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鬼流殺生祭



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【この小説が収録されている参考書籍】
鬼流殺生祭 (講談社ノベルス)
鬼流殺生祭 (講談社文庫)

鬼流殺生祭の評価: 2.47/5点 レビュー 17件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.47pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(3pt)

貫井氏の新本格路線シリーズ1作目

もともと貫井氏が学生の頃に横溝正史賞に応募したものが原型となっているようだ。横溝正史賞応募作ということからか、事件の複雑な旧家の家族関係は横溝っぽく、探偵のキャラや作品の世界観は本書リリース前に話題になっていた京極夏彦にそっくりである。
暗く重たい社会派的テーマを扱い、物理トリックや密室などの新本格系推理作品は意識的デビュー時から避けてきた氏の初の新本格系推理路線の作品で、後にもう1作出ることになるシリーズの1作目。
明詞時代という架空の時代を舞台にしているが、特にそのまま明治時代に設定していても差し支えない感じだ。
日本家屋での雪の降る中の足跡のない一種の密室状況がメインだが、同時期の新本格系の作家の作品と比較するとややケレン味が足りないというか、あまりパッとしないトリックである。
ノベルズ版の紹介でハウダニット、フーダニット、ワイダニットの3大推理興味が網羅された作品と評されているが、本作はワイダニットである何故事件が起こったのかの真相が一番の読みどころになっており、正直派手なトリックや衝撃の真犯人などの新本格系推理で定番の要素はあまり求めないほうがいい。タイトルの猟奇的だが、内容的には全くそのような事はない。
貫井氏の数少なく本格ミステリー作品としては一興であるが、正直、氏の作風はこういう本格系ミステリーには向いてないなと思わせる作品でもある。
鬼流殺生祭 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鬼流殺生祭 (講談社ノベルス)より
4061820354
No.6:
(3pt)

シチュエーションが正当派

明治維新後を舞台としいて、あくせく働かずとも暮らしていける主人公、しきたりの残る古い名家での殺人・・・
横溝先生や京極先生が書きそうなシチュエーションで、やっぱり惹かれてしまいました。
ストーリー的にはなんとなく読めるものの、それがいやな感じではなく、むしろ安心できる感じでした。
あんまりここで「えーーー!!そんなのありーー!?」という意外なトリックだけが求められているわけでも無いなと実感しました。
緻密に調べて書かれている感じもあるので手抜き感はないのですが、もう少し他の登場人物の目線で語る部分を作って話に厚みを持たせることが出来たら重厚感があって良かったのではないのかと思います。
ストーリーはなかなか良かったので、主人公一人の目線だけの文章になってしまっているのはもったい無い気がしました。ま、そうすると暗くなったりネタばれになってしまうかもなんですけど・・・。
鬼流殺生祭 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鬼流殺生祭 (講談社ノベルス)より
4061820354
No.5:
(3pt)

楽しめました

歴史物は苦手なのですが、いい意味で古臭くなくかつ明治の空気をなんとなく感じられ、読みやすく楽しめました。あれこれ勘繰りつつ真相も最後までわからなかったです。ただ、普通によくできたミステリという感想ですが、すさまじい衝撃などはありませんでしたね。ちょっとした箸休め感覚な当たり外れのない無難な作品かもしれません。また他の方が言われているように、無駄に登場人物が多いことや作者註はいらなかったですね。分かる人だけ分かればいいネタなのに(私など一生気付かなかったでしょうが)いちいち括弧で記されるのが不粋というか、後書きにでも纏めて書いてくれれば良かったのですが。それから、私の頭が悪いのかもしれませんが、見取り図が解りづらく本文と照らし合わせた時「ん?ここからはこの部屋と繋がってないの?」「足跡はどこからどこまでいくつだっけ?」となってしまい、謎解きに集中できませんでした。残念です。一つ興味深かったのは、探偵役の朱芳に張られたあからさまな複線が回収されなかったこと。シリーズ化しているようなので、今後触れられていくのでしょうか?綺麗に締められた最後を見て、シリーズの次の作品も是非読みたくなりました。文章はさすがに美しいですし、一つ一つの小ネタも面白いと思うので、時間の空いた時にちょこちょこ読みたい方にオススメです。
鬼流殺生祭 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鬼流殺生祭 (講談社ノベルス)より
4061820354
No.4:
(3pt)

ネタはいいのに調理法がまずい。

時代をなんちゃって明治にして、歴史上の人物をさりげなく登場させてるのはおもしろい。でも魅力はそこだけ・・・のような。
好奇心旺盛な主人公に、変わり者の探偵役。秘密を抱えた妖しい一族とそのお屋敷で起きる惨劇。本格風味はばっちりなんだけど、筋が・・・お粗末すぎる!
登場人物も、話の都合上やったら多くて、多いぶん薄っぺら。冒頭の家系図、何べんも見ちゃったよもー。そして「はあ?そんなこと思うか?するか?」っていう動きが多すぎ。だから解決してもぜんぜんすっきりしない。ネタ(実はこの一族は・・・で、だから・・・だった、というオチ)は悪くないと思うので、もう少しうまく練れなかったのかな、と思ってしまう。
作者が貫井じゃなかったら(基本、すごい好き)星ふたつかも。
鬼流殺生祭 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鬼流殺生祭 (講談社ノベルス)より
4061820354
No.3:
(3pt)

ちょっと意外…

~作者の症候群シリーズや「慟哭」などを読んでいたので、平積みになっていたこの本を何も考えず購入しました。読んでから初めて現代推理モノではないと気づき、何となく今まで敬遠してきたジャンルだけに不安に…。本格推理小説を期待していただけにすこしがっかりしました。オチも予想通りでした。ただ、自分も時代モノも読めるのではない~~か?と気づかせてくれたので何となく星3です。~
鬼流殺生祭 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鬼流殺生祭 (講談社ノベルス)より
4061820354
No.2:
(3pt)

貫井流アンチ本格?

密室殺人、武家屋敷に集う風変わりな人々・・・と雰囲気や舞台設定はまさに「本格推理モノ」であるものの、謎解きが終れば、「アンチ本格」という印象。『プリズム』であるとか、「本格」の雰囲気を出しながらも実は「アンチ本格」を書いてきた著者らしい仕掛けには思わず唸らされた。が、正直、この作品は舞台設定に凝りすぎたのか、どうにも読みにくいような・・・。パラレルワールドである設定なのに、(ストーリーと無関係の)実在人物が出てきて、しかも、作者注釈が文中に何度か出てくるなどがどうにも気になってしまった。試み自体は決して嫌いではないのだが・・・。
鬼流殺生祭 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鬼流殺生祭 (講談社ノベルス)より
4061820354
No.1:
(3pt)

人間の書き方がイイ

慟哭をまだ読んで無いので。ミステリとしては新鮮味はあまり無いお話かもしれない。されど、その中に描かれる人の背景は厚みがあって、それだけで、読むに値するものだと思われる。ただ考えるにせっかくの明詞というパラレルの世界なのに案外明治そのままなので、明治のままでいいじゃんと思われるところもあった。
鬼流殺生祭 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:鬼流殺生祭 (講談社ノベルス)より
4061820354

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