十三歳で遊女となるべく売られた少女。“緋桜”と名付けられ、身を置いた世界は苦痛悲哀余りある生き地獄だった。

帝都・東亰、その誕生から二十九年。夜が人のものであった時代は終わった。

その島は風車と風鈴に溢れ、余所者には誰も本当のことを話さなかった―作家葛木志保が自宅の鍵を預け失踪した。

目を奪う美貌と、小学生とは思えぬ色香。転校生の目童たかりは、謎めいた美少女だった。

叔母から受け継いだ町屋に一人暮らす祥子。まったく使わない奥座敷の襖が、何度閉めても開いている(「奥庭より)」。

目覚めた場所は硬くて冷たい床の上だった―。“私”は自称ミステリ作家の富豪、火照陽之助の屋敷を取材する。

怖いもの好きの管徳代と峰岸柚璃亜は、惨劇の現場“無辺館”に忍び込む。

作家の元に集まった五つの幽霊屋敷話。

越野ハルカ。父の失踪により母親の故郷である坂牧市に越してきた少女は、母と弟とともに過疎化が進む地方都市での生活を始めた。

死相が視える探偵・俊一郎のもとに、遺産相続殺人と思われる事件の捜査依頼が舞い込む。

志津香はマスコミに勤めるOL。顔立ちは普通だが「美乳」の持ち主だ。

「……り……に、毒を」被害者は奇妙な言葉を遺して死んだ。毒物の正体は不明。

敗戦に志を折られた物理波矢多は、九州で炭坑夫となる道を選ぶ。

“雌ライオン”こと名探偵・生野エルザと猛獣使いの助手・川島美伽のもとには日夜、風変わりな依頼が舞い込む。

城北大学に編入して“月光荘”の寮生となった入埜転子は、怪談会の主催をメインとするサークル“百怪倶楽部”に入部した。

旧家の猪丸家に現れた記憶のない謎の女・葦子は、開かずの間だった蔵座敷で“狐狗狸さん”を始める。

幼い頃、引き取られた百巳家で蛇神を祀る奇習と怪異の只中に“私”は過ごす。成長した“私”は訳あって再びその地を訪れる。

曰くのある家や部屋を一軒に纏めて建て直し、そこで暮らすとどうなるか――。

村人たちはそれぞれに凶器を握り締めた。「屍鬼」を屠る方法は分かっていた。

得体の知れぬ何かに追われ、助けを求めて遺仏寺を訪れた由羽希。

作家兼編集者の三津田信三が紹介された男、龍巳美乃歩が語ったのは、旧家、百巳家での迫真の実話怪談だった。

訪れた者の命を次々と飲み込む魔の館! 殺人者が仕掛けた究極の罠とは!? メフィスト賞受賞の人気シリーズ、最新刊! テーマは「ゲーム理論」!? 狂気の建築家が建てた、訪れた者を死に誘う館──教会堂。

日本最古の神社の一つ、奈良・大神神社近くの河原で高校生が殺害された。

廃屋で見つかった5人の女性の死体。そのどれもが身体の一部を切り取られ、激しく損壊していた。

神降市に勃発した連続猫殺し事件。芳雄憧れの同級生ミチルの愛猫も殺された。

自殺する間際にメッセージを録音して残す人がいる。

奇妙な原稿が、ある新人賞に投稿された。“私”は友人から応募者の名が「三津田信三」だと知らされるが、身に覚えがない。

悪魔祓いの補佐としてドイツに赴いたロベルトだったが、駅で連日同時刻に死者が出る連続不審死をはじめ、異常事件が頻発。

本格ミステリ大賞受賞作家が綴る、”最凶”の家ホラー。 山の中腹に建つ家に引っ越してきた、小学四年生の日々乃翔太。

助言あり〼(ます)――。スーパーの駐車場で“相談屋”を営む稲垣さんの下で働くことになった浜田青年。

悪魔のごとき頭脳を危険視され、わずか13歳にして特殊房に収監されている少年、ローレン・ディルーカ。

奈良の山奥、波美地方の“水魑様”を祀る四つの村で、数年ぶりに風変わりな雨乞いの儀式が行われる。

小学6年生の優真は、父と死別後、母が再婚したお堅い義父となじめずにいた。

神々櫛村。谺呀治家と神櫛家、二つの旧家が微妙な関係で並び立ち、神隠しを始めとする無数の怪異に彩られた場所である。

幼少の頃から、人間に取り憑いた不吉な死の影が視える弦矢俊一郎。

奇妙な同人誌「迷宮草子」の恐怖！恐怖！　古書店で主人公は奇妙な同人誌を入手する。

「伝説のSF作家が遺した未発表原稿『多世界の猫』を盗んでほしい。

大学院生の隆一郎と、見た目は少女だが猫又のお双。奇妙で平穏な生活を送るふたりの元に、誘拐予告事件の相談が舞い込む。

京都で起こる奇怪な連続殺人事件。目撃証言によれば、それぞれの現場から走り去った犯人は般若や鬼だったという。

雨の日には、読まないでください。

奥多摩の山村、媛首村。淡首様や首無の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。

瀬戸内海の兜離の浦沖に浮かぶ鳥坏島。鵺敷神社の祭壇“大鳥様の間”で巫女、朱音は神事“鳥人の儀”を執り行う。

藍の卒業を祝し、オカ研の面々は温泉に出かけることに。

国内篇2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、編集者から海外旅行特集の協力を頼まれ、事前調査のためネパールに向かう。

碆霊様を祀る、海と断崖に閉ざされた強羅地方の村々。

事件は突然訪れる――。 「深山木薬店」の店主・秋が何者かによってさらわれた。

一人の自殺志願者が、多量の血痕を残し姿を消した。

その物語は、人を殺す――。

忌名は、いわば生贄だと? 「この忌名は、決して他人に教えてはならん……もしも何処かで、何者かに、この忌名で呼ばれても、決して振り向いてはならん」 生名鳴(いななぎ)地方の虫くびり村に伝わる「忌名の儀礼」の最中に起きた殺人事件に名(迷)探偵刀城言耶が挑む。

蔵から発見されたのは、封印が施された三つの記録。それはすべて「家そのものが幽霊」だという奇妙な内容で―。

人を守るとはどういうことなのか? 知力、体力、先読み能力。

忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。

熊本・天草において、真夏日に大雪が観測され、天空に忽然と巨大な十字架が浮かび上がった。

ホラー小説マニアとしても名高い三津田信三が、「本当にぞっとした話」を厳選。

胸に勾玉の痣を持つ高校生の天童純は、平安京で出会った水葉に似た少女を追いかけ、長谷寺の弁天窟へ。

平賀とロベルトのもとにエチオピアから奇跡調査の依頼が入る。