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行きずりの街
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行きずりの街の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 21~23 2/2ページ
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郷里の丹波で塾を経営する40歳の波多野はかつての教え子が東京で失踪したと聞き、探しだすため上京してくる。彼は12年前都内の私立学校教師だったが、生徒との恋愛沙汰をきっかけに教壇を追われた過去がある。教え子の行方を追ううちにやがて波多野は、自分を追放した学園が事件の背後にあることに気づく…。 1990年度の「このミステリーがすごい!」で国内作品1位に輝いた小説であり、それをうたい文句に再び今年(2007年)書店で売れているようです。私がシミタツの作品を手にするのは「いまひとたびの (新潮文庫)」に続いてこれが二作目。「いまひとたびの」は、酸いも甘いもかみわけた中年男の心のひだを見事に描きだす優れた短編集でした。そしてこの「行きずりの街」もまた、職も妻もかつて失ったことのある手負いの男・波多野が、事件によってさらに大きく傷つきながらも人生に決して屈することがない姿を描く、秀作ミステリー長編となっています。 巻末の解説で北上次郎が述べているように、この作品は夫婦小説としても確かに名作といえるでしょう。波多野が以前恋愛沙汰を起こした女生徒は、後に彼の妻となる雅子です。離婚を経た彼女との12年ぶりの再会の物語は、いくつものわだかまりを抱えた元夫婦の新たな衝突と和解の物語として読めます。謎めいた事件と伴走する形で展開するこの二人の関係が、私の心にぐっと添いました。 惜しむらくは、教え子の失踪事件が波多野の過去の追放劇と密接にからみあうというプロットが、少々ご都合主義的だと感じられます。教え子と波多野のかつての勤務先学園との接点があまりにも偶然過ぎはしないでしょうか。その点がクリアされていれば、文句なく☆5つの傑作だと評価できる作品です。 | ||||
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志水辰夫の代表作ともいえる長編ハードボイルド小説。みごとな臨場感を感じさせてくれる濃密な文体、描写は、さすがといわずにはいられない。 しかし、ストーリーがいまひとつぱっとしないのである。ハードボイルドなストーリー展開にキレがなく、読後、モヤモヤ感がつきまとう。1ファンとしては『いまひとたびの』『きのうの空』といったシャープで心にズシリとくる短編集こそ志水辰夫の真骨頂、絶対にお奨めといいたい。 | ||||
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ハードボイルドの傑作である。主人公は塾教師。失踪した教え子を探す。淡々としているところがいい。主人公の苦い過去も含めて男の優しさがにじみ出ている。ハードボイルド好きで未読の人、読んで下さい! | ||||
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