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雲上都市の大冒険
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雲上都市の大冒険の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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鮎川哲也賞受賞の本作 登場人物の真野原探偵が何故か、京極夏彦氏の京極堂シリーズに出てくる榎木津探偵とキャラが被っているような気がしました笑 さて読み終えた感想ですが、ページ数がそこそこある割には、サクサク読め鉱山という独特の雰囲気も堪能できました。 ただ私が唯一気にくわないのは果たして三恵子 は殺す必要があったのか? これは作中の犯人にではなく、作者に言いたい。そんな場面書く必要があったのか? こんな歌詞があります "ダメな映画を盛り上げるために 簡単に命が捨てられてゆく" ダメな小説だとは思いません。 ただ、何故かわかりませんが、三恵子が殺されたシーンで一気に白けてしまいました。 | ||||
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鮎川賞受賞作なので、期待していた。 実は、ネットでの評価はバラバラだし、本格度が低いという評価も、読む前はちょっと心配だった。 そして、その心配は現実だった。 そもそも鮎川賞は、かなりレベルの高い本格ミステリの新人賞だったはずだ。 だから、初期には受賞者以外でも二階堂黎人、篠田真由美、柄刀一、西澤保彦など、のちに作家として成功した多くの人材が集った。 霞流一や貫井徳郎もそうか。 しかし、本作は本格? 私も本作の本格度はかなり低いと思う。 著者は本作での受賞後、多くの作品を刊行しているし、そういう意味では受賞に価しないわけではなかったのだろう。 でも、鮎川賞ではない、と思う。 本作の前年の受賞作が麻見「ヴェサリウス〜」だったことから、この時期の鮎川賞の志向として、いわゆる“探偵小説”があったのかもしれない。 そう、本作は、古き良き“探偵小説”の雰囲気がふんぷんするのである。 そして、その雰囲気の分、本格度が低い。 奇妙で奇矯な探偵の造形、そして探偵役がアクティヴに活動し、解決のロジックは一応あるが浅い、という、典型的な戦前ミステリのスタイルを踏襲している。 これは、著者の意図的なものだろう。 しかし、端正なロジックの本格作品、という鮎川賞の当初の趣旨とは、微妙なズレがある。 依井貴裕や二階堂黎人が鮎川賞の初期に、本賞に応募したのは、徹底したロジックの本格作品を現代に蘇らせたい、という意図があったと思う。 新本格ムーヴメントはすでに発動していたが、まだまだ本格のシェアは少なかった時代である。 もちろん、ミステリも時代とともに変化していく。 でも、謎と論理のエンタテインメント(都筑道夫)という本格ミステリの血脈は、変わることはないはずだ。 そして、その血脈を守るために存在するのが鮎川賞だったはずである。 本作が受賞作でなければ、原点回帰を試みたミステリとして評価したい。 私はこういう作風、けっこう好きなのだ。 でも、受賞作としては、評価したくない。 | ||||
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