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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.21pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全82件 61~80 4/5ページ
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17歳の真理子は普通の女子高生。家でレコードを聴きながらうとうとと眠りにおちた。ふと目を覚ますと、25年後の世界に「スキップ」していた・・・! 高校生から、突然42歳の「高校の先生」になった真理子さんは、現実に戸惑い苦しみながらもその世界で生きていく努力をします。彼女は42歳のおばさんになってしまったけれども、彼女は「美しい」です。過去や未来に縛られず「今」を一生懸命生きようとする心は、現代の日本の若者が失っているものではないでしょうか。誰かが何かをしてくれるのを待つのではなく、自分の意思で自分の行動を決定し、その責任は自分でとる。コンビニの前に意味なく集まっている若者たちよ、「毎日つまんねーなー」なんて、言ってる場合じゃない! 自分の「明日」が絶対にあるなんていう保障はないのだから。作者の北村薫さんは、以前は国語の教師だったそうですね。42歳の真理子さんも国語の教師になっていました。真理子が行う授業はとても魅力的で、日本語の素晴らしさに気付かされます。こんな先生に教えてもらえる生徒は幸運ですね。 | ||||
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初めて読んだのは、大学生だった。ラスト近く、新田少年との会話の場面で、涙が流れた。本はかなり読むほうだけれど、読みながら泣いてしまったのは、この本が初めてだ。この物語で、「時」はあまりにも真理子に残酷だ。青春を奪い、恋を奪い、両親を奪う。けれども真理子は「時」に押しつぶされない。現実を受け止め、そして自分の「少女の心」も否定せずに、「42歳の肉体を持った、17歳の少女」として、人生を歩き続けていく。真理子の決意が美しいからこそ、封じ込められた彼女の恋が切なく、悲しかった。本職の国語教師ならではの、いきいきとした授業風景も魅力的。高校教師時代の北村先生の授業も、きっとこんなふうだったのだろう。 | ||||
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私は17歳だった。大人にも17歳の時間があり、未来には17歳になる人もいる。高校生の頃には、10年後、20年後の自分がいるだなんて想像もできなかった。その頃に、何をしているかなんてまったく考えたことがなかった。今現在の自分があり、未来の自分に繋がってる。大人になるにつれて、ふとそんなことを考えてしまうのでした。 | ||||
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17歳の高校生の「私」が25年後の「私」へ飛ばされた。時に弄ばれた17歳の心を持った「私」は42歳の「私」として生活をはじめる。「時」をテーマにした作品で、清潔な読後感を与えてくれました。「時」は日常でもすごい残酷で、どうあがいても動かすことはできません。その残酷さを逆手に取って、そこから立ち直り、前を向いていく主人公の、作者の清潔な強さが感じられます。読んでよかった。そう思える作品です。 | ||||
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私にとってはとっても辛い話でした。自分の人生がスキップしても、前向きに生きていく主人公。若い心で、周りに溶け込んでいき、周りの人も彼女を受け入れていく・・・・・とてもすばらしい話です。やっぱり、人生は前向きに!ですね。でもでも、もし、自分に同じ事が起きたら・・・・一番キラキラしている時期を経験せずに「ババァ!」って。。。。うーーーん、耐えられない!やっぱり、主人公はすごいです!!!欲を言えば・・・・最後に、「どうしてこうなったの?の謎解き」もしくは、「元の自分に。。。」が無かったのでちょっと悶々としました。でも、とってもさわやかな終わり方です!蛇足ですが、自分のお腹周りの肉が増えてきたのを「ま、歳だから仕方ない」半ば諦め始めている自分に喝がはいりました! | ||||
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初めて読む北村薫さんの小説です。一気に540ページ。あっというまでした。時間をネタにした小説はいくつもありますが、この雰囲気は初めて。落ち着いた勢いと新鮮さを堪能しました。 | ||||
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コレは良かったです。物語に出て来る女性達がみなイイ!まぁ主人公の生き様とその周囲の女性がカッコ良かった。これも結局テーマは「前を向いて歩いてこう」系ですが、良かったです。物語自体に興味を持つのに50ページくらいかかりましたが。。買って読む価値あり。 | ||||
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大好きな北村薫の時と人をテーマにした3部作の1作目。主人公真理子は17歳から42歳へ、25年の時を越えた現代に突然目覚めます。環境も文明も自分の体だって変わってしまったのに、「わたし」を生きるために真理子がしたことは・・・?私は高校生だった頃、国語の先生が好きでした。教室で机の合間を歩きながら朗々と小説を読み上げる声。「わかりません」としか答えないやる気のない生徒に、苦笑いしながら丁寧に文学のおもしろさを説明してくれた。そんな思い出に「スキップ」しつつ読みました。真理子は、人生においていろんな選択肢を選び取ることはできなかったけれど、与えられた環境に向かって、強くのびやかに生きていこうとします。それでも、失った歳月、家族や、その歳月に感じたであろうあたりまえの感覚の欠落をまのあたりにして涙してしまう。甘えないこと。失ったものを思って嘆かないこと。今を享受することで自分を取り戻そうとする真理子が、いつか予期したものとは違う、新しい奇跡を手にできることを、願ってやみません。 | ||||
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普通の文庫本の倍はある厚みだけど、実際読み始めたら止まらない。私はじっくり3日間かけて読んだけど、多分一日でも読めてしまうだろう。なんて鮮やかな、なんて愛おしい話なんだろう。25年という長すぎる空白。それすらも乗り越えた真理子の姿は大変生き生きとしてたいへん魅力的です。言葉ひとつひとつが本当に美しくて、そしてあたたかい。読みながら涙が止まりませんでした。こうやって何気なく過ぎて行く毎日。それすらも愛しく思えてくる程、本当に美しい作品でした。 | ||||
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なんとも心地よい小説。 主人公一ノ瀬真理子は17歳のとき文化祭が雨で中止になった。その後家に帰り、眠って目覚めた先は25年後の世界。自分は桜木真理子になり、国語教師をやっていた。 親父が読み、自分に渡ってきた。俺は学生だから生徒側の立場が分かりやすい。しかしながら生徒と同じ心の年齢を持つ真理子にも非常に共感できる。先生と生徒という関係でこれほどほがらかで心地よいものは少ないだろう。現代においてはタブーかもしれない。しかし読み進めるうちに、そう言った考えは捨ててしまう。こういった小説があった方がいいじゃないか、と思うはず。 これはあくまでも学園物に仕上がっているし、そこがメインである。常に前向きで向上心のある真理子と、個性豊かな生徒達。17歳が同じ世代を教師として教えているところに面白さがあり、授業の他に文化祭やバレーボール大会などを通じての生徒の交流は、人間的な温かさがあっていい。 読めば分かるが、スキップのトリックは簡単である。それ以上に小説そのものを存分に味わって欲しい。 | ||||
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実家に帰る新幹線の中で読み返した。そう、「読み返した」のである。もう何度も読んだ話なのに、それでも涙がとまらなかった。無常な時の流れ。それでも一生懸命に生きる主人公。そのぴんと背筋の伸びた生き様に心が温かくなる。目頭も熱くなる。ふと気が付くと、新幹線の中で涙ぐんでいた。一生懸命生きることの爽快さを知ることができる小説である。 | ||||
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北村薫氏の本とはじめて出会ったのが、この「スキップ」でした。主人公・真理子の清潔感のある美しさ。そして、人生というものに対する真摯な態度。真理子の高校時代のエピソードや親友との友情。失ったものだけにとらわれず、前向きに生きていく姿が本当に美しい。真理子が「未来」を「現在」として、受け入れていく過程で、さまざまな人に与える影響などが微笑ましい。親友との再会にも涙が出そうになりました。「未来」での真理子の先生ぶりにも目を見張ります。生徒との交流、娘とのやりとり、17歳が輝くほどにちりばめられています。新田君との交流が個人的には一番素敵だと思っています。どんな世代の女性も共感できる素敵な本です。 | ||||
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昭和40年代初頭17歳だった真理子が転寝から目覚めると、そこは彼女にとって25年後の世界。彼女は心こそ女子高生のまま、肉体は夫と娘を持つ42歳の国語教師になっていた。どうしてこんなことが起こるのだろう、という謎解きや、どうやって元の世界に心を戻すかなどは本書では為されていない。真理子が25年後の彼女にとっては「未来世界」にいかに溶け込むかが細密に描写されている。女子高生にこのシチュエーションは酷だと思う。綺麗に「スキップ」してしまった真理子の25年間は、空白のまま彼女の歴史に刻まれてしまうのだ。その間の大切な想い出や重大事すら彼女は知り得ぬまま…。物語は丁寧できっちりと構成されている。でも、この点だけは私は買えない。だって、ヒロインが余りに気の毒ではないか。そう思いません? | ||||
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「とっても面白かったので、あげます。17才のあなたはどういう感想をもつのか…?」ある日、机の上に母からの置手紙と共に置かれていたのが、この本でした。私たちは常に心にふさわしい体で生きているものだと思います。それが、この本の主人公のように、もし25年もの歳月をスキップしてしまったら、心と体がかみ合わない″自分″を生きていかなくてはならないとしたら…。始終そんなことを思いながら読んでいました。読み終わった私の心に残ったのは、不思議な爽快感。人は、いくつになったって、若い頃と同じように、すべてのものに様々な思いを抱けるのだと。母は、果たしてどのようなことを思ったのでしょうか。 | ||||
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始めての北村作品です。物語の設定はよいと思いました。ただ、「高校生」時代の真理子を語っている部分は、人物描写に一生懸命過ぎて面白みに欠け、途中で読むのをやめようかと思ってしまいました。ただ、主人公をはじめ、その「娘」などが現実ばなれした魅力的な高校生すぎ、疑問に思ってしまう半面、物語の進行はありふれた日常を淡々と語っていて、ちょっと変な感じがしました。そこが「物語」なんだろうけど。これが「大学生」ぐらいならしっくりくるだろうなと思い、星3つ。 | ||||
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この本を読んでから、嘘じゃなくて、まわりのものがいままでと違って見えました。それまでの自分よりもほんのちょっとだけ大きくなれた気がします(おおげさだけど)。この人みたく、強く生きなきゃって思いました。 | ||||
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この本を読んだのは母の一周忌のすぐ後でした。母がそこにいるようで懐かしく、哀しく、読みました。ふだんは北村作品を読まない父も一気に読み終えたらしいです。前向きで美しい母にこの本を開くたびに会えることがとてもうれしい。読んだ後にいつも優しい気持ちになれる北村作品はどれもお勧めです。 | ||||
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時間のねじれに翻弄される17才の少女。その魂の高潔さとその強さに感動させられます。何度読み返しても爽やかな読後感を残してくれる本です。たくさんの方に読んでいただきたいです。 | ||||
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普段、十代の若者たちと生活していると、自分の年齢を忘れてしまうことがあります。自分の目に映る彼らのように、自分もいつまでも若いまま、はりのある肌、若々しい姿でいるような錯覚に陥っています。そんな時、ふと鏡を見て、年相応にふけている自分の姿をしげしげと見るとき、、、そう、真理子さんの気持ちが少し想像できる気がします。肉体の上には否応なく時が刻まれていくのですが、心とか精神にはあいかわらず希望に満ちた向こう見ずな若いころの記憶や思い、人を狂おしく思う気持ち、そんなものが鮮やかに焼き付けられているのです。そんな心と体のバランスの隙間を『スキップ』させてしまう、まるで手品のような物語。一度読み終えても、何度も読み返してみたくなる、名作です。 | ||||
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大好きな北村さんの本の中でも誰かに一番はどれと聞かれたら、間違いなくコレを押します。ストーリーは、非日常的なのに、最後まで違和感なく読んでしまいます。若いはずの自分の”中年”の自分に対する違和感といらだちは不思議じゃなく共感できたし、ラストシーンの両親に対する言葉は涙が出てしまいました。北村さんの本を読んでいるといつも自分の学生時代を思い出してしまいます。早く卒業したくてたまらなかったはずの学生時代がすごく大切な時間だったのだときづかさせられます。 | ||||
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