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梁山泊 さんのレビュー一覧
梁山泊さんのページへレビュー数681件
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「時と人三部作」三作目。
読了後まず不思議に思うのはそのタイトルである。 何故「リセット」なのか?未だに分かっていなかったりする。 所謂輪廻転生モノだが、「やり直す」と言う程、後悔の残る人生を送っていたようにも思えない。 そして一番大切なものはリセットされていないのに・・・ たとえ時に翻弄されようが大切なモノに気付いている人は強いという事が主題だと思っているのですが・・・ 真逆かと思えるタイトルに少し戸惑っています。 二部構成になっていて、 太平洋戦争という「死」が身近にあった時代に翻弄される一人の少女を描いた第一部。 入院中の父親が自身の不思議な体験談を娘に聞かせるため、(彼自身が書いた)日記を元にしてテープに録音するという独白形式の第二部。 さすが国語教師の作者だけあって、第一部は、多くの文献を元に時代背景を非常に丁寧にそして克明に描いています。 ただ上流階級に育った少女の日常という事もあって、戦中でありながら起伏が少なくどこかまったりしている。 どこか入っていきづらい。しかも長い。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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私は共感覚という言葉の存在は知っていましたが詳しいわけではないです。
そして「ホントにあるんですね」といったレビューも散見されています。 それを考えると特殊能力の設定に対して、もう少し掘り下げた解説が必要だったかもしれませんね。 殺害現場となった廃工場の隠し部屋を発見するなど特殊能力有効活用。 ラノベっぽさをちらつかせながら意外と本格方向かと期待したが、終盤に向けてとんでもない方向へ。 何かと話題の動機も含め、ここまでぶっ飛んでというかぶっ壊れてれば・・・ まぁ中途半端よりはいいか(笑) しかし、深く考えてもいなかった被害者の共通項まで炙りだしちゃった訳だから、この作品意外と侮れないのかも。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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信濃譲二シリーズの短篇集。
シリーズ制覇のために手に取ったわけですが、本家長編家シリーズよりも全然面白かったです。 短篇集でありながら読者挑戦型。 問題編と解答編に分かれているところからは、読み手に「考えさせよう」としている作者の意図、そして自信が伺えます。 なる程、一話一話プロットが非常に良くできています。 無駄な記述をなくす事は短編ではある程度仕方のない事ですが、この作品は、話が急展開過ぎたりもせず、説明不足もありません。 非常に読みやすく尚且つ読み応えもあります。 特に「有罪としての不在」がお薦め。 多分殆どの方が騙され、驚かされるのではないかと思います。 私がこれまで読んだ短編作品ではNo.1かも知れません。 |
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世間で言われている通り「名作」だと思いました。
確かに、前知識なく読まれることをお薦めしたいです。騙されると思います。 本作には3箇所の驚愕ポイントがあります。 所謂脱力系のバカミス(と言ってしまっていいと思う)なのですが驚かされましたし、発表された時期を考えても、そのアイデアは素晴らしいと思いました。 まぁトリックというより「サプライズ」と言った方がいいかも知れません。 ただ感動したとまでいかないのは、申し訳ないですがその表現力というか文章力というか・・・そこにあった気がします。 作者と同姓同名の人物が登場しますが、強姦未遂で殺されてしまうという・・・ もう少しマシな役どころで・・・というレビュアーの方も多いですが、私は、あとがきで作者に裕子のモデルと言われたMさんの方が相当気の毒でした(笑) ▼以下、ネタバレ感想 |
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ミステリだった「ドビュッシー」、音楽は人間を救う「ラフマニノフ」、そして音楽は世界を救う「ショパン」
スケールが大きくなるにつれてミステリ色は薄くなり、今作は最早ミステリとは呼べないかなぁ。 ただ、専門知識がなくとも、その迫力を感じさせる演奏シーンは相も変わらず健在。 というか、これまで以上に演奏シーンのオンパレードなので、過去の作品で(演奏シーンを)読み流しているような人には向かないかも。 主人公はポーランド人でコンテストの優勝を狙う男性であり、作品の見どころは、紆余曲折を経ての彼の成長&覚醒といったところか。 岬洋介は登場し事件の解決に(見えないところで)地味に活躍。 探偵役というよりほぼコンクールのコンテスタントであり、主人公のライバルであり、彼の覚醒に一役買うといった役どころ。 最後にちょっとあるんだけど、あれは蛇足だったかな。爆弾テロだけにとどめておいても良かった気がします。 読了後表紙を見た時に少しぐっときたかな。 |
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鮎川哲也賞受賞作である作者のデビュー作。
「エラリー・クイーンを彷彿とさせる論理展開+抜群のリーダビリティ」 まぁエラリー・クイーンは言い過ぎとしてもリーダビリティが高いことには同意。 アニメオタクの駄目人間の探偵役が時折発するオタクネタには全くついていけず少々うざかったが作品の邪魔になっているとも思えず許容範囲。 タイトルといい犯人の一人称によるプロローグといい綾辻館シリーズのパロディだと言う事はそれとなく分かったが、テンポはあるもののラノベかと勘違いしそうなくらい軽い。 個人的にその原因となっているのは、まるでいないのも同然となっている警察の描き方ではないかと思う。 主人公のキャラに全編支配されてしまっている。もっと素人探偵に反目し苦戦する警察を描いた方が、軽いながらも切れのある推理が際立ったのではないか。 ただ、1つの物的証拠に徹底的に拘り、そこから展開される消去法により犯人を絞り込んでいくという手法は正直好み。 他のレビュアーの方の指摘にもあるように、検討すらされず「抜け落ちて」て無視されてしまっている可能性があったのは少し残念でしたが・・・(まぁそういう作品多々あるんですけどね) ▼以下、ネタバレ感想 |
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このミス1位。
ゴールデンスランバー、新参者、悪の教典、ジェノサイド、ロクヨン(未読)ときて・・・これ?これなの? 万人受けする作品が並んでいる気がするのですが・・・ 相当に読み手を選ぶ作品ですぜ。 作者にしても、ミステリじゃないから自由奔放に好き勝手に遊び半分にのびのび書きましたって感じがするのですが・・・ 面白い面白くない以前の問題で何を書いているのかさっぱりわかりません(苦笑) 正直、せいぜいミステリ愛好会(理系大学)の内輪だけで楽しんで下さいよってレベルですねー。 ハードルが高いなんて言葉は使いたくないですね。 絶賛されると思いますよ、ミステリ愛好会(理系大学、特に理学部または工学部、真面目に講義出ている人に限る)の方には。 図書館で借りて読んだ本だったんで壁に叩きつけることは出来ませんでした。 |
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呪力を持った人類の千年後の未来が舞台の物語。
主人公である女性の手記の形式をとっているが、作中でその女性は「後世へ伝えるために書いた」と言っている。 千年後の「新世界より」千年前を生きる我々読み手に届けられた手紙というわけだ。 千年後というと余りにかけ離れた未来であり、しかも呪力ときてるもんだから、何でもありなのかと思いきや、そこにあるのはリアリズムだった。 この作品の素晴らしいのはまずそこだろう。 人類史における戦乱や差別による悲劇の繰り返しの果ての世界がそこにある。 生態系の頂点に立つ我々人類がさらに進化していく過程で理想を追求するが故に選択してしまうかもしれない過ちの結果がそこにある。 読み進めていくうちに「有り得る」と考えさせられてしまうのだ。読後の余韻も深い。 また、千年後の未来という事で生態系も大きく変化しており、その世界観はファンタジーに近いものになっているのだが、異型の生物の描写はさすがである。 ホラー作家なんだなと実感させられる。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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「ボトルネックの感動ふたたび!」
との事らしいが、ボトルネックって感動するような作品だったのか?・・・なんて事思いながら読了。 リカーシブルとは、プログラマには馴染みの言葉で「再帰呼び出し」 上級テクとも言えるがある意味禁じ手でもある。 1つ間違えば全てを破壊してしまうわけで・・・ 複雑で危なっかしくて、そしてスケールの大きい・・・そんな物語を想像していたのだが、地味で淡々とした米穂ワールドだった。 ただ「日常の謎」的な雰囲気とは少し違う。暗い。確かにボトルネック風味。 それにしてもボトルネックのパラレルワールドに対して今回は繰り返し・・・某氏真似して「時と人三部作」でもやるつもりか。 まぁ「再帰」っていうより「デジャヴ」って方がしっくりきますけどね。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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初平山夢明。
高評価な作品という前認識を持って読み始めたものの、のっけからのノリに正直不安になりました。 確かにグロい。 グロけりゃグロでも別にいいんだけど、読んでいてどこか陳腐さを感じて仕方なかった。 上手く言えないけど「意味なくグロい」という感じなのである。 物語は冒頭から(主人公の女性に感情移入する間もなく)急激に立ち上がるが、めまぐるしいほどのグロの押し売りで、なかなか入っていけない。 兎に角現実離れし過ぎていて、主人公の女性にしても、一歩間違えば一気に奈落の底まで落ちていきそうな状況に立たされているはずが、読んでいてそれを感じる事ができない。 正直読むのを止めようかと思ったくらいです。 この物語を読んで無性にハンバーガーが食べたくなったなどとお世辞を言うつもりも毛頭ない。 人の命を蔑ろしているかのように、死んでいくのが当たり前のような登場人物達。そして当たり前のように死んでいく。 そんな現場が、人が生きていくために必要な、そして死んでいった(味など分かりそうもない)連中には不相応な美味なる食事(ジャンクフードって点がが何かを示唆しているようで面白い)を提供する場所であるという対比がなかなか興味深いのだが、それならもう少し「食」と「命」の関連を深く描いて欲しかった。 強さを手に入れた一人の女性の成長の物語なのか、或いは、某氏の言うように不器用な男女の愛の物語なのか。 最後ここに着地させたいという作者の意図は何となく伝わるのだが、全体を通して薄かった。 |
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貴族探偵の続編。
このシリーズ、設定の時点で既にコメディっぽいのですが、今作ではここにライバル?の女探偵を登場させた事でよりコメディ色が強くなっています。 何故なら貴族探偵はある意味無敵であり、ここにライバルを登場させて「VS」といったところで対決にすらならないからです。 探偵役が二人登場する事による多重解決が見どころになるのですが、勝者が決まっているところが難点とも言えます。 第2話に同じ女探偵が登場してきた時点で、想像していたとはいえ勝ち負けに関してははっきりしましたから。 毎回その間違った推理を披露する(させられる?)女探偵ですが、死亡した名探偵の弟子でただいま駆け出し中。 一応数々の事件を解決してきた名探偵との事ですが・・・ 女探偵視点で描かれているので、感情の起伏が激しかったり、負けず嫌いだったり、表情に出やすかったり・・・名探偵と呼ばれるまでのレベルにない事まで全て読み手にもろバレ。 まだまとまってもいない推理を披露したり、関係者に自分の考えをべらべらしゃべったりと、これでは推理好きのただの野次馬レベル。ワトソンですね。 でもまぁ貴族探偵の相手役としては、こういうキャラの方が嵌まるような気がします。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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青春ミステリ。
前半はまぁ当然かも知れないが青春一色で、しかもラノベっぽい軽さを感じてしまい退屈でした。 主人公を取り巻く状況、特に人間関係、その扱われ方とかセリフ等には、読み出した時点からどことなく違和感を感じてはいました。 しかし、そんなどこか理屈っぽい男女関係の描写も「ラノベだな~」で片付けて読み進めてしまいました。 そんな違和感がことごとく伏線だった事には「やっぱり」よりも驚きの方が大きかったですが・・・まぁ兎に角計算尽くされた作品でした。 物語の核となるのはヒロインの転落、消失事件です。 校内には監視カメラが張り巡らされており且つ衆人環視による言わば「密室状態」だと。 実際密室には程遠い穴だらけだった気がしますが、やたらとその「密室」を強調しているので少し苦笑でした。 この不可能w状況からのハウダニットを前面に押し出すのですが結果的に正直小粒です。 「作品に仕込まれた最大の仕掛けから読み手の目を背ける事に成功している」なんてレビューも散見されますが、私はそうは思いません。 そんな事しなくても読み手は騙せます。それくらい良く出来ています。 そうです、この作品の見せ所は別にあるのです。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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(化け物)碓氷優佳シリーズの3作目にしてこのタイトルですから、読む前から否が応でも期待が膨らむわけです。
「多分半ばホラーだな」とか「犯人カワイソス」などなど色々想像していたのですが、期待していたものとは違いました。 タイトルにある「彼女」とは(怪物)碓氷優佳の事ではなかったからです。 序盤は「もしかしてイマイチ」と思って読んでいましたが、やはり(モンスター)碓氷優佳は期待を裏切らない。 彼女とは被害者の女性の事だったのですが、(悪魔)碓氷優佳の存在によって加害者が被害者に追われているような錯覚に陥るといった感じでしょうか。 読了後はこのタイトルもしっくりするものになります。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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学生アリスシリーズ初短編集。
有栖と江神の出会い、EMCへの入部から麻里亜入部までの1年が描かれています。 「桜川のオフィーリア」と「四分間では短すぎる」の間に「月光ゲーム」で描かれた事件が起こっていたり、「桜川のオフィーリア」には、(まだ起こっていない)「女王国の城」に登場するあの宗教団体の事が語られていたりとファンには嬉しい一冊になるはずだ。 9つの作品の中で異彩を放っているのが書き下ろしの「除夜を歩く」 望月が書いた「仰天荘殺人事件」を元に江神と有栖がミステリ論を展開させるというもの。 素人が書いた穴の多い探偵小説のトリックを題材としているのだが、これがかえって「いじりやすい」 お笑い担当である織田、望月コンビは不在であり、江神と有栖がサシで交わすのですが、かなり深く読み応えがあります。 日本のエラリークイーンが後期クイーン問題に物申す的なところも非常に興味深い。 「トリックは、ロジックに優先する」は作中の江神のセリフだが、この作者が代弁させていると考えると重みがある。 |
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これは良作。
「七つの海を照らす星」の続編。 驚かせどころは両作とも一点なのですが、大掛かりだった前作と違ってこの作品では(ネタバレ直前まで)至って自然に見せるところがいい。 前作は「へぇーー」、今作は「えっ?!!!」って感じ。 インパクトがでかいのは明らかに今作。「十角館」に近い驚きがある・・・と言ったら大袈裟かな? だけど、衝撃を受けた後、ページを戻してまで確認したのは「十角館」「三崎黒鳥館(以下略)」以来かもしれない。 この作品にて初登場する人物はいるものの殆どが前作に共通していますし、前作のエピソードもところどころに挟まれています。 ただ、前作を先に読む事をお薦めする一番の理由はそこではないです。 真相が明らかになった時に、私が「だからか・・・」と真っ先に思った事があります。 恐らく最大の伏線の一つになっていたはずです。 前作を読んでいなければ、ここに関する違和感を感じることが出来るわけがありませんから。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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この作品は児童養護施設の子供たちに焦点を当てた作品です。
そこに暮らす子供たちの境遇は非常に厳しいものなのですが、作者は必要以上に掘り下げた描写をしていません。 なので重くない、非常に読みやすい作品となっています。 作者がもしこの作品を通じて児童養護施設の現状、問題点を提起しようとしていたのなら、それには成功していると思います。 わざわざ掘り下げた描写をし、読み手に重苦しさを強要しなくとも伝わるのです。 この点が非常に好印象でした。社会派といってもよい作品だと思います。 ミステリの方ですが、全七章で学園の七不思議が語られ謎解きがなされます。 正直各章で描かれる謎はミステリとしては弱いです。 何しろ相手は子供ですから。 「子供だなぁ」「子供だからなぁ」といった子供ならではの未熟さをトリックに用いられても困ります。 ただ、学園七不思議の最後の謎が描かれる最終章に用意されていた大掛かりな仕掛けには感心させられました。 多少強引なところもあるのですが・・・ 最後の謎が明らかにされた時「わかりやすい」伏線が各所に散りばめられていたことに気付きます。 この「わかりやすい」ってのがミソですね。 続編の方が本命であり、そのために読んだ作品でもあったわけですが、正直読んで良かったです。 楽しめました。 |
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碓氷優佳シリーズの2作目。
「殺人事件が起こるまで」を描いたかなり変則的な倒叙型ミステリです。 前作の「扉は閉ざされたまま」も面白かったですがこれも負けず劣らず面白かった。 実際「殺人事件が起こるまで」しか描かれていませんので、物足りなさを感じてしまいそうなんですがそうでもない。 主な登場人物は3人。「殺したい男(加害者)」「殺されたい男(被害者)」「それを邪魔する碓氷優佳(探偵)」 加害者と被害者の思惑は一致、しかし加害者はその事に気付いていない訳で、加害者は被害者の掌で踊らされているといった印象。 つまり「加害者VS探偵」ではなく「被害者VS探偵」という、これまでに見た事もない構図になっています。 加害者を操り犯行を行わせる展開はよくありますが、この作品では、更に探偵役が加害者を巧みに操り阻止してゆきます。 そして最終的には被害者をも操ろうとします。 まだ事件は発生すらしていないのです。そんな事件の発生を予見し邪魔するキレキレの女探偵、しかもその「邪魔」が読み手にも全く不自然に見せないところが驚愕です。 ある意味最強の探偵と言えるのではないでしょうか。 それに探偵視点で描かれていないのも上手いと思います。 彼女の思考がトレースされていると、驚きも半減以下ですからね。 彼女の意図が明らかになった時など、社長と一緒にびっくりさせてもらいました。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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