眠れるスフィンクス



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初公開日(参考)1983年08月
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長編小説

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眠れるスフィンクス (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-16)

1983年08月01日 眠れるスフィンクス (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-16)

長い連隊勤務から帰ってきたホールデンは、以前親しくしていた娘シーリアの姉が死亡したという話を聞いた。姉の突然の死で、シーリアも精神障害を起こしているらしい。だが、実際に彼女に会ってみたホールデンは驚いた。姉は脳出血で死んだのではなく、夫からひどい虐待をうけつづけた末に、毒をあおって自殺したと、シーリアが言い張ったのだ。それは病んだ心が生んだ誤った事実なのか、それとも冷厳な事実だったのか……愛と憎しみの交錯する人間模様と納骨所に起った奇怪な現象。名探偵フェル博士が解き明した意外な真相とは? 改訳決定版。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

眠れるスフィンクスの総合評価:8.13/10点レビュー 8件。Cランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

案外好きだなぁ、こういうの

読後の今になってこの題名の示唆する意味が仄かに立ち上って来て、カーもなかなかやるな、とちょっと心地良い余韻に浸っている。
前回読んだ『疑惑の影』のようにこちらも毒殺物だが、それに加え、密室の中で重い石の棺が独りでに開くというクイズみたいな謎があり、カーの味付があちらよりも濃い。

事件は小粒だが、今回はヒステリー症という病例を上手くトリックに盛り込み、物語に二面性を持たせているところを高く買う。こういう一見、何の変哲もなさそうな事件なのに何かがおかしいというテイストがセイヤーズを髣髴とさせており、カーの中でもちょっと珍しい部類に入る。しかもこれが冒頭述べたようにこの謎めいた題名の意味を徐々に腑に落ちさせる所もカーらしくなく、手際が良い。
二番目の石の棺が自然に持ち上がるトリックは大方予想がついた。最近の推理マンガ『探偵学園Qシリーズ』によく取り上げられる類いのもので、ある意味、このマンガの原作者のルーツかもしれない。

個人的な事情により途切れがちな読書であったが、それなりに愉しめた。云いなおせば、通常であれば星8ツ物であったかもしれない。
読んでいる最中は結構キツイ所もあったが、それはやはり途切れ途切れに読んだからだろう。じわじわ来るこの読書の悦楽が僕にそう思わせる。

Tetchy
WHOKS60S
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.7:
(5pt)

隠れた名作であり、流麗な純文学

私の一番好きなカーの作品ですね。第一級のミステリーであると同時に、純文学の品格を備えた名作だと思います。しかし残念ながら、地味な作品のため、埋もれてしまっているのが現状ですね。かつての「囁く影」もそうでした。「眠れるスフィンクス」や「囁く影」など、中期の作品は、一般受けする名作が多いです。文学性の高い文章に、ミステリーを融合させ、かつ人間を深く掘り下げたこの作品を、私は生涯忘れることはないでしょう。
眠れるスフィンクス (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-16)Amazon書評・レビュー:眠れるスフィンクス (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-16)より
4150703663
No.6:
(5pt)

読んでいて思わずゾーッとする心理トリック

 これをカーの傑作に上げる人は少ないかも知れませんが、自分は大好きです。
 この作品ではお得意の密室などの不可能興味は出てきませんが(一応動く墓石の謎がでてくるか……)、ある意味で別の不可能興味が待っています。
 その不可能興味というのが、夫婦が殺し合い寸前の争いをやっているのをのぞき見た者が、怖くなって離れ、しばらくしてどうなっているか気になってまたのぞいてみると、二人はさも楽しそうに談笑していた……という謎なんですね。言っとき増すけど最初の殺し合い寸前の争いが芝居だったなんて言うオチじゃありませんよ。
 余りの不可解さに思わずぞっとしたくらいなんですが、それにはちゃんとした理由がついてます。ただこの作品入手が困難なんでねぇ……。
眠れるスフィンクス (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-16)Amazon書評・レビュー:眠れるスフィンクス (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-16)より
4150703663
No.5:
(5pt)

読んでいて思わずゾーッとする心理トリック

これをカーの傑作に上げる人は少ないかも知れませんが、自分は大好きです。
 この作品ではお得意の密室などの不可能興味は出てきませんが(一応動く墓石の謎がでてくるか……)、ある意味で別の不可能興味が待っています。
 その不可能興味というのが、夫婦が殺し合い寸前の争いをやっているのをのぞき見た者が、怖くなって離れ、しばらくしてどうなっているか気になってまたのぞいてみると、二人はさも楽しそうに談笑していた……という謎なんですね。言っときますけど最初の殺し合い寸前の争いが芝居だったなんて言うオチじゃありませんよ。
 余りの不可解さに思わずぞっとしたくらいなんですが、それにはちゃんとした理由がついてます。ただこの作品入手が困難なんでねぇ……。
眠れるスフィンクス (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-16)Amazon書評・レビュー:眠れるスフィンクス (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-16)より
4150703663
No.4:
(4pt)

フェル博士の心理的推理

 これは過去に起こった殺人を解明するという一見地味にも感じられるものです。一応、密閉された墓の中で墓石が動くという不可能犯罪のようなものもありますが、それはこの作品ではトリックとして二の次になっています。この作品も登場人物の恋愛を入れて書かれていますが、この作品でのそれは恋愛小説というよりも心理サスペンスのそれに近く、恋愛は話を面白くするための道具ではなく、中心となる問題でもあります。 戦争から帰ってきたホールデン少佐は以前親しくしていた娘シーリアに会いに行く。しかし、シーリアの姉は脳出血で死亡し、彼女は精神障害を起こしたと聞く。ホールデンは関係者にその事件を詳しく聞くが、シーリアは姉の死はかつての親友であるソーリイに原因があるという………。果たしてこれはシーリアの妄想なのだろうか? といった話で、他のカーの作品とは全く違った謎です。しかし、十分本格ミステリにはなっているし、最後にフェル博士が明らかにする真相は大胆で意外性に満ちています。フーダニットでもハウダニットでもない強いて言えばホワイダニットとでもいうべき作品ですが、なかなか上手く出来ていると思います。
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4150703663
No.3:
(4pt)

フェル博士の心理的推理

これは過去に起こった殺人を解明するという一見地味にも感じられるものです。一応、密閉された墓の中で墓石が動くという不可能犯罪のようなものもありますが、それはこの作品ではトリックとして二の次になっています。この作品も登場人物の恋愛を入れて書かれていますが、この作品でのそれは恋愛小説というよりも心理サスペンスのそれに近く、恋愛は話を面白くするための道具ではなく、中心となる問題でもあります。
 戦争から帰ってきたホールデン少佐は以前親しくしていた娘シーリアに会いに行く。しかし、シーリアの姉は脳出血で死亡し、彼女は精神障害を起こしたと聞く。ホールデンは関係者にその事件を詳しく聞くが、シーリアは姉の死はかつての親友であるソーリイに原因があるという………。果たしてこれはシーリアの妄想なのだろうか?
 といった話で、他のカーの作品とは全く違った謎です。しかし、十分本格ミステリにはなっているし、最後にフェル博士が明らかにする真相は大胆で意外性に満ちています。フーダニットでもハウダニットでもない強いて言えばホワイダニットとでもいうべき作品ですが、なかなか上手く出来ていると思います。
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