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スキップ



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【この小説が収録されている参考書籍】
スキップ
スキップ (新潮文庫)

スキップの評価: 7.14/10点 レビュー 7件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.14pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(5pt)

スキップの感想

しゃれた言葉・言い回しが良く
うまく 
物語に入っていけるのですが、
長い。
これはこれで完成された小説だと思いますが
私には合わない。
主人公が現代でうまくいきすぎるので
もっとジェネレーションギャップからのドタバタや
食い違いがあればと思ってしまった。
これではよくある話か。


jethro tull
1MWR4UH4
No.6:
(3pt)

スキップの感想

タイムトラベルものとして読んだのですが、ロジカルなものを期待していたので期待外れでした。ミステリーとしても満足はできないと思います。

主人公が女子高生なので、作品中の女性心理が適当かどうかは別にしても状況設定として一番楽しめる読者もやはり女子高生だと思います。次点で中年主婦層ですかね。

男性目線からは共感できないところも多々あり、非日常の設定の割には登場人物が冷静なのも納得できません。一番納得いかないのは・・・ネタバレで。

▼以下、ネタバレ感想

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mkaw11
HAAP6CBX
No.5:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

スキップの感想

昭和四十年代初め、一ノ瀬真理子は十七歳、花の女子校二年生だった。
ある雨の夕方、真理子は家の八畳間で一人レコードをかけ目を閉じた。
目覚めた世界は二十五年後。
一ノ瀬真理子は桜木真理子となり、自分と同じ歳、十七歳の娘がいた。
受験、都会での生活、異性との付き合い、そうしたこれから送るはずだった青春の日々。
恋愛、結婚、出産、育児というこれから送るはずだった幸せな日々。
そうした日々は非情にも、持ち得た記憶も経験もないまま、過ぎ去ったという。
一体どうなってしまったのか。
世界に独りぼっちだ。
しかし、悩み立ち止まっている暇はない。
桜木真理子は高校三年生を受け持つ国語教師だったのだ。
真理子は自尊心を持って「今」を生きる―・・・

とても綺麗な物語です。
真理子の紡ぐ言葉や情景はとても清々しく綺麗です。
時間ミステリといっても、ミステリ要素は薄いです。
確かにミステリな設定ですが、メインは非情な時の悪戯に遭った真理子の生き方だと思います。
前半は昭和四十年代から平成へと跳んだ真理子の戸惑いと今後の指針です。
急な時代の進化はもちろん、十七歳の心に四十二歳の身体という切なさや桜木家での過ごし方など。
後半は桜木真理子が高校教師であることから、舞台が家庭から高校へ移ります。
真理子が送れず、今となっては混ざることもできない、青春あふれる高校生活です。
しかし、真理子はそれを悲しむばかりではありません。
ラストは完全にハッピーエンドとは言えませんが、それでも真理子は強く美しく、そして前向きです。
このラストに至るまでの、要所要所の真理子の心情や生徒たちへ向ける言葉はとても美しいです。

もちろん、この世界観が合わない人はいると思います。
真理子は混乱し醜態をさらすことはあまりありません。
そういった真理子の強さは彼女の綺麗さに繋がりますが、そこがリアリティにかけると思う人もいると思います。
しかし、私は真理子の感性や言葉の美しさが好ましく思います。
個人的にはとても綺麗で素敵な物語だと思います。

▼以下、ネタバレ感想

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あんみつ
QVSFG7MB
No.4:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

スキップの感想

また名作に出会えた。そんな気持ち。
文句なし満点です。

17歳の女子高生の心が25年の時をスキップし42歳となった自身の肉体に入り込むという物語です。
しかも高校教師。つまり教え子は自身の心と同じ高校生。

青春時代、大学入試、就職、恋愛、結婚、出産、育児、そして両親の死。
失くしたのではない、持つことすら許されなかった。
知らない内に人生において重要な選択が終わってしまっており後悔しようにも出来ないという非情とも言えるシチュエーション。
「最後主人公が過去に戻って人生をやり直す」これがこのパターンのお約束だろう。
しかしこの作品は、失ったものを取り戻す物語ではなくて、失ったことを受け入れて、持ち前の「自尊心」で前に進みページをめくっていく物語。
そんな主人公を強烈に応援したくなる。とてつもなく感情移入してしまった。
そして物語終盤、一気に波が押し寄せてくる。
語り口は非常に優しいのですが、読んでいて不思議なほど「熱い」、身体中が「熱い」のです。

「北村薫!!お前は言葉の魔術師か!!」と叫びたくなる程、いちいち私に突っかかってくる。
「時の無法な足し算の代わりに、どれほど容赦のない引き算が行われたのか」
「私の人生って、忘れてしまいたいほど酷かったわけ?」
主人公が作詞した文化祭序曲の詩にやたら登場する「今は」「今日の日」「今こそ」
そしてラストの「昨日という日があったらしい。明日という日があるらしい。だが、わたしには今がある」
忘れられない。名言の宝庫。
ハッピーエンドではないのだが爽やかな読後感。

今の現状が受け入れられない、いじいじしている自分が嫌いだ・・・こんな特異な状況に陥った主人公に限った事ではなく、そういう人って意外と多いのではないでしょうか。
「嘆いてばかりいないで、受け入れて前へ進め!!」
これが作者のメッセージだと思います。
「その通りですね。ありがとう」それが私の回答です。

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梁山泊
MTNH2G0O
No.3:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

スキップの感想

読中は色々と揺さぶられて良い本だとは思いますが点数は好みの問題で。

なんと表現したら良いか複雑ですが
真理子に起きた年齢がスキップしてしまった現象は、
第三者視点の読者と文章により、
綺麗で前向きに感じさせられてしまいますが、
我に返って考えれば、これは相当な悲劇です。

家族や関わる仲間たちに恵まれている暖かさを強調し、
全体的に柔らかで光が差し込むような心地よい印象を持たせてますが、
私にはそれが強がった仮面のような印象を受けてしまいました。

もっと真理子がパニックになってドロドロしていれば好みかと言えば違うのですが、
何と言うか他人事な気分で読まされた感じだった次第です。

疎外感はあったものの、
物事の教え方や学内の雰囲気はとても良い印象でした。
これは、著者が国語の先生という事もあり、
とても温かみのある言葉や感情がよかったです。

▼以下、ネタバレ感想

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egut
T4OQ1KM0
No.2:5人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

スキップの感想

ミステリの中では、こんな絶妙な仕掛けが!!というのではなく、この仕掛けによってテーマを効果的に際立たせているんだなぁ、という類だと思います。
学校で「今」を生きる生徒達と、自身の「時」を何処かに置いてきてしまった主人公、真理子の関わりを描き、そして紡がれるエピローグ...
このエピローグが儚く、そして美しい。
今まで堪え、堰き止めていた物が決壊、崩れ去る、その儚き音。
それでもなお前を向き、受け止め、歩き出そうという彼女の決意、その美しい姿。
是非オススメしたい一冊です。

ネタバレ感想は、僕がその儚い音というのを、確かに聴いた時の主人公の一言です。
別にネタバレではないですが、是非読み終えてからご覧下さい

▼以下、ネタバレ感想

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三つ葉
XY1EX7MN
No.1:
(9pt)

スキップの感想

17歳から25年後の42歳へ人生がスキップ。青春、結婚、出産といった一大イベントの経験が抜け落ちて旦那や子供がいる未来へほっぽりだされちゃう。私なら凄くパニックになっちゃうなー。と思う中、前向きに生きていこうとする主人公が凄く感じました。

aspol
NY52ZXBG

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