■スポンサードリンク


ユー・アー・マイン



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
ユー・アー・マイン (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ユー・アー・マインの評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

どんでん返しに驚くけど

イギリスの新進女性作家サマンサ・ヘイズの本邦初登場作品。その作風が「リアル・ライフ・フィクション」と呼ばれているように、何気ない日常から生まれる悲劇をサスペンスフルに描いた、じわじわと恐くなるサイコミステリーである。
裕福な海軍士官の夫と双子の義理の男の子と暮らすクローディアは、もうすぐ生まれる予定の女の子の誕生を前にベビーシッターを募集した。応募してきた33歳のゾーイは、たちまち双子を手なずけ、夫も気にいったこともあり、すぐに雇うことにした。万事に有能で信頼できそうなゾーイだったが、クローディアは彼女は何かを隠しているという気がしてならなかった。果たして、この不安は出産を間近に控えて神経質になっているからなのか? その頃、妊婦が惨殺され、お腹の胎児が取り出されるという残忍な事件が発生し、警部補のロレインは夫であるアダム警部補と共に捜査を担当することになった。
物語は、クローディア、ゾーイ、ロレインの3人の視点から展開され、それぞれが抱える生きづらさがストーリーにさまざまな影を落とし、複雑に絡み合って行く。妊婦殺害事件も恐ろしいのだが、それ以上に恐いのが同じ屋根の下に信頼できない人物がいることで、話が進むほどに心理的サスペンスが高まり、最後のどんでん返しで恐さはピークに達する。
ストーリーを詳しく説明するわけにはいかないのだが、サスペンスの盛り上げ方は一級品。どんでん返しに納得できない点もあるのだが、読み応えはある。サイコ・ミステリーファンにはオススメだ。

iisan
927253Y1

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!