治験島
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治験は、希望者が名乗り出るのが普通だが、その奥では、あらゆる謀略が入り乱れている。 いろいろな組織が入り乱れての抗争。最後に勝利するのは誰? | ||||
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『治験島』(岡田秀文著、光文社)は、推理小説+仕事小説+体験小説として愉しめる一冊です。なお、「体験小説」とは、治験に参加してみようと考えている人向けの小説を意味しています。 関東地方のC県の西ヶ島、通称、治験島は、C県を代表する観光地であるとともに、地域の基幹病院である市西総合病院を中心に、公立や民間の研究開発施設などが立ち並ぶ最先端科学の拠点となっています。 世界的な製薬会社であるハリスン製薬が開発を進めているSU-480という画期的なアレルギー治療薬の治験が、ハリスン製薬からの依頼により、市西総合病院で実施されることになったのです。 スクリーニング検査をクリアした男性10名の治験参加者は、市西総合病院の治験コーディネーター(CRC)・八島優里から、「13日間の入院を必要とし、その間、頻回に採血をされること、実薬と偽薬をそれぞれ6日間、服用すること」など、第1相と第2相を合わせたハイブリット型の二重盲検クロスオーバー試験の説明を受けます。 治験2日目――。今回の治験は担当していないが、アメリカでSU-480の治験に携わって帰国したばかりの耳鼻科部長・佐伯祐司が不可解な転落死をするという事件が発生します。 治験5日目――。島内の工事現場の地中から白骨死体が見つかるという事件が発生します。 治験6日目――。4名の治験参加者にSAE(重篤な有害事象)が出て、うち1名が死亡するという事件が発生します。 「予想のつかない様々な出来事が絡み合い、人の運命は変わっていく」。 最後から2番目の章で、漸く事件が解決に至り、事件の思いがけない真相が明らかになります。これで一件落着かと思ったら、その後に、腰を抜かすほどのどんでん返しが待ち構えていました。 そして、何ということでしょう! 最終章では、さらに、もう一つのどんでん返しが用意されているではありませんか。 | ||||
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誰が何と言おうと岡田先生の本領はミステリにあります。歴史物など書いている場合ではありません。残念ながら「首イラズ」はずっこけてしまいましたが、本作は本物です。それはそうと、なんで「帝都大捜査網」と「戦時大捜査網」が文庫化されていないのに、「首イラズ」が文庫化されるのでしょうか。岡田先生のためには良いことですが、納得できません。まあ、イラストが魅力的なのは認めますが。「なめらかな世界~」の例もありますので、ラノベじゃなくてもイラストの力は相当なものなのでしょう。「首イラズ」も単行本と文庫の表紙が同じっぽいのは、出版社が金をケチったのではなく、イラストの評判が良かったからでしょうか。 いまさら言うまでもありませんが、岡田先生のミステリの魅力は、割り切ったキャラ設定、読みやすい文章、分かりやすい謎の提示、ストーリーのテンポの良さ、飲み込みやすい解決法、等々、いくらでも挙げることができます。ロジックの詰めの甘さは否定できませんが、現実の捜査でも、クイーンのように、がちがちにロジックを固めることなど無理でしょうから、読んでいて不自然でなければ何の問題もありません。 それにしても、一時期は、岡田先生がミステリから離れてしまったのかと悲観していたこともありましたが、どうやらそんなことはなさそうで安心しました。次回作を楽しみにしています。 | ||||
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