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掏摸
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掏摸の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 1~20 1/2ページ
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正直、すらすら一日で読めましたが、 全体的に面白くない。 深い話のようで浅い話だと思う。 もっとたくさん面白い本はありますので、 この本を読む必要は無いと思います。 | ||||
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私にはあまり刺さらなかった。 作中、神は分かった上で、弱者を痛めつけることに快感を感じているかのような記述があり、 ハッとさせられた。 ドストエフスキーのカラマーゾフの兄弟で、無神論者のイワンは、神がいるのなら、なぜ、 幼児虐待のようなことが現実に起こるのかと言っていたが、上記のような考え方もあるのかと 感心した。 | ||||
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〇 この作者の作風がよく現れた作品だと思う。ひとつは、作り話なんだからそれで良いだろうと言わんばかりの荒唐無稽な設定(確かにそれで良いと思う)。ひとつは、よく言えば硬質な、わるく言えば粗削りでぶっきらぼうな文体(それが持ち味であることも事実だ)。 〇 小説に何を求めるかは人によって異なり、小説に何を込めるかは作者によって異なるだろう。この作品は、エンターテインメントとしては十分に面白いと思う。何か深い思想や思索を求めれば不満は残るだろうけれども。それから、登場人物によって説明されるスリの手口は面白い。 | ||||
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はじめて読んだ中村文則氏の作品でした。 大江健三郎賞受賞とのことですが、いわゆる純文学っぽいところはなく、読みやすい作品でした。この作品のあとで「王国」も読みましたが、中村ワールドの陰影が少し理解できたような感じです。ソーシャルディスタンシングの時代、スリ師も仕事がやりにくくなっているのでは…。 海外配送でしたが、迅速に配達され、助かりました。 | ||||
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掏摸(スリ)を生業とする男性の生き様を描いた物語 著者の『教団X』が以前から気になってはいるものの、難解で挫折したというレビューを多く見たため小説としては短めの本書でプレ読書 主人公の生い立ちについて多くは語られず、ただ掏摸師として生きる彼の描写によって物語は進む 強大な犯罪組織に目をつけられ利用され、逃げ場のない日々 母親の彼氏から暴力を受け母親の指示によって万引きをはたらく子供との出会い それらを通して「目には見えない絶対的な存在」と、生まれ育つ環境は選べない「抗うことのできない運命」が描かれている 運命や人生の理不尽さに嘆いたり疑問を持ってもしょうがない、なぜならそれら全ては「そういうものだから」 あとがきによると、絶対的な存在や運命についての解釈は、旧約聖書の大枠をベースにしているそうです 確かにレビューの通り読み易いものではなく、世界観が独特でした | ||||
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まずねー 木崎という悪人が揃えた駒(人間)に強盗の手筈を整えるシーン。p.46 突然、その駒のひとりをぶん殴って床に這いつくばらせたのに誰も何も抗議しない。 なぜならそいつが逆らえないほどの恐怖感を醸し出しているからだ!!!!きっと恐ろしい組織にいるんだろう・・・ その後、木崎による1pにも及ぶ演説みたいなセリフが出てきてもうお腹いっぱい。「フーン」みたいな気になってくる。そして、木崎という大悪人のキャラが登場の時点でもうブレてるのがどうしようもない。 p.46からママ抜粋 「(前略)その老人は、世界から自動的に生まれる、ブタの見本のような男だ」 木崎はどんな思想を持っているんだ?悪い奴を私刑したいわけじゃないだろ? 人間に血が通ってなければ、小説は回り始めない。 この後の強盗シーンのアホらしさで醒めてamazonのレビューを読んだら、「最後までその大きな組織の謎は出てこないぜ」とあったのでもう読むのやめる。 ただ、主人公が万引き母子のこどものほうに講座する場面はよかった。あと全般に漂う文章のハードボイルド臭も。 風呂敷を広げすぎなければいいんじゃないかな? | ||||
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長く生きてきましたが、スリの被害にあったことはありません。本書に従えば、私は金を持っているように見えないのかな。もっとも財布はバッグの中に入れ、小銭と当面のお札をポケットに裸でいれていますが。 本書の論評は難しいと思います。スリという仕事のスリル、不可能と思われた3つのミッションの仕上げの見事さはそれなりに見事で面白いのですが、木崎という人間に対する不快感が強く残りました。頻繁にでてくる「塔」のイメージも結局掴めませんでした。 | ||||
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単行本の原文版=日本語版初版初刷読了。繰り返される「塔」のモチーフが印象的で美しく、本文4分の3辺りまでは破綻のない、文体意識の感じられる(気取ってる、という意味ではなく心地良い)素敵な小説でした。ラストにかけて慌ただしいのは本作がfilm noir的な映像的疾走感を兼ね備えていることを傍証する美点であると思われなくもない。ただ、三度「アタッシュケース」の誤表記に集中力を殺がれました。何故?校正の「ママOK?」はなかったのか…アタッシェケースを念頭に置かざるを得ず、別にアタッシュケースなるものが存在するのか、読書中にネット検索しました。…存在しない。これは「塔」のモチーフと同じく幻のケースと思うことにしました。主役の人物造形がツボに入り、数十巻のシリーズ物の最終巻を読み終えたような満足感を味わわせて頂きました。 | ||||
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スリの鮮やかな手口や主人公を操ろうとする裏社会の不気味さは伝わってきますが、登場人物やストーリーの展開にあまり魅力は感じませんでした。主人公が知り合った少年の行く末を案じる心情描写が度々折り込まれ、題材がら、陰気になりかねない物語に温かみを添えている感じでした。 | ||||
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中村文則さんの作品を読むのは『何もかも憂鬱な夜に』に引き続き2作目でした。また続編の『王国』も読了してからこのレビューを書いています。率直な感想としては『何もかも憂鬱な夜に』に比べてエンターテイメント性が格段に上がったと感じました。掏摸のシーンの緊張感、木崎という人間の魅力など。特に繰り返し描かれる掏摸のシーンは緊張感があってよかったです。ただ『何もかも…』と比べると上手な小説という感じが拭えませんでした。内容的なことについて言及するならばメタファーとしての塔(王国ならば月)をもっと抽象的に徹底的に描いて欲しかったかなと思います。分量的には薄いので自分は1日で2冊とも読んでしまいました。そのせいもあってもっとどっぷりと浸かっていたかったなとも思います。『何もかも…』が何度も繰り返し繰り返し読みたいと思ったのに対し、こちらは暇つぶしに読むのにオススメという感じです。逆に言えばサラッと読めるので中村文則の作品を初めて読む人には読みやすくて自分に合うかどうか判断しやすいかもしれません。彼の小説はまだ3作しか読んだことがないのでそれらの共通点を抽出するのは早計かもしれませんが、一人称の描写が特徴的です。大して物語に関係しないものでも細かく描写され小説内の時間にも淀みやスキップが少ないので映像的ともいえるかもしれません。ただその点を持ってどの作品も似通っているという意見もあるようです。 星3つにしましたが、最近読んだ小説の中ではずば抜けて面白いです。面白いというのはエンターテイメントとして面白いというのと小説の中の世界が面白いというのが6:4ぐらいです。ただ何度も繰り返すようですが『何もかも…』が星5だったのに比べて相対的には星3つぐらいが妥当だろうという判断です。読んだことがない人にはまずオススメします。(読んだことがある人にはもちろんオススメしませんが笑) | ||||
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『悪と仮面のルール』がとても面白かったので、それに比べれば…ガッカリでした。 主人公はスリで、延々とスリをしています。ページ数も少ないので3時間ほどで読めます。そのわりには、「面倒そうに」とか「興味なさそうに」とかばっかりで負のオーラが酷く、結構読むのがしんどかったです。 権力者が弱者をまるでモノみたいに興味もなく面倒そうに喋ったり、命令したりするのがなんか、読んでいて飽きます。 誰に共感することもできず、とりあえず権力者が偉そうで。文章一つひとつは綺麗だと思いますが、あらすじや展開、登場人物は主観的になしです。 | ||||
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掏摸や万引きのテクニックにリアリティがある。 しかし、そこを褒めたって何にもならないのはわかっている。 中村さんの作品を読むのは3作目だ。 銃、悪意の手記ときて、掏摸を読んだ。 前の二作品のような胸を打たれるなにか、は存在しなかった。なぜか。 犯罪者にも格差がある、というようなことが書かれていた。 善良な犯罪者である掏摸の主人公が、木崎という男に目をつけられ、翻弄されるのだが、この、木崎のような圧倒的な強者による悪を書きたかったのかな?と想像した。 しかし、圧倒的な強者による悪は、わりと読んだことがある。 エンタテインメント作品にはよく出てくるタイプの悪者だ。似たような話を他にも読んだことがあると思った。 そして、そちらの作品の方が、大変よく できていた。 塔のくだりが、他のエンタテインメント作品と一線を引くポイントなのかもしれないが、正直よくわからなかった。 主人公にとっての塔が一体なにを現しているのか、想像するのが難しかった。 それにしても、中村さんの書く主人公は、犯罪を犯しながらも善良であるのが面白いなと思う。 | ||||
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中村史則さんの小説を初めて読んだので、文面の表現等が慣れないと思いましたが だんだん引き込まれていきました。 でも全体的に支配されている事への圧迫感があり、(もちろんそれがこの話の醍醐味であると思いますが) 息苦しくなりました。 続けて王国も読んでみたいと思います。 全体的にはスッキリせずだったので★3にしました。 | ||||
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このタイトルは巧妙な罠だ。確かに主人公はスリであり、スる場面はたくさん出てくるが、本題は闇の勢力の暗躍を描いたダークな犯罪小説で、プロのスリが陰惨な犯罪に巻き込まれるという構図になっている。 日本の作家がこのての小説を書くと、リアリティがなくてバカバカしいと感じてしまうことが多い。本作は主人公をスリにしてその行動を描くことで、日本の現在というリアリティを浮き彫りすることに成功している。書き込みが不足気味で薄味だが、もう少しこってりと描き込めばエルロイやコーマック・マッカーシーに近い感じになるのではないか ・・・というのは褒めすぎだが、その可能性はあると感じる。正体不明の悪の化身・木崎が「ブラッドメリディアン」の魁偉で怪異な判事のイメージに近く、それが面白い。 ハードボイルドな犯罪小説としてそこそこの出来。しかし展開はかなり軽く、終わり方も中途半端、というか、たぶん意識的に続きが書けるように設定しているのではないか。主人公・僕の生い立ちや大人になってからの生活、犯罪歴などを明らかにしていないし、何より闇の勢力の実体が謎のまま残されている。第2部(復讐篇か)以降が予定されているのなら大いに楽しみ。 | ||||
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著者の本は二冊目であるが、なんというか意味がとりにくいというか、輪郭がぼやけていて、物語として楽しめるようには書かれていないような気がする。そういう気がしながら、文章力の強さかな?読んでしまうのだけれど、読み終わった後、不満が残る。 この本も、天才スリ師の主人公が、よく解らない闇社会に取り込まれて、さまざまなことをやらされ、やり遂げたと思ったのにやっぱり(読者には意味が分からない形で)殺される、という結末。結末と書いたが、終わった感じがしない結末で、なんかもぞもぞした残尿感のような思いが残る。 また登場する万引き母子やほかの人物も、どこから来てどこに行くのか、あいまいな設定のままで終わってしまう。つまりそう書かれていると思うしかない物語である。 伊坂幸太郎氏に文体は似ているような気がするが、輪郭のはっきりしなさが違う。こちらを選ぶ人は深く沈潜した読書をする人だろう。私は違うが。 | ||||
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スリという材料に目を付けたはいいのだが、主人公の背景や思想、ラストの展開など 物語の構造としては物足りない部分が非常に目立った。 特にラストについては思わせぶりだっただけにもっとでかいどんでん返しを期待していたけど、 中途半端に投げ出した形で終わってしまうのが残念。 しかしスリの手口がリアルに描かれてるところはなかなか臨場感があって 少なくとも中盤までは一気に読ませる力はあると思う。 | ||||
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店員さんおPOPに惹かれ買おうと思ってた書籍でしたが、私好みのラストではなかったかな。なんか尻切れトンボ感がぬぐえない。 | ||||
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題名からハラハラドキドキを期待してたけど何か淡淡と読み進めたような 気がします。 | ||||
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翻訳されていて、海外でも高評価ということで読んでみました。 思っていたより楽しめました。 「人を殺すということは最大の権力」的な悪の出てくる作品を読むことはありますが、 この作品では、それにさらに付加価値というか、物語をもたせて楽しむ悪人が出てきます。 ターゲットにされる方は迷惑極まりないです。 自分がなり得るとすれば、ターゲット側でしかあり得ないので、その理不尽さには怒りすら覚えてしまいます。 『何もかも憂鬱な夜に』の作中に(これを気持ち悪いと思える人は幸せ)のようなくだりがありました。 本作の悪に大して「怒り」に似た恐怖や違和感を感じるのはフツーで幸せなことかもしれません。 …と、こういったザワザワした感じを楽しむ作品かなぁと思います。 この作品を大好きとか、絶対おススメとは、言えないなぁ。 「人をえらぶ作品かも…」という書評がありましたが、えらばれなかったかな。 それに加えて、スリの対象にも選ばれないということが分かりました。所持品がチープなので。 | ||||
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初めて読む著者だったが、前評判の良い作品だっただけに、読み進む内にその世界にどんどん引きこまれる。 続編のような形で『王国』も上梓されているので、そちらも読んでみたい。 | ||||
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