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空中庭園



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【この小説が収録されている参考書籍】
空中庭園
空中庭園 (文春文庫)

空中庭園の評価: 4.05/5点 レビュー 91件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.05pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全69件 1~20 1/4ページ
No.69:
(4pt)

人間の闇の深さが分かる

懐かしくて購入。多分、時代設定はガラケーの頃の時代。一読の価値はあるかも。
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No.68:
(5pt)

現実は全く別の世界として存在している

連作短編。
ある家族をそれぞれの視点から描く。
最初は退屈な小説かと思ったが、第二章からギアが上がった感じ。おそらく短編として切り取るとそれほど面白くないのだが、視点が切り替わることで各人物の欺瞞や嘘が客観的に表現される点がゾクゾクする。何て言いうか玉ねぎの皮を剝いていく感覚。

自分の信じている世界は自分だけのインナーワールドでしかなく、現実は全く別の世界として存在しているのだ。
そんな崇高な感覚を平凡な家族を通して描き切った作者は凄いと思う。
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No.67:
(5pt)

家族が読みたかった本です。

入院中の家族に頼まれて購入しました。
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No.66:
(4pt)

後味のよいラスト

ストーリーは第一章以外はずっとネガティブな調子が続くんだけど、最後にえり子が兄に言われるセリフで光が差す感じがとても良かった。このラストのためにだけ、ずっとそれまでの悶々とした描写が続いたのではないかと思えるほど。キョンキョン主演の映画も見てみたい。
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No.65:
(4pt)

六人の家族の物語

六人の孫から祖母までのそれぞれ誰にでもある秘密。入り込み方がわるかったのか、最初から中盤少し退屈しながら出の読書、本来なら星5間違いないと大思う。
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No.64:
(5pt)

発送も早い。

賞品もきれいで満足しました。
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No.63:
(5pt)

いろんな年齢や立場の人が、それぞれの目線から共感するものがあるかも。

前々から聞いたことがあるタイトルの、この小説をやっと読んでみる。衝撃的な、一話目の書き出しから、夢中で読み進めた。
この話に絡むそれぞれの人物の、それぞれの視点で描かれた連作なので、ひとつの家族の何気ない姿や出来事を多面的に知ることができる。
やっぱりそれぞれの人物の心情描写はすてきで、また、情景も目に浮かんでくるようだ。
若い人、主婦、子育てを終えた人…いろんな年齢や立場の人が読んでたのしめる小説だと思う。
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No.62:
(4pt)

重層的思索篇

家族という親密な関係に暮らしていても、言えない、見せない、ところがある。家族(に関わる人)それぞれが、それぞれにやむにやまれぬ状況で息を殺すかのように暮らしている。隠してるようで、見透かしているようで、ダマシ合っているようで。それぞれの立場にはそれぞれなりに共感するところもあるのだが。。作品としては、家族の長いステージの中の、ある限られたタイミングのワンシーンを切り開いて見せてくれているが、本当のやむにやまれぬ状況というのは息の詰まるような日々の連続につぐ連続なんだ、という終わりの見えないようなズシーンとした重さは感じられない。
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No.61:
(4pt)

角田光代さんの中でもおすすめだと思う

3章と4章がすごかった。
6章立てで、物語は6人の各視点から記述される。
1章を読み始めた時に、いきなりラブホは出てくるは、若い子が使う美しくない日本語が続くはで嫌気が差し、5ページ読んだところで一度お休み。
半年後、あらためて読み進めたところ、意外なことに寝れないほど面白かった。

角田光代さんなので、もちろんするする楽に読めて楽しい。
そして、3章と4章の、独居老人の母と家族を持つ娘との確執は、鬼気迫る勢いで心の葛藤が描かれていて、ものすごい迫力だった。

心がだいぶひねくれているように見える母娘に共感はできないけれど、この危ういバランスで成り立つ家族の姿は、外側からはおそらく普通に見えるし、本人たちも、自分たちは普通だと思っているだろう。
そして、読者である私たち自身も、普通の家族を築いているつもりだけれど、もしかして、知らず知らずのうちに、とても危うい、不安定な関係でなんとか成立しているものなのかもしれない。
という気分になった。

早めに諦めないで真ん中までは読んで欲しい。「対岸の彼女」より、こちらの方が人間性を深く探っている小説だと思った。
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No.60:
(5pt)

リアルとファンタジーの間

秘密を隠して天性の明るさで生きる家族。心理ホラーのような恐さと、ほっとする優しさとが混じり合いながら物語は完結することなく終わる。この小説には救いがあるのか、ないのか?。

角田作品にお馴染みの、登場人物達の低俗な口調のオンパレードには若干辟易しそうにもなるけれど、その彼らがふと目にする何気ない周囲の風景描写はここでも美しい。
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No.59:
(5pt)

一度挫折した本

購入した当初、読み始めて、つまらな~い。15歳の女の子が、ラヴホテルへ同級生の男を誘う。なんじゃこりゃ。見知らぬ男を誘って、もう一度ラヴホテルへ。ひとりの男性として、実に不愉快だ。
せっかく買った本なのだから、再挑戦。家族のひとりひとりが主人公になって語りだす。お父さんには、お父さんの人生が。お母さんには、お母さんの人生が。隠し事のない家族なんて嘘。夫にも子どもにも、言えない過去がある。
おばあさんとの確執。では、おばあさんって、悪女なの?
角田光代さんの人物描写力が凄い。人間には、いろんな顔がある。家族だからといって、全てが分かり合えるわけではない。そんなことを、教えてくれる。
私の母も、姉にしか話してなかった過去が、私に対する想いがあった。なんで話してくれなかったのか。家族だから、口に出して言わなくてもわかってくれるはず。そうじゃないんだ。 この本を読んで、あらためて気づかされた。
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No.58:
(5pt)

おもしろかったです

おもしろかったです 是非みなさんも読んでみてはどうでしょうか?
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No.57:
(4pt)

どこの家庭にもあると思います

けっこうイタいところを突いてくるお話でした。
まるで家族に対して気付かないふりをしていた、見たくない部分をわざわざこじ開けられて見せられた気分です。
でもこういうの、どこの家庭にもある。
家族がいれば家庭内で演じている部分は誰しもあるはずです。
だけどそれは必死で演じながらも守らなきゃいけない(守りたい)ものが家庭であり家族だということ。
それを守ろうとする姿勢の現れなのだろうから、愛を感じなくもないんですよねぇ。

この本を読んで、以前ある人が「ウチは本当に仲良し家族なの~♪」と言っていて、ゾッとしたのを思い出しました。
でも、私から見てその家のお婿さんはとても委縮しているように見えてたし、
おじいちゃんおばあちゃんに敬語を使う孫たちにもとても違和感を感じていました。
客観的に見てなんとなくぎこちない家庭なのに、それでも「仲良しなの!」と言い切る。
理想的な家庭への憧れや孤独がその人にそう言わせたのかもしれないけど、
おそらくこの人も、この本の家族達も似たものを抱えているのでしょうね。
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No.56:
(4pt)

傑作だが…

賛否両論あるだろうね。 リアリティが無いのが欠点。 しかし、その欠点を補ってあまりある社会風刺が魅力。 映画を先に見たが、映画の方が良かったかな? しかし、今の中高生ってどんだけ小遣い要るんだろう?
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No.55:
(4pt)

混乱しながら読み終えました。ちょっと心が痛みます。

このところいろいろな小説やエッセイを読んでいます。家族の中でも母と娘。ここでも母と娘が登場します。明るくて、あけっぴろげで隠し事のない家族という設定だったはずなのに、読んでいけば秘密がいっぱい。言えないこと、分かり合えないこと、言いたくないこと、言ってはならないこと、家族ってこんなものを互いにたくさん抱えているのでしょう。なんとなく心が痛みます。この物語には家族それぞれが持つ痛みが、描かれています。とても柔らかな表現なのですがやはり悲しい。辛いものです。各章ごとに主人公が変わるので、最初理解に苦しみました。でもそれがかえって効果的である気がします。夫婦、親子、姉と弟、愛人、祖母、友達、それだけの人で描かれているのですが、内容は多種多様、心に痛みを抱えていて家族の中で分かり合えない悲しみを感じるのです。これはごく普通のどこにでもある家庭、家族なのでしょうね。
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No.54:
(5pt)

どこにでもいる平凡な家族の話かもしれません

角田氏の著書の中では少し重いめで、毒が含まれた小説です。表面上は「隠し事なんかなにもない」いい家族ということになっている京橋家。会社員の父親、パート勤務の母親、高校生の娘と中学生の息子。登場人物は他に、近隣に住んでいる祖母、そして父親の愛人2人・・・。けれど、「隠し事なんかない」と信じているのは母親だけで、あとの3人はそんな自分たちの家庭をどこか皮肉な目で見ています。彼氏とラブホに行ったり、援助交際みたいなこともしている娘、学校ではみんなに無視されている孤独な息子、妻にできちゃった婚に持ち込まれて流されるように今まできてしまったことに、ずっと釈然としない思いを持ち続けてきた父親は、学生時代からの彼女と、最近知り合った若い彼女と、二人の愛人の間を綱渡りしています。

いい家庭、暖かい家族を一生懸命作ろうとしている母親も、実は実母との葛藤を抱えています。思ったことを何も考えずそのまま口に出してしまう考えの足りない実母の態度に苦しみ、憎み、早く実家を脱出しないと母親を殺してしまうとまで思いつめた、それでも心のどこかで母親に認めてほしい気持ちが捨てきれない、最近注目されるようになってきた母娘のむずかしい関係もよく描かれていると思います。

舞台は、関東のどこからしい典型的な地方都市。この町の無機質な描写がまたリアリティがあっていいです。駅、田んぼ、その中に建つ建物群は、かつては明るい将来と希望ある生活の象徴だった、そんな生活ができるはずだった団地、近隣の住民がそこで何もかも用を足せる巨大ショッピングセンター、コンビニ、大きな病院と、そこあるのに見て見ない振りをされているラブホテル街。全国どこへ行っても、同じような町並みがあるので、なんだか既視感がすごいです。

この小説を読んだ人の感想は、大雑把にふたつに分かれるのではないでしょうか。
「これってよくある話だよな。実際の家族はこんなものかもしれない。」と、醒めた目で淡々と受け入れ、肯定も否定もしない。
または、「こんな家族だったら怖い、いやだ、そうでないことを祈る。もしそうだとしてもまだ希望はあると思う。」と、否定の気持ちと共に、結末に明るい希望をなんとか見出そうとする人。これは、いわば小説中の母親に近いと思います。個人的には、自分は前者のタイプです。

日本は平和で、たとえば援助交際している娘はいたって普通の子だったりするし、いじめにあっている息子がみっともなくバカということもない、浮気しているお父さんも別に悪人ではない、独断的な母親も、人の気持ちがわからない祖母も、根はいい人だったりする、みんな犯罪者でもなんでもない、だから余計に始末が悪いということもあります。それぞれが自分の気持ちや事情を持ち、どうしても折り合えない部分もある、それでも一緒に暮らさねばならないなら、見て見ないふりをすることも、精神衛生上必要になってきたりします。100%清く正しく美しい家族なんてありえない、そういう現実が淡々と描かれているのではないでしょうか。
角田さんの小説は結論めいたものは出されないことが多いのですが、それは結局、人生や生活というものは、映画のように起承転結ハイお終いにはならず、ただただずっと続いていくものだよということを現しているのかもしれません。

石田衣良氏のあとがきが本当にうまい。名文です。
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No.53:
(5pt)

機能不全家庭を描いた傑作

私は家庭を恐れている。
おそらくこの先家庭は持たないだろう。
そう、ミーナのように。

何事もつつみかくさずをモットーにされた京橋家。

一章は長女マナ。
普通の女子高生で多少の勘の鈍さがこれからも彼女を生きやすくするだろう。
多分多少の違和感を感じつつも京橋家の秘密にたどり着く事は無い。

二章は父親貴史。
妻から種馬扱いで愛人からもチョロすけ扱い。
いい歳なのにふわふわしている。

三章は母親絵里子。
京橋家の全ての嘘は彼女から発端している。
母親との共依存状態を本人は自覚していない。

四章は祖母(絵里子の母親)
口の悪い老人だが本人の性格はそんなに悪くは無さそう。
子供に対しては言った事やった事覚えて無い。

五章は父親の愛人で長男コウの家庭教師ミーナ。
家族が秘密を抱えたまま死ねる事を経験し家庭を恐れる風来坊。
勘がよさそうにしているがコウに色々気付かれている事を知らない。

六章は長男コウ。
勘の鋭さから家庭の違和感を感じ学校にも馴染めない中学生。非童貞。
彼の目線が最後に来る事で京橋家の異常さが浮き立つ。

一番戦慄するのは母親と祖母の共依存状態。
絵里子自身は母親を「あわよくば死んでくれないか」と思うほど憎んでいるが、
と同時に絵里子の兄から言わせれば仲良くしている。
お互いがお互いの事を頭から離れない。
愛憎のミルフィーユ状態、あまりに熟成させて発酵してその腐敗が京橋家を支配していく。
きっと、京橋家のダンチの匂いは絵里子が買ってきた花の香りではなく腐敗臭であろう。

この家族がどうなるのか、きちんと明示する終わり方では無い。
元々角田さんの小説は初期になる程途中で尻切れトンボで終わっている。
だが、ここでは「家族はそれでも家族」という事でこの終わり方でいいだろう。

私の家庭は親がアルコール依存で分かりやすく機能不全家庭だった。
だが、そうではない分かりづらい機能不全家庭もあるのだと知らされる一冊だ。
家庭家族に悩んでいる人がいたら、どれか各章の主人公に思い当たる事があるかもしれない。
空中庭園Amazon書評・レビュー:空中庭園より
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No.52:
(5pt)

21世紀の日本版の『普通の人々』といっても過言ではない名作

首都圏の(おそらく京王線沿線の)郊外の団地に住む京橋家のルールは「何事もつつみかくさず」。しかし、それは巨大なる秘密を隠すための仕組みであり、家族はそれぞれが「幸せな郊外家庭」を演じる役者のように振る舞う。その絶望的な空虚さと欺瞞。それは、顔面で幸せを表現していても、歩いている足下は細い綱の上で、しかもその綱は真っ暗で見えていないように不安定である。いつ、転げ落ちるのか。転げ落ちずに最後まで行くわけがないと思われるのに、それへの不安を無視して明日も同じ日常を続ける京橋家・・・

この小説は、家族と父親の愛人を加えた6人の視点から語られる。それぞれが、見る京橋家は、それぞれが微妙にずれている。そのずれが面白い。そして、最後まで真実が見えない。というのは、家族それぞれが、自分達の秘密を持っているため、家族の誰一人として全体像が見えていないからだ。しかし、6人の独白を聞くことができる読者のみが全体像、少なくとも6人が捉えている像を総合化することができる。そして、その全体像を知るとき、その闇の深さに、その荒涼とした風景にゾッとさせられるであろう。21世紀の日本版の『普通の人々』といっても過言ではない名作。私は大好きです。怖い話ですが。
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No.51:
(5pt)

家族は儀式を楽しむものなのでは??

家族とは、おままごとみたいなことを楽しめたらいい存在だと思っている。
だから、学芸会みたいな環境も、儀式的なふるまいも、
作者ほど嫌悪してない。
空中庭園Amazon書評・レビュー:空中庭園より
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No.50:
(5pt)

面白い!

角田光代の作品には、平凡な日常に焦点をあてたものが多いと思う。この本も、決して特別な場面設定ではないが、どんどん引き込まれていく。
空中庭園Amazon書評・レビュー:空中庭園より
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