その島は風車と風鈴に溢れ、余所者には誰も本当のことを話さなかった―作家葛木志保が自宅の鍵を預け失踪した。

帝都・東亰、その誕生から二十九年。夜が人のものであった時代は終わった。

叔母から受け継いだ町屋に一人暮らす祥子。まったく使わない奥座敷の襖が、何度閉めても開いている(「奥庭より)」。

―この物音は、何か可怪(おか)しい。 何かが畳を擦る音、いるはずのない赤ん坊の泣き声。

古い瀟洒な洋館で頻発するポルターガイスト現象。

次々とSPRを訪れる女子高生たち。狐狗狸さんによる狐憑き、美術準備室に現れる幽霊、部室でのポルターガイスト現象。

お気に入り(抜粋掲載) Yさんの娘は、近頃ようやく単語をいくつか喋れるようになったところだ。

緑陵高校の生徒会長・安原の懇願を受け、麻衣たちは調査に向かった。

血の匂いがするーー。複雑怪奇な洋館に隠された恐るべき秘密とは。

新築・格安、都心に位置するという抜群の条件の瀟洒なマンションに移り住んだ哲平一家。問題は何一つないはずだった。

学校の旧校舎には取り壊そうとすると祟りがあるという怪奇な噂が絶えない。

古い信仰の残る土地に暮らす呪われた一族を襲うものとは?シリーズ最高潮へ おこぶさま、十八塚……。

「私を、異界へ喚んだのは、誰?」海に映る美しい月影をぬけ、ここへ連れてこられた陽子に、妖魔は容赦なく襲いかかり、人もまた、陽子を裏切る。

天啓にしたがい王を選び仕える神獣・麒麟。

“景観荘”ホテルはコロラド山中にあり、美しいたたずまいをもつリゾート・ホテル。

幼い頃を過ごした町に舞い戻った作家ベン。町を見下ろす丘の上に建つ廃墟同然の館は昔と同様、不気味な影を投げかけていた。

かつて花街だった古い町の実家に戻ってきた貴樹。書斎として定めた部屋の鏡を何気なくずらしてみると、芸妓のような女が見えた。

「希望」を信じて、男は覚悟する。慶国に新王が登極した。

墨田区・大川公園で若い女性の右腕とハンドバッグが発見された。

その「呪い」は26年前、ある「善意」から生まれた―。1998年、春。

世界は終末のときを迎えていた。

人は、自分の悲しみのために涙する。

「やっと、見つけた」シリーズ第1作からの謎がついに明かされる! 能登の事件を解決し、東京への帰路についた一行は、道に迷ってダム湖畔のキャンプ場にたどり着いてしまう。

元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。

70歳の老人、ラルフの睡眠時間は日に日に短くなり、ついに幻覚を見るようになる。

ラストまで一気読みの本格ホラー&ミステリー。原点にして最高傑作 その路地にさしかかったとたん、ひどく嫌な気分がした。

「おまえは悪魔の申し子だよ」狂信的な母、スクールカーストの最下層…悲劇はその夜、訪れた。

「J・Mを殺したのは誰か?」。私が読んだ患者の原稿は、その一文で結ばれていた。

“あれ”が来たら、絶対に答えたり、入れたりしてはいかん―。幸せな新婚生活を送る田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。

クリスマスの朝、雪の校庭に急降下した14歳。彼の死を悼む声は小さかった。

「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。

何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。

「出ていって、悪いことが起こらないうちに」念願のマイホームを手に入れたはずの母親がそうつぶやいたときから、翠の身辺で不可解なことが相次いだ―。

埼玉県と長野県の境近く、かつては個人の別荘であった寮「リラ荘」を、日本芸術大学の学生七名が訪れた。

驍宗が玉座に就いて半年、戴国は疾風の勢いで再興に向かう。

1998年、夏休み。

行者に祟られ、座敷童子に守られているという古い屋敷に、 後継者選びのため親族一同が集められた。

王は夢を叶えてくれるはず。だが。

早川一家は母が泥棒、兄が殺し屋、妹が詐欺師で弟が警察官、そして唯一みなの秘密を知る圭介が弁護士、という奇想天外な家族だ。

恭国は、先王が斃れてから27年。王を失くした国の治安は乱れ、災厄は続き、妖魔までが徘徊するほどに荒んでいた。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

小さな町での講演会に出た帰り、テスは山道で暴漢に拉致された。

神降市に勃発した連続猫殺し事件。芳雄憧れの同級生ミチルの愛猫も殺された。

ミステリ作家の「私」が住む“もうひとつの京都"。その裏側に潜む秘密めいたものたち。

富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。

「皆さん、お静かに。動かないでください」。

日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作、待望の文庫化！ 岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。

差出人不祥の、東北の山荘への招待状が、六名の男女に届けられた。

神紅大学ミステリ愛好会に所属する葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究会の夏合宿に興味を抱き、同じ大学に在席する美貌の探偵、剣崎比留子と共に紫静荘を訪ねた。

ひとり暮らしの部屋で、深夜パソコンに向かっていると背後から聞こえる奇妙な音…その正体に震撼する「カタカタ」。

トッドは明るい性格の頭の良い高校生だった。ある日、古い印刷物で見たことのあるナチ戦犯の顔を街で見つけた。

この世には不思議なことなど何もないのだよ―古本屋にして陰陽師が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第一弾。

匣の中には綺麗な娘がぴったり入ってゐた。箱を祀る奇妙な霊能者。

少年の日に体験した恐怖の正体は。二十七年後、故郷の町でIT(それ)と対決する七人。