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【ジョン・ディクスン・カー】
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月明かりの闇の評価:
4.00/10点 レビュー 1件。 D ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点4.00pt
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全然状況が解りません
カー作品の欠点が如実に現れた作品である。それはまず建物や敷地の配置が全く解らない、つまり風景描写が非常に独り善がりで単に説明的であり、読者に伝えようという気がしない点だ。読書をするに当たってはやはり読者は作者の書かれた内容を想像して風景を思い浮かべるのだが、これが全く思い浮かばない。解らないまま、物語を読み進めるのでこれで小説の理解は約50%程度まで落ちる。これは敷地のレイアウトを付けてくれると非常に助かるのだが・・・。そしてやはり一番大きいのが機械的トリックを説明しているのにそれが図解されていない事。どうにかこういう風にやったんだろうなとは想像はつくが、はっきり云って十分理解しているとは到底思えない。これは正に推理小説のカタルシスであるから致命的だ。ここでほぼ90%は興趣が殺がれた。しかし、前回『眠れるスフィンクス』はノレたのに、今回なぜノレなかったのか。やはりそれは前者がトリックよりもロジック、ミスリードの妙で読ませたのに対し、こっちはやはり足跡の無い砂浜で鈍器で殴られたような死体があるという不可能状況を設定したトリックミステリであるからだろう。こういうミステリではやはり周囲の位置関係、人員配置、登場人物のアリバイなどが重要なのに、前に述べたような欠点があれば全然物語として成立しないのである。ただ今回もなかなかに面白い趣向が凝らしてあった。人間というものの不思議さ―特に趣味趣向の多彩さ―に後期のカーは結構魅せられていたのだと思う。今回は現代翻訳家が訳したというだけあって期待したのだが、非常に残念だった。 ▼以下、ネタバレ感想
カー作品の欠点が如実に現れた作品である。
それはまず建物や敷地の配置が全く解らない、つまり風景描写が非常に独り善がりで単に説明的であり、読者に伝えようという気がしない点だ。読書をするに当たってはやはり読者は作者の書かれた内容を想像して風景を思い浮かべるのだが、これが全く思い浮かばない。
解らないまま、物語を読み進めるのでこれで小説の理解は約50%程度まで落ちる。これは敷地のレイアウトを付けてくれると非常に助かるのだが・・・。
そしてやはり一番大きいのが機械的トリックを説明しているのにそれが図解されていない事。どうにかこういう風にやったんだろうなとは想像はつくが、はっきり云って十分理解しているとは到底思えない。これは正に推理小説のカタルシスであるから致命的だ。ここでほぼ90%は興趣が殺がれた。
しかし、前回『眠れるスフィンクス』はノレたのに、今回なぜノレなかったのか。やはりそれは前者がトリックよりもロジック、ミスリードの妙で読ませたのに対し、こっちはやはり足跡の無い砂浜で鈍器で殴られたような死体があるという不可能状況を設定したトリックミステリであるからだろう。こういうミステリではやはり周囲の位置関係、人員配置、登場人物のアリバイなどが重要なのに、前に述べたような欠点があれば全然物語として成立しないのである。
ただ今回もなかなかに面白い趣向が凝らしてあった。人間というものの不思議さ―特に趣味趣向の多彩さ―に後期のカーは結構魅せられていたのだと思う。
今回は現代翻訳家が訳したというだけあって期待したのだが、非常に残念だった。
▼以下、ネタバレ感想