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いちばん初めにあった海
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いちばん初めにあった海の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 21~35 2/2ページ
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ミステリー、とはいっても犯人を捜すための物語ではなく、二人の女性が、自分の人生を取り戻すまでの切ないミステリーです。 加納朋子さんの作品は、『掌の中の小鳥』『月曜日の水玉模様』を読んで、これで3作品めですが、最初の作品二つはとてもこころがあったまるミステリーだったので、この作品はなんだか”異色”なかんじがしました。とても切ないのです。これほどまでに苦しい人生を生きてきた二人の女性が、どうやって過去を乗り越え、自分を見つめ直せるのか。かといって、重苦しく感じさせないのはさすが加納朋子さんです。 千波がやっと「過去」と「自分」を取り戻したとき、なんだか彼女の周りに光のシャワーが降ってきたように感じました。ああ、もうこれでだいじょうぶ、と。看護士さんの「これ以上なにを望みますか」という言葉が印象的でした。千波はすべてを失ったかのように見えるけど、なにより大事なものが残された。だから、彼女はもうちゃんと一人で生きていける、と読んでいる方が納得できるラストでした。 『化石の樹』も、ラストが素敵。そうそう人生って捨てたもんじゃないよ、と思わせられました。長く人生を生きていると、ときに自分がひとりぼっちのような錯覚を起こすこともあるかもしれません。自分が誰からも必要とされていないような。でも、そんなことはない。自分のことをこころの底から大事にしてくれる人って、必ずいるものなんです。たとえその人が、自分を憎んでいるように感じていたとしても。 前に読んだ作品のように、ほのぼのとした雰囲気のものではなかったけれど、読んだあとになんだか清々しくなるというか、こころがあらわれるような作品でした。 | ||||
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ミステリー、とはいっても犯人を捜すための物語ではなく、二人の女性が、自分の人生を取り戻すまでの切ないミステリーです。 加納朋子さんの作品は、『掌の中の小鳥』『月曜日の水玉模様』を読んで、これで3作品めですが、最初の作品二つはとてもこころがあったまるミステリーだったので、この作品はなんだか”異色”なかんじがしました。とても切ないのです。これほどまでに苦しい人生を生きてきた二人の女性が、どうやって過去を乗り越え、自分を見つめ直せるのか。かといって、重苦しく感じさせないのはさすが加納朋子さんです。 千波がやっと「過去」と「自分」を取り戻したとき、なんだか彼女の周りに光のシャワーが降ってきたように感じました。ああ、もうこれでだいじょうぶ、と。看護士さんの「これ以上なにを望みますか」という言葉が印象的でした。千波はすべてを失ったかのように見えるけど、なにより大事なものが残された。だから、彼女はもうちゃんと一人で生きていける、と読んでいる方が納得できるラストでした。 『化石の樹』も、ラストが素敵。そうそう人生って捨てたもんじゃないよ、と思わせられました。長く人生を生きていると、ときに自分がひとりぼっちのような錯覚を起こすこともあるかもしれません。自分が誰からも必要とされていないような。でも、そんなことはない。自分のことをこころの底から大事にしてくれる人って、必ずいるものなんです。たとえその人が、自分を憎んでいるように感じていたとしても。 前に読んだ作品のように、ほのぼのとした雰囲気のものではなかったけれど、読んだあとになんだか清々しくなるというか、こころがあらわれるような作品でした。 | ||||
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また、読んでいる途中から、思わず涙してしまいました。光原さんのストーリーでは、毎回のように涙してしまいます。今回も誰かに助けられる、励まされる、周りの人のあたたかさを感じられる、ホッとできるストーリーで、すばらしい時間を過ごさせてもらいました。 | ||||
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また、読んでいる途中から、思わず涙してしまいました。光原さんのストーリーでは、毎回のように涙してしまいます。今回も誰かに助けられる、励まされる、周りの人のあたたかさを感じられる、ホッとできるストーリーで、すばらしい時間を過ごさせてもらいました。 | ||||
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うつうつと浅い眠りの中で物語が行きつ戻りつする構成に混乱しつつ、主人公・千波の心の咆哮がひしひしと伝わってきた。人の心の弱さと神経の細さと何か薄いヴェールに覆われたような物語の進行。時折現実的な想い出が交錯する。言葉の繊細さと詩的な表現が「海の中にいる」ような錯覚を覚えた。母なる海にどっぷりと浸かったようなフワフワと漂う感覚が最後まで続く。実に不思議な小説。千波の深層心理にあったひとつの幼い命「広海(ひろみ)」との再開で自分を取り戻すくだりに思わず涙。心の中を探りながら彼女の中の8年間の並べ替えが出来たときなぜか安堵する私がいた。 | ||||
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うつうつと浅い眠りの中で物語が行きつ戻りつする構成に混乱しつつ、主人公・千波の心の咆哮がひしひしと伝わってきた。人の心の弱さと神経の細さと何か薄いヴェールに覆われたような物語の進行。時折現実的な想い出が交錯する。言葉の繊細さと詩的な表現が「海の中にいる」ような錯覚を覚えた。母なる海にどっぷりと浸かったようなフワフワと漂う感覚が最後まで続く。実に不思議な小説。千波の深層心理にあったひとつの幼い命「広海(ひろみ)」との再開で自分を取り戻すくだりに思わず涙。心の中を探りながら彼女の中の8年間の並べ替えが出来たときなぜか安堵する私がいた。 | ||||
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ミステリーなんです。でも、ミステリーじゃないんです。ミステリーって普通犯行のトリックをあばき、犯人をあばき、動悸をあばきますよね。これ、違うんです。どう違うかはぜひ読んで欲しいです。女性たちの命と魂と絆の再生。読了後、癒されている自分がそこにいました。 | ||||
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ミステリーなんです。でも、ミステリーじゃないんです。 ミステリーって普通犯行のトリックをあばき、犯人をあばき、動悸をあばきますよね。これ、違うんです。どう違うかはぜひ読んで欲しいです。女性たちの命と魂と絆の再生。読了後、癒されている自分がそこにいました。 | ||||
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~「ななつのこ」「魔法飛行」「掌の中の小鳥」と短編集で世に出た加納さんの、意欲的な中編2編を収めた本。タイトルの「いちばん初めにあった海」のほか、「化石の樹」が収められています。意図的に新しい試みを、この2作でされています。あまり話すとネタバレになってしまうのでこのあたりでやめておきますが、その試みは、見事に成功しています。~~ものがたりはそれぞれ、ふたりの女性の再生を描いています。(もしかしたら三人かも)過去の傷を乗り越えられないでいるふたりの女性が、それぞれ、まわりの人の助けと、そして大樹の助けをかりて再び歩み始めます。陰の主人公はその二本の樹。クスノキと金木犀ですが、まるで傘のように、ゆりかごのように、母の胎内のように、疲れ傷ついた心を静かに受け止~~めて、包みこんでくれているのが印象的でした。~ | ||||
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~「ななつのこ」「魔法飛行」「掌の中の小鳥」と短編集で世に出た加納さんの、意欲的な中編2編を収めた本。タイトルの「いちばん初めにあった海」のほか、「化石の樹」が収められています。意図的に新しい試みを、この2作でされています。あまり話すとネタバレになってしまうのでこのあたりでやめておきますが、その試みは、見事に成功しています。~~ものがたりはそれぞれ、ふたりの女性の再生を描いています。(もしかしたら三人かも)過去の傷を乗り越えられないでいるふたりの女性が、それぞれ、まわりの人の助けと、そして大樹の助けをかりて再び歩み始めます。陰の主人公はその二本の樹。クスノキと金木犀ですが、まるで傘のように、ゆりかごのように、母の胎内のように、疲れ傷ついた心を静かに受け止~~めて、包みこんでくれているのが印象的でした。~ | ||||
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まんがで萩尾望都が好きな人には「わかるわかる」というのがあるかも。特に「半神」とか「イグアナの娘」とか、あとタイトルは忘れてしまったけど「マリーン」の出てくる作品(古い作品ばっかりですけど)。それが心に響いた人には、この本はかなり伝わると思う。読後感は萩尾作品よりハートウォーミングなので安心して薦められます。自分のアイデンティティについて考えている人にも、主人公に自分を重ねつつ筋を追えるので「時間つぶしの読み捨て」にならず、その点でもお薦め。 | ||||
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まんがで萩尾望都が好きな人には「わかるわかる」というのがあるかも。特に「半神」とか「イグアナの娘」とか、あとタイトルは忘れてしまったけど「マリーン」の出てくる作品(古い作品ばっかりですけど)。それが心に響いた人には、この本はかなり伝わると思う。読後感は萩尾作品よりハートウォーミングなので安心して薦められます。自分のアイデンティティについて考えている人にも、主人公に自分を重ねつつ筋を追えるので「時間つぶしの読み捨て」にならず、その点でもお薦め。 | ||||
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謎の本、そして手紙。記憶の断片を探りながら、そんな謎に迫る。失くした記憶、過去、そして声を取り戻すことは出来るのか…ミステリアスな謎を解き明かすうちにたどり着く大切なもの、大切な記憶…深い傷を負った女性の心理描写、その再生への過程がとにかく素晴らしい。そして、謎の中核をなす本『いちばん初めにあった海』。その書き出しを読むだけでも、美しく悲しい物語が予見できそうな気がします。 | ||||
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謎の本、そして手紙。記憶の断片を探りながら、そんな謎に迫る。 失くした記憶、過去、そして声を取り戻すことは出来るのか… ミステリアスな謎を解き明かすうちにたどり着く 大切なもの、大切な記憶… 深い傷を負った女性の心理描写、 その再生への過程がとにかく素晴らしい。 そして、謎の中核をなす本『いちばん初めにあった海』。 その書き出しを読むだけでも、美しく悲しい物語が 予見できそうな気がします。 | ||||
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特に高校を卒業してから3,4年たった女性にはおススメ。 あたしもこういうときがあったなーとか あのときの気持ちを忘れないでいようみたいな気持ちにさせられます。 主題は女の友情だと思います。あたしは。読んでからのお楽しみ。フフ。 | ||||
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