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裏返しの男



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【この小説が収録されている参考書籍】
裏返しの男 (創元推理文庫)

裏返しの男の評価: 6.00/10点 レビュー 1件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.00pt

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(6pt)

ミステリーとしては型破りな主人公

フランスの女流ミステリー作家の代表作「アダムスベルグ警視」シリーズの第2作。ミステリーの常識を無視した、ファンタジー系の警視が主役という作品である。
フランス・アルプスの山村で羊がかみ殺される事件が連続し、その噛み痕の巨大さに村人たちは超大型の狼か、あるいは狼男の仕業かと噂し合っていた。そんな中、村外れで孤独な生活を送っている変人・マサールが狼男ではないかと言っていた女牧場主・シュザンヌが殺害され、その喉には巨大な噛み痕がついていた。マサールが犯人だと信じたシュザンヌの養子・ソリマンと牧場の羊飼いの老人・ハリバンは、行方が分からなくなったマサールを追いかけようとする。シュザンヌの友だちだったカミーユは、車の運転が出来ないソリマン、ハリバンのために運転手として同行することになった・・・。
三人によるマサール追跡がメインストーリーなのだが、さらにカミーユがカナダ人の野生動物研究家・ローレンスと同棲していること、カミーユがアダムスベルグかつての恋人だったことが物語の重要な構成要素となっている。なので、本作については、主役はカミーユと言える。しかし、事件を解明するのはアダムスベルグである。で、肝心のアダムスベルグの捜査であるが、これがもう直感としか言いようがない迷推理で唖然とさせられた。伏線の張り方、事件の背景の解明、犯罪動機の掘り下げなど、ミステリーの基本が無視されており、果たしてこれはミステリーなのかと疑問だらけである。
このシリーズは、もう読まないことにした。

iisan
927253Y1

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