妖精島の殺人
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妖精島の殺人の総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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(上)城下町の消失とともに現れる「妖精界」の出現!そして、学ラン探偵真野原と森崎が事件に関わったとき、新たな事件が!下巻で有り得ないと思われる「妖精界」の正体がどう解決されるのかが楽しみ! | ||||
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とてつもない不思議さである。 謎めいた目的で建造された妖精の島が舞台となり、奇怪で不可能な事件が次々と起こっていく。いかにもな設定と怪しさで、ついついひきこまれてしまう。 ほのかなエロスもときおり。 下巻への期待は高まるばかりである。 | ||||
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鮎川賞受賞の雲上都市の大冒険シリーズを2作東京創元社から出した後の初の講談社ノベルスからの作品。 いきなり上下巻組という破格の扱いである。 それまでの戦後すぐの舞台ではなく現代が舞台になっているが、登場人物等は大冒険シリーズの孫という関連性が持たされている。 この上巻ではまずある青年の不思議な体験談が語られ、それをもとに真相をさぐるべく主人公達が島に渡るまでがメイン。 殺人事件自体は本書の最後あたりでやっと発生する。 いわば上巻は長いプロローグのような扱いだが、退屈という訳ではなく、相変わらずのリーダビリテイーの良さで最後まで読ませてくれる。 事件自体は下巻からがメインとなるようなので、下巻への興味もうまく湧いてくるというものだ。 | ||||
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鮎川賞作家の山口氏の初の講談社ノベルスからの長編本格ミステリー作品の下巻。 上巻の最後でやっと事件が起こってからの下巻であり、本書からは上巻だけではよく分からなかった本作の館もの物理トリックミステリーものとしての全貌を現す展開だ。 正直この館のトリックは本格ミステリーをよく読んでいる人にはほぼ見当が付くと思われる。全く同じような発想のトリックとして既に東川篤也氏の館島など過去にこの発想は幾度となく繰り返されてきたからだ。 だが、トリックがありがちだからダメというのではなく、更にそのトリックと組み合わせて妖精界のファンタジックな要素も盛り込んで娯楽性たっぷりに仕上げており、結構面白い。 読んで損のない出来である。 | ||||
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上下巻あわせての感想を言わせてもらうと、とにかく長すぎるの一言です。無駄が多すぎます。なにしろ事件が起こるのが上巻の後半になってからです。上巻のほとんどは削ってもいいと思います。 後半、島の館で起こる事件のトリックもはっきり言って、ミステリファンなら誰でもすぐに思いつくものであり、陳腐です。これなら一冊にまとめて、館での事件の描写を増やしてもっとサスペンス度を高めたほうがいいと思います。 | ||||
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さて、どう評価したら良いのか、実に困った作品である。 この炸裂する奇想、そして島荘ばりの大ワザは、いずれも私好みだ。 しかし、どこか据わりの悪いというか、アンバランスな感じがするのもまた事実なのである。 そして、ミステりとしての魅力、読後の爽快感があまりない。 その据わりの悪さの理由を考えてみると、まず探偵役とワトソン役の魅力のなさ、ということだろう。 それと状況描写の稚拙さ、解決に至るロジックの羅列、というあたりだろうか。 この解決編は、もっとページを使っても良いから、じっくりと探偵役が論じて良かったんじゃないだろうか。 また、ネタバレになるため詳細を記すことはしないが、本作の犯人にも、まったく魅力を感じなかった。 つまり本作は、読んでいる間は面白いのだが、解決に至ってミステリとしての魅力が消えてしまうという、典型的な今風のなんちゃって本格ミステリということだ。 だから、せっかくの設定、奇想、そして魅力的な謎が提出されているのにもかかわらず、読後がすっきりとしない。 これは著者の筆力の問題なのかもしれないが、大変残念だ。 著者の「〜冒険」シリーズのほうは、むしろ最初から割り切っている分だけ、すっきりとしている。 あちらと比べると、「〜殺人」シリーズのほうは、どうも今ひとつ感が強い。 この設定で、妖精島の描写を乱歩風にねっとりとしたら、もっと不可思議さが増したんじゃないか。 せっかくの冒頭の妖精島のエピソードだし、ここが本作の肝心要のキモなんだからね。 ちょっと健康的すぎる描写は、この設定ではもったいない。 そして、いくらノベルスとはいえ、上下巻に分ける必要はなかったんじゃないのかな。 うん、ちょっと描写が冗漫なところを削って、その分、冒頭の妖精島の描写を濃密にしたら良かったのに。 ただし、読みやすい文章なのは著者の魅力のひとつではある。 | ||||
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