【第２９回　山本周五郎賞受賞作】 善意は、悪意より恐ろしい。

3年前に警察を辞め、家族も離れて暮らす真志に、娘を誘拐したと匿名電話がある。

病の宣告、就職内定後の不安、子どもの反発…様々な悩みを抱え、彼らは北海道へひとり旅をする。

遠く離れた2つの温泉地で硫化水素による死亡事故が起きた。

五歳のとき双子の妹・毬絵は死んだ。生き残ったのは姉の雪絵―。

高さ四百五十メートルを誇る超高層タワーが銀座にオープンした。数万人が集まる営業初日、漏電による小火が発生。

50年の時を隔てた戦時下と現代の日本で、時代と集団の空気に逆らい、それぞれ立ち上がった二人の男たちは、どう生き延びるのか?家庭、軍隊、職場にあって、死、幸福、不安のあいだで大いに揺れる人間を描く長編大作。

太古のゴビ砂漠。

家事と育児に追われる高村文絵はある日、中学時代の同級生、加奈子に再会。

一本のビデオテープを観た四人の少年少女が、同日同時刻に死亡した。

神奈川県警が劇場型捜査を展開した「バッドマン事件」から半年。 巻島史彦警視は、誘拐事件の捜査を任された。

小学校一年生の時、結衣子の二歳上の姉・万佑子が失踪した。

中原道正・小夜子夫妻は一人娘を殺害した犯人に死刑判決が出た後、離婚した。

仕事も恋愛も上手くいかない冴えないサラリーマンの貴生。

ロケットエンジンのバルブシステムの開発により、倒産の危機を切り抜けてから数年――。

科学者の父親と穏和な母親に育てられた医学生の馨にとって家族は何ものにも替えがたいものだった。

郊外の町で、幼稚園児の遺体が発見された。被害者は死後に性的暴行を加えられていた。

天才的頭脳と、絶望的な孤独。授けられたのは、それだけだった。

和歌山県串本町のダイビングショップでインストラクターとして働く女性ダイバー高畑水輝。

県内有数の進学校・橘第一高校の入試前日。

入水自殺を図った若い女性は、記憶を失っていた。恋人だった青年は遠洋マグロ漁船の上にいる。

幼い息子を海で亡くした監察医の安藤は、謎の死を遂げた友人・高山の解剖を担当し、冠動脈から正体不明の肉腫を発見した。

ある時、夜中に高野は、半睡半覚で気がつくと腕が伸びていた。腕は壁を抜けて自宅の外まで達し、なにかを掴んだ「腕の魂」。

だからこそ潜るのだ。誰も潜らないから、誰かが潜らなければいけないのだと信じる。

リングの事件発生からさかのぼること三十年あまり。小劇団・飛翔の新人女優として不思議な美しさを放つひとりの女がいた。

こんなはずでなかった結婚。捨て去れない華やいだ過去。

姉を見殺しにされ天涯孤独となった青年。愛弟子の企てに気づいたとき、湯川がとった驚愕の行動とは。

深瀬和久は平凡なサラリーマン。唯一の趣味は、美味しいコーヒーを淹れる事だ。

あの晩、あの電話に出ていたら。同級生の殺人容疑で十四歳の息子・翼が逮捕された。

小学5年生のときに東日本大震災に遭い、離ればなれになった幼馴染の6人。

連続通り魔殺人事件の容疑者“コートの男"を追う所轄の刑事・中島と捜査一課の女刑事・小橋。

特殊能力を活かし、裏のコンサルタントとして生きる女・水原は、旧知の湯浅に堂上という男の調査を依頼される。

大都市の欲望を呑みつくす東京湾。ゴミ、汚物、夢、憎悪…あらゆる残骸が堆積する埋立地。

ゴールデンウィーク明けの朝、出勤した警視庁捜査一課・碓氷警部補の元に、都内で起こった二件の自殺と二件の殺人の報が入る。

謎のカルト教団と革命の予感。自分の元から去った女性は、公安から身を隠すオカルト教団の中へ消えた。

警視庁公安部の「アンタッチャブル」と、捜査一課の「落ちこぼれ」コンビが巨 大テロの脅威に挑む。

都内で、不法薬物を製造していたと見られる場所からの火災が連続していた。

日本推理作家協会賞受賞!心に刺さる連作短篇集 島に生まれ育った人々の、島を愛し島を憎む複雑な心模様が生み出すさまざまな事件。

「しばらくの間でいい。

16年前、5人の男女を乗せたヨットが南太平洋フィジー沖で遭難した。

中学時代、いじめと病に絶望した野々宮恭子は 従姉妹の蒲生美智留に命を救われた。

著者自ら「わが最高傑作にして、おそらくは最後の長篇」と宣言する究極の小説、ついに刊行! 河川敷で発見された片腕はバラバラ事件の発端と思われた。

「一度の過ちもせずに、君は人生を終えられると思う?」 風俗嬢の後をつける男、罪の快楽、苦しみを交換する人々、妖怪の村に迷い込んだ男、 決断を迫られる軍人、彼女の死を忘れ小説を書き上げた作家…… ベストセラー『掏摸(スリ)』など世界中で翻訳。

悲劇なんかじゃない。これが私の人生。

元陸自のパイロット・新居見充は平成南海トラフ大地震で家族を亡くした喪失感とともに生きていた。

橋岡恒彦は「名簿屋」の高城に雇われていた。名簿屋とは電話詐欺の標的リストを作る裏稼業だ。

ライターの「僕」は、ある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。彼は、二人の女性を殺した容疑で逮捕され、死刑判決を受けていた。

7月1日東京・杉並。小学校の校門に男児の切断された頭部が置かれていた。

「娘の小学校受験が終わったら離婚する」。そう約束していた播磨和昌と薫子に突然の悲報が届く。

雨の夜の不動産業者殺し。強引な取調べで自白した青年は死刑判決を受け、自殺を遂げた。

歴史的な条約締結のため、韓国の大統領が来日する。 警察が威信をかけてその警備にあたる中、現職総理大臣の孫娘が誘拐された。

拉致監禁。両手親指切断。

ハイブリッドカーは、本当にエコカーなのか?日本の家電メーカーは、なぜ凋落したのか?メモ魔の窓際刑事、再臨場!警察小説史上、最も最酷で哀しい殺人動機。

ビール会社の営業課長、明良。部下からも友人からも信頼される彼の家に、謎めいた贈り物が?都議会議員の夫と息子を愛する篤子。

埼玉県の片田舎・神室町に幼稚園教諭として赴任した喜多嶋凛。

鏡ばかりの部屋で発見されたエリート医師の遺体。自殺とされたその死を、検事・志藤は他殺と疑う。