天下統一を目前にしながら、京都・本能寺で明智光秀の謀反に斃れた織田信長。それから30年有余。

「かりに予が将軍となれば、あくまで予は予の姿勢を貫き通すであろうぞ。

織田信長―。これまでたくさんのエピソードが語られ、評価がされ、読まれてきた戦国武将。

信長死す―。覇王のあとを継ぐのは誰か。

秀吉の死後に豊臣家で起きた内部抗争を、三成の娘・辰姫を養女にし、天下の平安を願い続けた寧々はどんな思いで見ていたのか?三成・家康の視点を交えて描く「寧々の関ヶ原」。

小田原合戦の鍵となる「伊達政宗遅延」―その謎を知った時、真の勝者が見えてくる!天正十七年(一五八九)、豊臣家の外交官・富田一白が耳にする「どくろ中納言」なる謎の符牒―その言葉が意味する驚愕の事実。

信長の命により息子の信康を自刃させてしまった家康。

人を欺けば謀(たばか)られ、人を信じれば殺される。木曾谷(きそだに)の治世をめぐり反目する木曾家当主の義昌と弟の義豊。

武士の本懐を貫いた義父・光秀と潔く爽やかに散った男が、命を賭して生涯守り抜いたものとは…。

室町時代末期の関東。若き主君の横暴により、すべてを失った男・長尾景春。

不条理な世を渡る武器は、気骨と果断。利に生きるか、義に死すか。

朝鮮出兵最前線の肥前名護屋の陣で、落魄の身となった宿命の2人の男が出会った。彼らの使命は血脈を伝えること。

「奴に城を取らせる。そして俺は国を取る。

文禄・慶長の役―。日本軍の先陣・加藤清正の鉄砲隊をあずかる佐屋嘉兵衛忠善と、朝鮮の北辺・咸鏡道の役人である金宦。

予測不能な神業トリックを暴くのは、犯罪資料館の美人館長・緋色冴子。驚愕の推理力で、助手の聡と難事件に挑む。

継母と弟を斬り堀越公方となった足利茶々丸。

九月の朝、風ヶ丘図書館の開架エリアで死体が発見された。被害者は常連利用者の男子大学生。

やはり、このお邸は普通じゃない――。 大日本帝国憲法発布前夜の伊藤博文邸。

元銀幕の大スター・片桐大三郎(現芸能プロ社長)の趣味は、犯罪捜査に首を突っ込むこと。

「本能寺の変」の後、遠く離れた地から電光石火で京に戻り、謀反人・明智光秀の首を取る。

豊臣家を滅亡させ、徳川家の天下統一を決定付けた大坂の陣。 戦国の世に終焉を告げた戦いを武将たちはどう見たのか。

山村で起きたカルト宗教団体の斬首集団自殺。

空前の災厄続きに、人心が絶望に打ちひしがれた暗黒の江戸天明期、大空を飛ぶことに己のすべてを賭けた男がいた。

幕府軍として新政府に最後まで抵抗した元旗本の中野梧一。

時は鎌倉時代末期。足利家の家宰・高師直は、幕府より後醍醐帝追討の命を受け上洛の途に就く。

世界が注目する新薬治験の現場で、得体の知れない事件の数々が被験者たちを襲う！治験が終わるまで島から出ることは許されない。

信玄亡きあと屈指の大国を受け継いだ武田勝頼は、内憂外患を抱えていた。

国民服を着た、丸刈りの女の死体。なぜ男装していたのか、殺害現場はどこなのか、そしてこの女は何者なのか。

明治二十六年、杉山潤之助は、旧知の月輪龍太郎が始めた探偵事務所を訪れる。

戦国末期。天下を手中にしようと

「偽ドル印刷機を奪還せよ！」　陸軍諜報部員に密命が下った。 占領下の日本で「日・米・ソ」の壮絶なるコンゲームが始まる。

慶長七年(一六〇二)陰暦十月、常陸国北限、小生瀬の地に派遣された大藤嘉衛門は、野戦場の臭気が辺りに漂う中、百軒余りの家々から三百名以上の住民が消えるという奇怪な光景を目の当たりにする。

すべての人間が信長を恐れ,同様に信長を討つ機会をうかがっていた。

戦場の武功の証は獲った敵方の「首」によって決まる。下級武士たちの手柄を巡る争いは、なんと浅ましく、また儚いものか。

ようやく授かった我が子・お拾にすべてを譲り渡したい…太閤秀吉は、実の甥である関白秀次を疎ましく思い始めていた。

昭和二十年。戦況が悪化の一途をたどる中、美作宗八郎は山間の集落にある名門白霧学舎に転入することになった。

信長勢による美濃攻略が膠着し、小牧に首府を移転させた年、足軽頭・木下藤吉郎は、生涯の賭けに出ようとしていた。

弱みを握られれば骨までしゃぶられ、些細な借りを作ればいつまでもたかられ―。

死体が発見されるたびに、なぜか刺し傷の数はひとつずつ減ってゆく。

ごめんくださいまし──。宝永七年の初夏、下野北見藩・元作事方組頭の家に声が響いた。

杉山潤之助の上海出張に、新婚旅行へ出向くという旧知の探偵・月輪龍太郎が同道することになった。

池井戸潤最新作! 経営戦略室から左遷された男が挑む――。

泣く子も黙る東京帝大に、一風変わった講座が開講された。

元妻の依頼で、不破勝彦は故郷・棚尾市へ久々に戻った。不倫の証拠写真を撮った者を調べてほしいという。

之島のホテルで梨田稔(69)が死んだ。警察は自殺と断定。

百年続いた写真館の館主、祖母・西浦富士子の遺品を整理するために、桂木繭は江ノ島を訪れた。

平和を享受してきた伊賀国に暗雲が垂れ込める。隣国の伊勢を手中にした織田信長の侵攻が、いよいよ始まろうとしていた。

水の惑星―地球。だが、人類が利用できる淡水は、そのわずか1%にすぎない。

喧噪の文化祭が終わり3年生が引退、残った1、2年生の新体制を迎えた清水南高校吹奏楽部。

僕は君原樹来、小学六年生。将来の夢は推理小説作家。

【第２９回　山本周五郎賞受賞作】 善意は、悪意より恐ろしい。

慶長二十年、大坂落城。島津義弘と徳川家康の火花を散らす権謀の闘い。

「ぼくは一体、誰なんだ?」炎に包まれた夜、ぼくは記憶をなくした。失われた自分を取り戻すため、彼女と「心の旅」に出た…。

ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。

高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。

メーラーデーモンを名乗る者から「一週間後、お前は死ぬ」 というメールが届いた後、殺害される連続殺人が発生! 「お客様」を殺された上木らいちは捜査を開始。