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愛おしい骨



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【この小説が収録されている参考書籍】
愛おしい骨 (創元推理文庫)

愛おしい骨の評価: 6.67/10点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.67pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(8pt)

ミステリの体裁を借りた群像劇

独特の雰囲気がある文章が好みです。プロローグだけ見るといかにもっていう出だし感満載のミステリ小説と思います。
森で消えた弟はいったいどうしたのか?一人帰って来た兄はどうしていたのか?
これだけで最後まで引っ張ります。ガチガチの謎解きミステリじゃあないんですね。しかし、私はこういうのはアリだと思うので最後まで楽しめました。
途中退屈しないのは雰囲気たっぷりの文体です。その文章を楽しみながら読んだので退屈はありませんでした。
多彩な人物が登場します。そんな彼らの言動を追っていくのが面白いです。狭い地域での大人と子供。いろんな感情がごちゃ混ぜになっているのですが
となり近所の人たちはある部分は推察しある部分は自分勝手な想像で色や形を作り周りを見ている。それが世間というものですね。
登場人物でとても面白いのが家政婦のハンナです。このキャラクターは良いなと思います。彼女を主人公にしてオーレンを脇にした方がより面白かったのではと思います。
多彩な人物が登場してそしてその人たちに決着がついていく。そんな物語ですから単純な事件解決への一直線の物語と思ってはつまらなかったとなるでしょう。
兄弟で森に行き弟は消え兄だけが帰って来た。そんな出来事があった家族とそこに住む人たちの生き方と暮らしがミステリを生むということですね。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.2:
(6pt)

これはミステリーというよりも、恋愛小説?

主人公の弟ジョシュ(タイトルの骨の当事者)が置いてきぼりのような、少し変わった恋愛小説だと思います。
殺人事件というよりも、それを取り巻く(その当時取り巻いていたと思われる人物達)人々の昔と今、そして恋人になりそこねた?男女二人の物語といった方が合ってるかもしれません。

「クリスマスに少女が還る」が好みだったので、オコンネル小説二度目の挑戦でしたが、期待していた分、ちょっとガッカリでした。




ももか
3UKDKR1P
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

陰うつなカリフォルニア

「このミステリーが〜」の2011年度の1位ということで読み始めたが、ちょっと期待外れだった。
二十年ぶりに故郷に帰ってきた主人公・オーレンが、二十年前に森で行方不明になった弟の死の真相を探るというのがメインストーリーだが、物語の舞台はカリフォルニア州北部の、時間が止っているような小さな町で、最初から最後まで、その小さな町で完結する。これが象徴するように、きわめて閉塞感が強いストーリーで、犯人や犯行状況を解明するより、犯行の動機、事件の関係者の人間関係、心のありようを描写する方に重点が置かれていて、ミステリーとしての魅力は弱い。どちらかといえば、家族とは、愛とは何かを描いた物語と言える。個人的にはあまり好みではないジャンルなので、評価が低くなった。
カリフォルニアが舞台のミステリー系エンターテイメントといえば、青い空、輝く太陽、広大な海が定番だが、この作品では深い森と夜が中心で、どちらかといえば、ミネソタとかニューイングランドとかの片田舎が似合う内容で、こういう陰うつなカリフォルニアもあるのかというのは、新鮮だった。

iisan
927253Y1

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