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チャイルド44
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チャイルド44の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全91件 1~20 1/5ページ
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僕は上下巻の本作を、ミステリ好きの友人からもらった。しかしコードネームみたいなタイトルとソ連が舞台ということから、東西冷戦下における007みたいなスパイ物を勝手に連想して、本棚に放置していた。あれから10年以上が過ぎ、やっと読んでみたわけである。 思っていたのと全然違っていた。確かにスパイ物ではあるが、サイコサスペンスやハードボイルドの要素もあるので、なかなか一言では要約できないタイプの小説だった。変な例えだけれど「韓流ドラマみたいな面白さ」というようにも思う。すさまじい逆境がこれでもかこれでもかと襲いかかってくる感じが、似ていなくもない。 ソ連が舞台であることがクリフハンガー(ハラハラドキドキ)を生む原因になっていることはもちろん、この特殊な状況がさまざまな再生の物語を紡ぐ装置として機能していることも、見事である。その辺りのことは訳者の田口俊樹氏が、あとがきで熱のこもったよい文章を書いておられる。訳が素晴らしいのは言うまでもない。 実際にソ連で起こった猟奇的な連続殺人事件がヒントになっているそうだが、被害者が子どもたちであるため、正直読んでいてつらい描写もある。だからこそ、一見ありがちなパターンのラストにも、深い感動を覚えた。救いのようなものを感じた、と言ってもいい。映画化された作品も、機会があればぜひ観てみたいと思う。 | ||||
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ミステリーとして圧倒的に面白く、冒険譚であり、成長物語であり、恋愛物語であり、何より旧ソビエト時代の恐ろしさを徹底的に知らしめてくれる。スピード感といい躍動感といい、一気に3部作読み切った。 | ||||
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読みにくいから捨てた、みたいなアホのレビュー鬱陶しいのでつけないでほしい。理解できないのは頭が悪いからだよ | ||||
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ソ連で拷問・脅迫・不当逮捕が国家の威信を守ると信じ自ら遂行する捜査官レオが、彼を妬む部下の裏切りで転落しつつ執念で連続殺人事件を解決し失地回復をはかる物語。 その困難な冒険譚は理屈抜きで面白いが、改めて共産・社会主義・独裁国家に日本人の自分としては恐怖を感じる。 反ソビエト的と見做されれば逮捕、国がやることは絶対間違いないから、殺人事件などと言うものは存在しない(秩序が守られてないことを意味するから)、などと冗談のような前提がある。 他人を密告や無実の罪で貶めることなど容易く、無実と分かっていても逮捕したからには罪をでっち上げ刑を科さなければならない。 これほど酷い社会は、ヒトラーと比べても遜色のないスターリンという狂人が実権を握ってたせいだが、多くの共産・社会主義国家では大なり小なり同じような事が起きてるのだろう。 戦前戦中の日本が特高警察が暗躍するこの物語通りの世界だったことも忘れてはならない。(最もその頃の日本は名ばかり民主国家で共産主義と敵対してたハズだが、やってることは同じだったと) ソ連ではドストレートな内容で未だスターリン崇拝も生き残ってるため発禁本になってると聞くが、平和ぼけ日本人にはこうした恐怖を身に染みて知り、理解し、国家ぐるみの犯罪が横行しないよう賢くなることが求められる。 そのための良い教科書。 | ||||
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非常に面白かったのですが、当時のロシアの内情が、どこまで真実でどこまでフィクションなのか、線引きできないです。書き手が本当にその時代と世界を経験したわけではないでしょうから、多少大げさに書いているのかな、と思えなくもないです。 往時を経験したロシア人作家が書いた小説というのがあれば読みたいですね。 あと、内容は充分良かったんのですが、ラストの重複しているシーン、斬新かもしれないけれど、意味あるのかな? とも思います。こんがらがるし。書かなかった方が良かったような。 | ||||
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イギリス人のロシア(ソ連)ミステリー、読みごたえがあり。下巻まで一気読みでした。スターリンのホロコーストが、冒頭から衝撃的に繰り広げられます。愛猫家の私にとっては号泣もの。唯一残念なのは、犯人の動機に説得力があまりない。これは実話に忠実にしたほうがよかったと。 | ||||
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ソ連時代を知らない私にとって、ソ連時代の1950年代が舞台である事がとても新鮮でした。 実際のチカチーロ事件は1980年代、ゴルバチョフ政権時代ですが、この作品の舞台はスターリン政権からスターリンが亡くなる頃を舞台にしています。 チカチーロ事件をリアルに描くノンフィクションではなく、あくまで”モチーフ”にとどまり、多々脚色されドラマ化されています。あくまで主人公レオの物語です。 チカチーロ事件をリアルに描いているものと期待して読んだため、「なんだ~、大幅に脚色されたドラマじゃ~ん」とちょっとがっかりしたのですが、チカチーロ事件そのものより、旧ソ連時代のリアルな飢饉、社会主義国という文化、暮らしがいかであったかをリアルに描き出していることに感服しました。 私は旧ソ連時代を知りません。 社会主義、共産主義といえば中国しか知りません。 漏れ伝わる政治体制や暮らしぶり以上に、ソ連という時代が国民(人民)にとって厳しいものであったかを知ることが出来ました。 描かれている物語そのものはフィクションでも、作者は多くの文献や助言を参考にしており、リアルに描かれています。 私のように、リアルなソ連時代を知らず、ソ連崩壊も知らず、中学の世界史でソ連という時代があったらしいとしか知らない人には新鮮で、勉強になる作品でした。 チカチーロ事件に焦点を当てているのではなく、事件をモチーフに、ソ連という時代に焦点を当てた作品だと思います。 | ||||
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ストーリーがトントン拍子で進むので、途中で飽きずにスラスラ読めました。淡白な文章が旧ソ連の形式的で寒々とした情景にマッチしています。細部にやや突っ込みどころがあったものの、大変読みやすい作品でした。 | ||||
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文章が本当に巧みで、物語の世界に引きずりこまれます。そこからはもう、ページをめくるのをやめられなくなるでしょう。未読の方は是非この感覚を味わってみてください。 | ||||
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舞台は旧ソ連。 と聞いただけで読むのをやめようと思う人もいるかもしれない。そういう人に、声を大にして言いたい。 なんてもったいない!! 旧ソ連のことなんて知らなくても、興味がなくても、充分すぎるくらいに面白い。実際、俺も旧ソ連のことなんてほとんど知らなかったし。 ただ、本書の題材となった実際の連続殺人事件に関するノンフィクション『子供たちは森に消えた』を事前に読んでおくと、面白さが数倍増すかもしれない。というのも、『子供たちは森に消えた』では旧ソ連の司法・捜査体制などについても詳しく書かれていたからだ。 本書はいわゆる「神視点」である。俺は神視点小説が嫌いで、読むのを途中で投げ出すこともあるのだが、本書ではページをくる手が止まらなかった。状況さえ許せば、徹夜小説になっていただろう。 だから、最後に改めて言う。舞台が旧ソ連だからって読まないのはもったいない。 ああ、まだ読んでいない人が羨ましい!! | ||||
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アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。 | ||||
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今まで接することのなかった、スターリン政権下での犯罪捜査で非常に新鮮さを感じて読破しました。 | ||||
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久々に集中して読める作品でした ある種ドキュメントとも言えるほどで 旧ソ連の体制にも興味がわきます | ||||
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旧ソ連で謎の連続児童殺人事件が起こり・・・というお話。 実際にソ連で起こった幼児連続殺人事件をネタにした作品だと聞いていたので、読む前からある程度どういう話かは判っていましたが、予想と若干違う読後感を持ちました。というのは、その連続殺人事件の捜査を重点にした警察小説のタイプの作品だと思っていたので。実際はその捜査に関わる事にになった捜査官とその周辺人物の葛藤劇がメインで話が進み、連続殺人の捜査の方は作品の後景に据えられている作品になっていたので。といってもそれで作品の価値が下がるという訳ではなく、主人公を焦点にした重厚な人間葛藤劇は読みごたえ抜群、特に国から追い詰められていく主人公とその妻の迫真の逃走劇は迫力があり、一気読み必至でした。 ある事件に関わったが故にその周辺人物達が葛藤を繰り広げるという事ではエルロイの傑作「ブラックダリア」を想起させますし、旧ソ連が主な舞台の警察小説としてはスミスの傑作「ゴーリキー・パーク」を思い出しました。この作品はその二つを足した様なスケールの大きい大傑作に思えました。 訳者あとがきによると実際の連続殺人とは時期や動機等で著者が改変を加えていて必ずしも史実とは違うらしいですが、そういう事が些末に思える程、厚みのある小説でした。蛇足ですが、寒い時期に読んだので作品の寒さが一層身に沁みました。 旧ソ連が舞台の迫真のミステリ。是非ご一読を。 | ||||
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いやぁ凄い作品です。 日本語訳も素晴らしい。 ちょっと薄っぺらい部分が無きにしもあらずですが、ここは怒涛のストーリーテリングに身をゆだねて楽しむが吉。 「ダ・ヴィンチ・コード」あたりを細かいことを気にせず楽しめる方には超お薦めです。 | ||||
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本作がデビュー作で各地で絶賛されたトム・ロブ・スミスの スターリン体制下国家保安省の捜査官レオ・デミトフを主役にした三部作の 最初のストーリーです。 1970年代から90年代に実際にソ連で起こった連続児童殺人事件をモチーフに、 捜査官レオが犯人を追いつめるミステリー小説です。 その後『グラーグ57』『エージェント6』と続くレオの三部作の中では 最も面白く読めました。 とりわけこの作者の優れた点は、時代考察のベースがしっかししているので、 当時としては秘密のベールに包まれていたソ連の国家保安省の実態、 『グラーグ57』で描かれるソ連の強制収容所とハンガリー動乱、 『エージェント6』でのアメリカの反共産主義におけるCIAの暗躍など 当時の状況をおよそ実感できない若い読者にも、国家権力がどういうものかを リアリティをもって提示できていることです。 小説の完成度としては二部/三部はあまり面白くなかったのですが、 部分的な小説としての完成度はものすごく高く感じました。 | ||||
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映画化されたニュースを受けて、積ん読状態だったことを思い出し、ダンボールの奥から探し出してきた。 そんなに期待していなかったが、上巻を3分の1ほど読んで想像以上の傑作だと感じた。 スターリン体制下のソ連での悲惨な民衆の暮らしや常に密告される危険がある社会、取り締まる国家側の残虐性がこれでもかと書かれ、読んでて辛くなる。 それでもページを繰る手が止められなかったのは、登場人物の生い立ちや内面が実に見事に描写されているからだ。殆どの登場人物に感情移入できてしまうのではないかと思わせられる筆力。それが本作品の真骨頂だ。 夫婦、親子、上司と部下、友人、同僚、同じ村、逃亡犯と追跡者、あらゆる人間関係が国家により亀裂を入れられ、彼らはその中で何を矜持として生きるのか?どの道を選ぶのか? 下巻の駅員のエピソードや主人公が両親を訪ねるシーンなど涙なしでは読めないぐらいだ。 自分の矜持を見つけたかのように見えるレオはこの先どう生きるのか?が気になり、即グラーグ57とエージェント6も購入しました。 終盤はご都合主義な点も目立ち、盛り上がりにもかけるが、それでも傑作。 ピルグリムなんかより断然面白い。ミレニアム三部作に匹敵すると思う。 | ||||
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これは面白いですね。 続編のグラーグと合わせて、ソヴィエト時代の秘密警察の思想犯逮捕や強制収容所のようす、市井の人々の暮らしぶりなどが大変興味深いです。 もちろんフィクションなので、ドキュメンタリーのような細部の詰めは求めません。 あくまでも雰囲気がよく出ていると思うのです。 ストーリーは最初の兄弟が森で失踪する場面がどういうことだったのか、最後に明らかになって見事にはまります。 中間のレオの活躍の様子は起伏に富み、どんどんページが進みます。 レオとライーサの関係性の変化や心理描写も巧みです。 | ||||
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実際にあった連続殺人事件をもとに書かれたようです。 (初めにそっちを読んでこの本を知りました。) | ||||
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通勤途中や昼休みにゆっくり読もうと思っていたところ、金曜日に購入し特に予定のないその土日に上下巻一気に読み終えてしまいました・・・。 それほど夢中になりました。 かなりショッキングなカニパリズム描写があるので、嫌悪感を抱かれたり、苦手な方も多いと思うので読む前に覚悟も必要かもしれません。 私もそういった描写は苦手ですが、不快で気持ち悪いというより、なんて厳しい時代なのだろうという、悲痛な気持ちになりました。 ただ、やはり、感じ方は人それぞれだし、ショックを受ける方もいると思うので、すべてのひとにはオススメできません。 すごく面白いけど、読書好きの自分の祖母には勧められない・・・できれば読ませたくない、そんなかんじです・・・。 『チカチロ』を事前に知っていたかどうかでも、感想がちがうかもしれないですね。 私は知っていて、というより、『チカチロ』をモデルにした、作品ということで興味をもったほうでした。 この凶悪犯罪者を知っているひとには、すぐに誰が犯人かわかってしまう。 それって、こういった小説にとって核の部分をさらされた状態で読まれるってことなんじゃないのかって思い込んでいたのですが、 読者による犯人探しが問題なんじゃなかった。 過酷な時代に生きる主人公と、その思想、葛藤、夫婦・家族関係、多くの登場人物ひとりひとりにドラマがあって、外国でかなり昔の話(本小説では)なのに感情移入してしまい悲惨な出来事がさらに胸を締め付けられるおもいでした。 殺人事件も恐ろしいですが、時代もとてもおそろしい。 このような犯罪者をうむのは、時代や育った環境なのか、もって生まれた性質もあるのか・・・いろいろ考えさせられます。 久しぶりの読書でしたが、とてもおもしろかったです。 映画も必ずみます。 ※ここから、具体的にではありませんが、下巻の内容も含んだネタバレがありますのでご注意ください。 犯人の殺害方法が、チカチロとは異なり、性的暴行は行っておらず、一貫してある人物へ宛てたメッセージ性を備えたものでした。 その動機が下巻で明らかになりますが、私は「悲しい」と感じ、チカチロの事件から感じられるような快楽や猟奇的な印象が薄く、チカチロとは違い同情すら覚えてしまいました。犯人が生きてきた人生も、深く傷を負った、とても過酷なものだったのですね・・・。 もちろん恐ろしく、狂っており、理解はできない決して許されないことですが。 ただ、終盤の主人公と犯人が会う大切な場面。 ちょっと日本の2時間サスペンスドラマの後半のようなありがちな告白タイムみたいだと思ってしまいました。 決して嫌いではありませんが、それまでがとてもスリリングで素晴らしかったため、ちょっと残念かなと思いました。 とはいえ、大変満足しています。 この作家さんの本をまた読んでみたいと思いました。 | ||||
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