作。氷の天使が義憤に駆られて復讐を遂げるという物語で、従来の路線を踏襲しながらも、新しいマロリーが垣間見える作品である。
セントラルパークで、袋に入れられて木から吊るされている3人の男女が発見された。脳に腫瘍があり気がふれていた女は死亡し、社交界のスキャンダルで知られていた女は負傷しており、小児性愛者の男は入院したものの後に死亡した。年齢的に近いという以外の共通点が見つからない3人の被害者は、なぜ吊るされたのか? マロリーとライカー刑事は捜査を進めるうちに、15年前に同じ場所で同じような事件が発生していたことを発見した。しかも、その事件は記録が全く残されていなかった。誰が、何のために隠蔽工作をしたのか? 古い謎を追って二人の刑事はNY市の警察と司法の闇に踏み込んで行った。
一方、同じ日にセントラルパークで発見された8歳の少女ココは、小児性愛者に誘拐されており、誘拐犯が吊るされるのを目撃していた。少女は社会適合性に欠けるウィリアムズ症候群の診断され、チャールズ・バトラーの保護の下に置かれたのだが、マロリーは少女から証言を得ようとして、チャールズと対立する。
事件の背景には、小児性愛者といじめにあった子どもを巡る大人たちの醜悪な思惑があり、それを知ったマロリーが被害者の子どもの代わりに復讐するという展開になる。また、ウィリアムズ症候群の少女に過去の自分を見て、マロリーが少女に温かく接するという、氷の天使らしからぬ面を見せるのも、従来のシリーズ作品とは異なっている。そういう意味では、シリーズの転換点になる作品かもしれない。
過去と現在が複雑に入り交じる凝ったストーリーと複雑な文章表現で、読みにくいという点は、従来通り。シリーズ読者以外にはなじみにくい作品である。

iisan
927253Y1

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