第12回大藪春彦賞 第27回日本冒険小説協会大賞 エンタテインメント文学賞をダブル受賞。

山頂から愛の信号を送ると約束し、恋人を山麓に残してひとり山頂をめざした影山だが、送られてきたのは遭難信号だった。

犬たちとともに山を駆けめぐり、イノシシを狩るロッタこと六田賢司。

太平洋戦争勃発直前の昭和十六年の夏、日本・中国・アメリカの五人の若者が槍ヶ岳の頂上に立った。

元自衛隊レーンジャーで今は代行業を営む降矢浩季は、結婚式当日に失踪した新郎の行方を捜していた。

真の巨悪は誰なのか!?二年前に失踪した妹を捜し続ける警護官の寒川。雑誌記者であった妹をめぐり、連鎖していく事件。

北アルプス・槍ケ岳の観光開発を

清涼な山中で行うトレイルラン。人気のスポーツに没頭する青年は山に潜む危険をまだ知らなかった―「ランナーズハイ」。

棟居は北アルプス後立山縦走を試みる途中、唐松岳山頂でトレッキングツアーのグループに写真撮影を頼まれた。

財閥・紀尾井グループ会長の令嬢姉妹が搭乗していた小型飛行機が、北アルプス後立山で消息を絶った。

東京近郊に広大な敷地と白亜の近代校舎をもつ私立女子大学・若葉学園。

ナンバーワンホストの有光は、人身売買シンジケートから逃げ出してきたタイ人女性・トウイを匿うが、彼女はある日部屋から忽然と姿を消し、廃屋で死体となって発見される。

水尾市の市会議員である鐘崎義介は酒造会社と市政に批判的な新聞社を経営するやり手。

交通事故で息子を失った悲しみに暮れる妻が、故郷の同窓会へ出かけていった翌日、遺体で発見された。

自衛隊第１空挺団ＯＢで、現在は代行業を営む降矢浩季のもとを学生時代の恋人・優子が訪ねてきた。

東京都内の空地で大学生が殺され

銀行員安田信吾は行金五百万円を持ってキャバレーのホステスと共に逃走した。取引先の隠し預金を裏付ける極秘メモが決め手だ。

雪崩で死亡した兄の遺品を整理するうち、増田直志はザイルに施された細工に気づく。死因は事故か、それとも―。

デカは畳の上で死ねなくても、正義の上で死ぬのだ…先輩の教えを体するように警視庁捜査一課の若手刑事が殉職した。

中高年登山者や山ガールの増殖に加えて、今年二〇一六年から八月十一日が祝日の“山の日”となり、さらに加熱が予想される登山ブーム。

種々雑多な人間が去来集散し、人生の破片を落としていく駅・新宿。

警視庁捜査一課の横渡刑事は帰宅途中、暴漢に襲われた女性を助けようとして男と格闘し無念にも刃物で刺殺された。

三十数年前、謎めいた女性を誤殺して北アルプスに埋めた過去を持つ北尾俊也は、離婚と退職を機に贖罪の旅に出た。

世界のクライマーから「ホワイト・タワー」と呼ばれ、恐れられた山がある。

大和大学助教授の稲木は、バーのマダム啓子との情事の帰途、入試問題草案を紛失した。

長野県高瀬湖畔の工事現場から、人間の白骨と犬の骨が発見された。

タクシードライバーの蛭間正は深夜、新宿で若い女を乗せた。

マッキンリーを極めたほどの男が、なぜ難易度の低い塩尻岳で滑落したのか。

新宿・歌舞伎町のラブホテルのフロントに立つ本杉高志は、奇妙な成り行きから18歳の少女理絵と同居を始めた。

警察官桐生が気づいた時、惨劇はもはや終わっていた。下宿先の少女は凌辱され骸を晒していたのだ。

クリスマスイブの夜、オープンを翌日に控えた地上62階の高層ホテルの壁面に、巨大な光の十字架が浮かび上がった。

北アルプスM岳山荘の一人娘・幸子と、毎年夏に登ってくる医大生の竹下は秘かに思いをよせ合っていた。

忠誠を尽くした自分をゴミのように捨てた上司の米原を、衝動的に殺した桑崎。

恋人の命を奪ったK2。男は過去に立ち向かうため、この山へ還ってきた。

公園の片隅で発見されたホームレスの死体。

望遠鏡で近隣のナイトライフを覗き見するのが趣味だった一人暮らしの老女・田島あぐ。

大手建設会社の営業課長家田幹朗は、常務の懐刀として社内で最も汚い役を一手に引き受けている。

T省課長補佐が、公共事業の受注先である大手商社のビルから墜落死した。

始まりは新宿発、松本方面行きの最終列車、急行「アルプス号」だった。

車の接触事故を目撃した女。 婚約者が失踪した女。

美貌と一枚の名刺だけを頼りに上京した若い女性。ツテも実力も無く、甘い野望を背負って来た若者たち。

標高3193メートルの南アルプス北岳山頂――高山病に罹ったらしい小学5年生の息子・涼が訴えた頭痛で、早めの下山を決意した滝川。

ニュースを見ていた笹村慎介は息が止まるほどの衝撃を受けた。

「刑事は必ず正義の上で死ぬんだ」。ミステリー界の巨匠、珠玉の短編集。

轢き逃げで一人息子を喪い、妻にも先立たれた作家の成田正隆は、妻の郷里・佐賀へ、傷心を癒す旅に出た。

会社のエースとして飛ぶ鳥を落とす勢いだった山名功は、突然、関連企業末端のゴルフ場に異動となった。

遅いデビューながら人気作家となった宮越には、胸に畳んだ青春の思い出があった。

憧憬の女神、七条由香の無惨な死体を発見した北前真司は、無実の罪を押し付けられてしまう。真犯人はどこかで笑っている。

ずぶの素人を北アルプスの峻峰に登らせる―。

東京の巨大ホテルの社長が堅牢な密室で刺殺された。

風間健介は急逝した父の遺志を継ぎ、広告カメラマンから山岳写真家へと転身した。

新任教師の佐倉弥生が不良グループのリーダー・後藤龍雄に犯された。少年と級友にとって、弥生は憧れの女神だった。

発端はホテルのベランダからの飛び降り自殺!?その直下に居合わせ、そば杖を食った大物政治家の息子は、大学サークルを隠れ蓑に悪業を重ねる。

戦場カメラマンの長井創次は、東日本大震災に巻き込まれた妻の行方を捜しながら被災地を取材していた。

北アルプス上空で、原子力科学者雨村の搭乗した旅客機が航空自衛隊機と衝突し、墜落した。